人に歴史あり
インタビューをするときに心がけていることに、必ず昔話から聞くというものがあります。
個人でも法人でも、今まで歩んできたことをベースにお話を伺うことを第一優先に、そこから本題に入っていくのが私のスタイルです。
実はインタビューに関しては、誰かに教えてもらったわけではなくテレビの制作秘話の動画や「ぼくらの時代」などの番組を見て学んだ程度。
体系立てて学んだことはないものの、ありがたいことに「久保田さんのインタビューでボヤっとしていたことがまとまった」というお声をいただくようになりました。
もちろん、基本となるところは取材の専門書を読んで押さえていますのであしからず。
で、なぜ昔話から入ってもらうのかなのですが、昔の経験が今のお仕事や事業の根幹になっていることが多いからです。
仕事ではなく考え方や仕事論みたいなものも、ご自身の歩んできた経験から得られていることが多い気がします。
例えば私の「黙れ。座れ。書け。」もそうです。
詳しいお話は以前noteで書いた塾講師時代のエピソードを参考にしてもらえばいいのですが、そもそもそれ以前から「理屈抜きでとりあえずやってみる」の考え方はあったと思います。
それが20数年経過した今になって、私の考え方の根幹になっている。
何とも不思議なものです。
実は取材とは関係なく、その人の昔話を聞いていると、その人自身の考え方が整理されていく瞬間というのに立ち会うことができます。
意外に過去に何をしたか、幸せだったことやつらかったこと、乗り越えたことの経験は忘れがちです。
それを私がインタビューの入りで聞き、インタビューの中にも随時取り込んでいる。
そうすることで「ああ、そうです、今まで考えたことなかったです」と言ってもらえる機会も増えているんですね。
とまあ、私は今までこんなことを考えていたのですが、お世話になっている社長さん主催の勉強会で同じ話が出てビックリ。
もちろん自分だけの考え方ではないんだろうな、と思っていたのですが、まさか懇意にしている方も同じ考え方だとは思っていませんでした。
その方はコンセプトメイクのお話でしたが、結局インタビューも出来上がったコンセプトを世に発信する意味では同じだと思います。
とりあえず、人に歴史あり、だと私は思います。
歴史を無視してその人を知ろうというのは、ある意味無理があるのかもしれません。
仕事だけではなく、日ごろの友好関係も含めて、ですね。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?