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母の日

 この日はたまたま休みが重なったのもあって、長男夫婦に次男一家(次男、嫁、孫)が揃ってやってきた。夕食をみんなで囲んだ。正月は長男たちが仕事で揃わなかったので、久しぶりのことになった。息子たちの主目的は母の日だからだ。母である妻も、何をプレゼントされるより嬉しかったに違いない。息子たちはどちらもワインと梅酒と日本酒をプレゼントに持ってきた。妻の好きなものだ。
 夕食は普通の家庭料理で特別なものはない。いつでも気軽に来られるように、たまに夕食を一緒にと寄ってくる長男夫婦も次男一家も変わりはない。時にリクエストがあって、前回次男からは茶碗蒸しが食べたい、というので久しぶりに茶碗蒸しを作った。これも至って簡単なもの。ウインナーにカニカマ、竹輪、アクセントに三つ葉を乗っけただけのもの。今回も唐揚げにポテトマカロニ、レタス、トマト、ゆで卵のサラダ、刺身、厚揚げの焼き物。そして枝豆だ。あと2ヶ月で2歳になる孫娘が枝豆を気に入ってご機嫌。主役は彼女だった。幼児用のプレート食器にアンパンマンのウインナー、ミートボール。ポテトマカロニ、卵焼き、それに枝豆を3個乗せていたが、足りずに、大人たちの分を取ってはパパに差し出す。皮をむいて豆を出して、だ。食べるたびにニコニコして、その笑顔を見るたびに、幸福を感じる。
 子供は3歳まで、好きなようにさせる。命の危険がある以外は、何をしてもいい。食べ物をこぼしても。並べている置物を取ってあっちこっちに持って行ったりしても、決して叱ったりしない。おもちゃをあれもこれも出して散らかしたっていい。子供は自分が親や家族から守られていることを知ることが大事。家庭は安心、安全としっかり覚えることが重要。そうでなければ自立心が育たない。何もわからない子供にしつけや何かを教えようとしたらいけない。3歳を過ぎて少しずつ分かるようになってから、こうした方が便利だよ、こうした方が嬉しいなあ、そうしたことを一緒に積み重ねていけばいい。
 じいじは怖くないからか、食事中子供椅子(私の手作り)から立っては私の胡坐の中に座る。見える景色が違うのも楽しいのだろう。 
 孫娘の母親も賢くて優しくて素晴らしい。肝っ玉お母さんのようで、まさに理想の母親だし、長男の嫁も優しく美しく本当にいい娘だ。私どもは子供にも恵まれたが、それ以上に嫁に恵まれた。いい母の日となった。

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