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サクマ式ドロップスにみる「特化」の難しさ

先日、サクマ式ドロップスでお馴染みの佐久間製菓さんが2023年1月に廃業することが報じられ、話題になりましたね。

同じ名前で源流も一緒のサクマ製菓さんと勘違いされて、ずいぶん大変なことになったようですが…。

もうスーパーであの赤い缶に入ったドロップスを見なくなるのかぁと思うと、感慨深いものがあります。


さて、佐久間製菓さんが惜しまれつつ廃業する背景、みなさんはご存知でしょうか?

さんざん報道されていたのでご存知の方もいるでしょうが、コロナによる需要減と急激な円安で水あめをはじめとする原材料費の高騰が原因だとされています。

商品展開はいくつかあったようですが、主力商品のサクマ式ドロップスはもともと売り上げが低下していたことに加えてこの打撃。

惜しまれながらも廃業を決意した横倉社長は英断をしたのではないかと思っています(何様w)。

ムリに足掻こうとして大失敗かました会社もありますし、引き際の潔さに思わず唸ってしまいました。


本記事を書きながら、ふと昨日の続きだなと思ったところがあります。

昨日の記事内で「専門性を資格で追い求めるんはおいちゃん違う」と思うという内容を盛り込みました。

とはいえ、一個の主力商品だけで勝負するのも怖いなぁ…と。

佐久間製菓さんの廃業理由を調べていてそう思ったわけです。


どうしても主力商品に肩入れしたい気持ちはわかります。効率よくお金に変換できますしね。

ただ、肩入れのバランスが問題なのかもしれないと思うわけです。

昔、某バラエティー番組で三菱自動車のパジェロがダーツで当たる企画がありましたよね?

そのパジェロも、2021年8月31日をもって生産を終了しました。

サクマ式ドロップスと同じく、主力商品を失った三菱自動車にとって大打撃だったのは言うまでもないでしょう。

面白いもので、パジェロは販売の真っ最中にも「パジェロ一本足打法」と揶揄されるほどテコ入れが激しかったようです(元三菱広報さんに聞きましたw)。

人気商品に力を入れるのも、ほどほどにしないといけませんね。


Twitterを見ていると「複数クライアントに仕事を分散してリスク回避を!」というつぶやきがときどき出てきます。

間違ってはいないと思うんですが、本質の問題はそこじゃないと思うんです。

例えば、SEOライターさんにとってGoogleは生命線。そのGoogleが「今後SEO記事は評価を下げます!」なんてことを言いだしたらどうでしょう?

クライアントをわけていても大打撃を受けるでしょうね。

だからちょっとでもできそうなことに挑戦してみても、私はいいと思います。


ちなみに…なんですが、今回取り上げたサクマ式ドロップスの商標、廃業する佐久間製菓さんと継続するサクマ製菓さんが共同で持っているとのこと。

もしかすると、サクマ製菓さんの粋な計らいであの赤い缶が復活するかもしれませんね。

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