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広く浅くでいいじゃない!だめですか?

最近「お前はアニメ好きじゃない」と言われた。

彼はアニメが大好きらしく、特に「萌え」と呼ばれるジャンルに特化したものが好きらしい。最近はVtuberにはまっているらしく、かわいさを熱弁された。

可愛かった。

要するに、アニメ好きを豪語する彼は一つの作品や特定のキャラクター、またはVtuberに対する熱量がすごい。スーパーチャットという応援機能があるが、彼はそれを結構しているらしい。一つのことにハマればとことんそのことを調べて、グッズを買い、とにかく調べつくす。

一方、私はとにかくどんなジャンルのものでも見る。
こだわりとかはあんまりなくて、アニメでも小説でも、漫画でも。
さらに言えば、とりあえず見る。

私は熱中して一つのことに集中することができない。新しいアニメが登場すれば面白そうであれば見るし、一時的にハマる。しかし、その熱量をずっと維持することができない。最低限、グッズを持っている程度に収まる。だから、私の部屋は純文学とライトノベルと漫画やらが混ざり合っている。しかも、ジャンルがばらばら。

だから、私はアニメに特化しているわけでもなければ、純文学に特化しているわけでもない、ラノベ、漫画、すべてが中途半端ということになる。

つまりさっきのセリフは「お前は中途半端だからアニメ好きじゃない」ということだ。さらに言えば「すべてが中途半端なお前は全部好きじゃないよ」と言われている気がした。

好きって言ってるからそれじゃだめかしら?

私は作品に対して下手に偏見がないから、年上の人に結構好かれた。萩尾望都を教えてくれたバイト先の主婦がいた。『11人いる!』という作品を貸してもらったのだが。これがものすごく面白かった。読んだことを伝えて、それを話すととても喜んでくれた。私はそれがうれしかったし、違う意見が出るのも楽しかった。それ以来、こうゆう経験が私は結構ある。とにかく、友達が勧めてくれれば読むし、見る。それで感想を伝えるとうれしい。逆もしかり。私は勧められた作品はとにかく見るから、勧めると見てくれることが多い。好意の返報性というやつだ。それで、感想をくれると、うれしい。

こうして、純文学もライトノベルも漫画もアニメも映画も好きな人が完成した。

まぁだから彼が言うところの「アニメ好き」じゃなくてもいいなと思った。やっぱり物語が好きなことには変わりないわけで、私はたまたまいろいろなのを見るようにできているのだろう。特化している人もいれば、幅広く見る人もいる。

そこに優劣をつけるのはなんだか息苦しい。多くを知っていれば偉いのか、人が知らなさそうなことを知っていれば偉いのか、学術的に意味があると偉いのか、結局、好きと偉いを結び付けると息苦しくなる。

私は一つに特化してないし、多くを見ている人と比べればそこまででもないし、声優に詳しいわけでもないし、アニメの歴史に詳しいわけでもない。

それでも、好きなことには変わりない。

だから私はアニメが好きだとはっきり言う。

広く浅くても自信を持って好きだと言う。

好きなことを共有できるとうれしい。

だから広く浅くても、好きだと言って作品を共有したい。

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