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【イベント】洋上風力の現在地と最新技術を学ぶ 日本バーチャルリアリティ学会 × ジザイエ共催イベントを開催しました!

【イベント】「洋上風力発電」の先端技術と人間拡張技術の応用可能性

こんにちは、株式会社ジザイエ(JIZAIE)の本宮 (Motomiya) まりです。

リアルタイム遠隔就労支援プラットフォーム『JIZAIPAD』を開発する株式会社ジザイエ(本社:東京都千代田区、代表取締役:中川純希、以下「ジザイエ」)は、9月1日(金)に日本VR学会との共催イベント「『洋上風力発電』の先端技術と人間拡張技術の応用可能性」を盛況に終えました。参加者皆様との懇親会では未来に向けた話が尽きず、今後の洋上風力発電への取り組みに更なる発展をもたらす協力体制を築くことができました。

登壇者の方々ならびに、ご参加くださった沢山の皆様への感謝の気持ちでいっぱいです。
 開会時ご挨拶(ジザイエのVISIONを説明する中川純希CEO)

今回の記事では、イベント当日の様子をご紹介いたします。
ぜひ最後までチェックしてください!


今回のイベントの概要

再生可能エネルギーの中でも注目を集める洋上風力発電。温室効果ガス排出の削減や、洋上風力発電産業の拡大に伴う雇用創出などの経済効果も期待されています。
一方、洋上風力発電所の点検やメンテナンス等のランニングコストの高さや、漁業関係者からの海洋生物への影響を心配する声もあります。

今回のイベントでは、洋上風力発電に関わる研究者と企業をお招きし、洋上風力発電の現在地と先端技術、今後の展望について、それぞれの立場からご発表いただきました。会場とハイブリット開催し、会場参加にはご都合がつかない方々もオンラインで参加してくださり、各講演後の質問タイムも充実した盛況なイベントとなりました。

その後の懇親会では、登壇者の方々の発表からヒントを得て、「洋上風力発電の現場で人間拡張技術をどのように実装することができるか?」から発展して、今後の洋上風力発電への取り組みに向けた話で盛り上がりました。
ジザイエは、学会と共催するイベントにて、遠隔操作技術や人間拡張技術など先端技術に関連するトピックを軸に、研究者、学生、企業幹部が意見交換できる場を作り、産学連携イノベーションを推進しています。

日本バーチャルリアリティ学会から開会挨拶
人間拡張実装プロジェクト研究センター センター長
広島大学大学院先進理工系科学研究所 教授
栗田雄一 先生

開会のご挨拶にて、人間拡張技術の社会実装へのご期待と励ましをいただきました。

登壇者の方々のご講演

・東京大学 先端科学技術研究センター 特任准教授 飯田誠 先生

満席の会場

【 飯田誠先生の明朗快活かつ専門性の高い講義 】
「風車の中を見たことある人はいらっしゃいますか?」
などの質問から始まり、アンケート機能を使って会場とオンライン参加の方々も回答していく形式で講演会をして下さいました!   飯田先生は、参加者の回答により講演内容を変えて下さり、200枚用意されたスライドのうちの100枚くらいについてご説明くださいました。
風力発電について何の知見もなかった自分も、巨大な風車に思いを馳せ、翼の研究や、風車周りの風が翼の根本と端っこの流れは違うことなどに改めて着眼し興味津々となりました。
さて、クリーンな再生エネルギーの洋上風力発電ですが、世の中にもっと広めるには、「発電量に比べて単基にかかる手間やコストがかさむ」ことが課題となっているそうです。
発電力が高い風車はメンテナンスコストもかかり、もし運用がうまくいかなくなると風車が放置され気味になり壊れてしまう、そうならないためにも「スマートメンテナンス技術」が必要とのことでした。
浮体式洋上風力発電は、海外ではサンナゼール研究所などが有名で、6メガワットの風車が300メートルから1.5キロ、船で45分かかるところに建設され、発電量を大きくするためにどんどん大型化して200メートルを超えているそうです。
そのメンテナンスは、「異常検知を中心」に運用維持管理の精度化を進め、保全・安全、設備の責任を持ちメンテナンスされていますが、今後は人手不足が懸念されているそうです。
自然相手の洋上風力発電でも、様々なものをデジタルメンテナンスにしなくてはならず、どんなトラブルも1カ月前に90%把握できるように気象データとの接続なども望まれるそうです。
東京大学は気象庁のシミュレーションと連携し精緻な天気予報ができるとのことでした。

VR点検・・DXで100年後の未来に向けてすべきこと・・
そして、「2050年カーボンニュートラルにするために」何をすべきかのお話もありました。
ここには書ききれませんが、飯田先生のご講演により、未来に向けて先端技術を実装することの必要性や重要性、技術研究の尊さを改めて感じました。

「人間拡張技術」を洋上風力発電に実装するとは、遠隔化技術によって離れた環境で「視覚」による点検をする以外にも、現場の「音」や「におい」などを、人間がその場に行って点検する以上に検知できるようにすることとイメージできました。

飯田 誠 先生

余談ですが、このイベント開催日の9月1日、われらが Founder 兼 Chairman 稲見昌彦先生は、ひろゆきさん出演のABEMA Primeに生放送で出演されていました。・・大変個人的な感想で恐縮なのですが・・・稲見先生と飯田先生は似ていらっしゃるような・・・。

・三菱商事マシナリ株式会社 新規事業開発本部 台湾インフラ・風力メンテナンス事業部 次長 北村直輝 様

続きまして、三菱商事の100%子会社である「三菱商事マシナリ株式会社」新規事業開発本部 台湾インフラ・風力メンテナンス事業部 次長 北村直輝 様にご登壇いただきました。

三菱商事マシナリ様は、電力プラントやインフラプロジェクト(産業プラント、社会インフラ等)・交通システム等のEPC事業の取り纏めを主力事業として事業展開されてきた会社とのこと。また主力事業に加えて現在、新規事業開発を進めていらっしゃるとのことです。

登壇者の北村次長が取り組まれている台湾での洋上風力発電のメンテナンス市場規模は、数千億円に成長する見通しとの事。また、三菱商事マシナリ様は台湾の電力市場に1950年代から進出しているそうです。中でも国営の台湾電力に対して、累計で既存発電所の導入発電容量の6割以上を占める案件に関与されてきたとのこと。

北村次長は、限られた講演時間の中で、洋上風力発電におけるメンテナンスの難しさについて具体的にお話しくださいました。風車設備に不具合が発生した場合、多くの風力発電事業者がメーカーにメンテナンス実務を外注する中、風力発電事業者としては中で何が起きているか分からないこと、また天候等の影響でタイムリーにメンテナンスを実施することの難しさについてもご説明いただきました。一例として落雷の際には目視で確認する実務があるなど、具体的な現状のお話がありました。

三菱商事マシナリ様はデジタル技術を最大限に活用したメンテナンスの高度化、オペレーションの最適化に取り組まれる方針で、国内外の様々なデジタル企業の技術やその掛け合わせが、事業者のニーズを的確に捉えたものであるかどうかが重要であると示唆をいただいたご講演でした。

・アルビト株式会社 代表取締役  鈴木勇祐 様 

最後にご登壇いただいたのは、アルビト株式会社 代表取締役 鈴木勇祐 様です。

「点検にドローンを活用した場合に、その撮影データを用いて調書をどう作成し、どこを最優先に直す提案をするのかなど、実現場での一連の業務プロセスを全体俯瞰して最適化していくことで、ようやくしっかりとした効果が上がってくる」と、まさに点検を実行する事業者としての現状の課題についてお話しいただきました。

先進技術としてドローン、AI、センサーなどを活用し、点検を実行されていますが、現場でのデータ取得ドローンで行う場合であっても、自動で撮影したいのか、手動なのか、どういう場所にどの拠点からどのルートでドローンを飛ばすのか、ドローンは使わずセンサーを駆使するのか、データはAIで分析するのかルールベースで行うか・・・などなど、点検実行までには細かな計画が沢山必要であることを教えてくださいました。

より良い点検方法に向かっての不断の努力が伺われ、「現場の方がタブレットで見て、昨年どうだったのかをその場で比較しながら対応できるダッシュボードサービスや、ドローンの撮影から解析結果までの自動化する仕組み、今まで取得できていなかったデータを取得するためのセンサー開発」などなど、今後の技術開発の展望もお話しくださいました。

懇親会にて社名の由来について、「あるひとのために」すなわち「だれかのために」という思いで「アルビト」と名付けられたと仰っていて、とても優しく誠実なお人柄の代表取締役でいらっしゃいました。

 

懇親会場  Inspire.Lab 6階ラウンジ:懇親会の開会挨拶をする中川純希 ジザイエCEO

講演会終了後の懇親会ではお話が尽きず、大変実りあるイベントとなりました。ジザイエでのイベント恒例の「餃子」も喜んでいただけたようでした。

ご来場くださった皆様、オンライン参加の皆様、誠にありがとうございました。
この長い記事を最後まで読んでくださった皆様、誠にありがとうございました。

今後も・・

ジザイエは、先端技術を社会実装するための産学連携イノベーションイベントを根気よく開催して参ります。
次回は11月または12月初旬にイベント開催予定です。
下記にも表示しますのでチェックしてください。
https://jizaie.peatix.com/

ぜひお越しください、お待ちしております!

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