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詩のお祭り、お祭りは詩

(思いを込めて書きます)

よく晴れて、空は青く、海も青い。「夏」という概念をそのままかたちにしたような三連休です。

明日2023年7月17日(祝)海の日は特別営業をいたします。時間は、お昼12時から夕方18時までの6時間です。

詩人の池田彩乃さんが、須磨海浜公園の自由港書店にいらしてくださいます!

池田彩乃さん
https://www.instagram.com/ayano_ikeda_/

詩人の池田彩乃さんとともに夏のはじまりをお祝いする詩のお祭り「青のお祝い」です。

7月7日から、店内で、短冊による詩の展示を行ってきました。「青を撫ぜる」という題の7行詩が、1行ずつ、短冊になって、店内で揺らめいています。

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青くて まあるくて やわらかくて いびつな

それはさみしさ

それはうずくまるこども

それはつややかなくだもの

それはだれにもさわれないたましい

ぼくの

それはまだあたたかい

池田彩乃 「青を撫ぜる」(詩集『青を撫ぜる』収録)

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池田彩乃さんの新詩集『青を撫ぜる』、いよいよ2023年7月17日(祝)海の日に発売いたします。

表題の詩「青を撫ぜる」の他、全19篇が収められています。思わず撫ぜたくなってしまう優しい手触りの紙に印刷され、綴じられています。

詩集のテーマ、そして今回の展示のテーマは「こども、おとな、かぞく、何者でもないわたしたちへ」。

詩人の池田彩乃さんが、普段私たちが使っている「普通のことば」では決してとらえることができない「かたちにならないかたち」を、「詩のことば」で、触れて、撫ぜてくださっています。

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『青を撫ぜる』全19篇

「青を撫ぜる」

「散りばめられた子ども」

「あなたがあなたを生きる」

「ぼくはなろう」

「この世における手当て」

「くらしは」

「ぼくら」

「両腕をあげる」

「真夜中の祈り」

「家をひらく」

「あなたへ」

「さよならのときに渡し合うもの」

「内なる子ども」

「めぐる夜はおくりもの」

「呼べない光のために」

「カレーのかおりの風」

「光と光のさよなら」

「星の子ども」

「夜明けの青」

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『青を撫ぜる』目次

価格は税込1,200円です。

この、池田彩乃さんの詩集『青を撫ぜる』は、自由港書店だけで、販売をさせていただきます。自由港書店としてもはじめてのことです。この詩集を求めるかたにしっかりと届けていくために、永く永く努力していきます。

この詩集『青を撫ぜる』は、7月17日海の日の催し「青のお祝い」のあとも販売を継続いたしますが、7月17日海の日の催し「青のお祝い」でお買い上げいただきますと、池田彩乃さんにその場でサインを書いていただくこともできます。

この世界を観光しておられる詩人の池田彩乃さんに会うことができる機会はなかなかありません。実は私も、直接お会いするのは3回目なんです。お会いできるのがとても楽しみなのです。

当日は、ご希望の方は、池田彩乃さんが、詩の朗読「あなたのための朗読」もしてくださるそうですよ。池田彩乃さんと、お話してみてくださいね。

そして、7月17日海の日の催し「青のお祝い」では、池田彩乃さん手作りの「青のおみやげ」の販売もいたします。世界にひとつしかないものばかりです。詩のオブジェです。今回の展示のために新しく店内に設置したガラスの引き戸の木製棚にそっと置いてありますから、どうぞ、当日、ご自身の手と心になじむものを、探してみていただけたらと思います。

池田彩乃さんファンのかたはご存じ「ことほぎくじ」(詩のおみくじ)も用意しておりますよ!どんなことばが書いてあるでしょう。楽しみですね!

そう、もう、7月17日海の日は、詩のお祭りなんです!

「詩のことば」は、何かを明確に定義したり説明するようなものではありません。なにを意味しているんだろう?考えてもわからないかもしれません。でも、それでよいのでしょう。この世界は、理由などないもの、意味付けられないもの、名付けられないもので、あふれているのですから。

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7月17日海の日の催し「青のお祝い」が終わったあとも、7月いっぱい、短冊による詩の展示を続け、詩集『青を撫ぜる』も、当面、須磨海浜公園の自由港書店の店内でのみ、販売を続けてまいります。

夏が終わる頃にはーーー現在鋭意開発中の、いままでにないかたちのWeb Magazine & Online Bookshop、「自由港」を通じて、詩集『青を撫ぜる』を、全国のお客さまに向けて送り出していけたらと思っております。送料は全国一律275円(税込)とさせていただく予定です。

自由港
https://jiyukoh.jp/

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今回、詩集『青を撫ぜる』初版1刷限定特典として、小冊子「公開書簡」を用意しております(現在、時間ギリギリまで印刷製本進行中です!)。詩集『青を撫ぜる』初版1刷をお買い上げくださったかたに、無料で、添えさせていただきます。この小冊子「公開書簡」は、池田彩乃さんの詩集『青を撫ぜる』の原稿レイアウトが完成した後、読ませていただいた私(自由港書店店主・旦悠輔)と、詩人の池田彩乃さんとの間で交わしたやりとりを、「公開書簡」として、きちんと装幀された小冊子に仕立てたものです。ある種の(詩集や歌集・句集に挟まれている「栞」のような)「副読本」として、よろしければ、詩集本編をお読みいただいた後に、お読みいただけましたら幸いです。詩が広げてくれる世界について、みなさまと一緒に、思いを広げていけたら嬉しく思っています。

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詩集『青を撫ぜる』は、自由港書店の命が続く限り永く永く販売して参りますが、小冊子「公開書簡」は、初版1刷限定特典です。増刷されることはなく、初版1刷分をお買い上げくださったかただけに添えさせていただくものです。よろしければぜひ、明日、7月17日海の日の「青のお祝い」で、手に取ってお持ち帰りいただけたらと思っております。

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今回、書店主として、詩人の池田彩乃さんが、まったくの<空(くう)>の状態から、詩的世界をイメージし、詩のことばを紡ぎだし、この世界に「かたちあるもの」として届けられていくための「紙の本」として生み出されるためにぴったりの紙とかたちの装いを選び出し、それが印刷され、製本され、撫ぜることのできる「紙の本」が生まれていく流れを、夢のようだな、と思いながら、ずっとかたわらで観させていただいてきました。それは、とても、幸せな体験でした。

自由港書店は、今年、Web Magazine & Online Bookshop「自由港」を開きますが、インターネットを通じて注文をお受けし、物流会社さんの力を借りて、全国のお客様にしっかりと本をお届けできるようになりましたら、次は、「出版」にチャレンジしていきたいと思っています。いろんなかたの思いやことばを紙の本のかたちに結晶させて、必要とされている方に「手渡していけるよう」。次の一歩を踏み出していきたいと思っています。

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たくさんの思いがこもった自由港書店はじめての展示イベント、詩人・池田彩乃さんの「青のお祝い」は、明日、2023年7月17日(祝)海の日、いちにち限りの開催です。

展示そのものをご覧いただくぶんには、お代金などもかかりません。予約もいりません、どうぞ、ご自由に、ふらりと、自由港書店に遊びにきてください!

そのまま、須磨海浜公園、海開きとなって海水浴場となっている須磨海岸をめぐって、夜は、神戸港(メリケンパーク)で開催されている「みなとまつり」にいかれてもよいかもしれません。

いちどきりの夏のお祭り。

現れては、消えていく。

夏も、お祭りも、詩のようなものです。

須磨海浜公園の自由港書店で、詩のことばに触れるいちにちを、ともに過ごしませんか。

photograph|池田彩乃

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