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創造性に効く11のルール

「創造性」とは何でしょうか。多くの創作に生かされ、生み出す側でもある僕としては、その正体がとても気になります。僕の働くnote株式会社では、下のように明文化された価値観のなかに「クリエイティブ」という言葉で盛り込み、重要視しています。

クリエイティブというのは、ある状況に対して、前向きに楽しく問題を解決しようとする姿勢を指します。どんなに困難に見える課題でも、クリエイティブに解決する糸口は必ずあります。note株式会社のメンバーはそれを追い求めます。

note株式会社のバリューの1つ「クリエイティブでいこう」

なぜ創造するのかというのは形而上学的な問題として古代ギリシアの哲学者アリストテレスから連綿と語られています。他方で、近年では認知科学として「創造性」に対して科学的な研究が進んでいます。そのなかで「創造性」による斬新なアイデアやひらめきは、天才固有の技能ではなく、誰にでも可能な認知が生むものだということが明らかにされています。今回はその認知科学的な「創造性」について勉強したことのまとめです。「創造性に効くルール」として創造性を高めるための11のテクニックをご紹介します。

たとえばこういう問題を解きやすくなります。
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制約を外せ

これはすべての前提となるグランドルールです(なので11のルールには含まれません)。「ひらめき」のような創造的問題解決は制約から解放されることによって起こりえます。最初から正解することは稀なのでいかに初期の誤った制約を解消していくかが問題になります。11のルールのほとんどは制約の緩和につなげ洞察に流れていくためのものです。

1. 最初は縛られるな、みんなでやれ

最初から正解することはほとんどありません。何が正しいのかもわかっていません。多様な視点からアプローチし、適切な道筋を見つけましょう。自分1人でやるときは分裂症に気をつけましょう。

2. 失敗して学べ、学びすぎるな

失敗から学習し、適切な道へ修正したり制約を緩和します。このとき頑固になってもいけないし、考えがコロコロ変わりすぎてもいけません。

3. 目標状態を示せ

学習したことを評価するためにゴールがわからないと修正ができません。Tパズルという問題を使った事例では正解のシルエットを見せたときに特に解決しやすくなりました。ゴールがわかるほど楽なことはありませんが、なるべく具体的に理解できるように努めましょう。

4. 別のことをしろ

シャワー中やベッドに入ったときにひらめく、などということはたびたび言われます。それは無意識が問題へのアプローチを続けているからです。認知科学的なプロセスでは「あたため」と呼ばれます。ひらめかないときはいったん別のことをして「あたため」ましょう。いったん寝るのもよいでしょう。

5. お笑いを観ろ

ポジティブなときとネガティブなときではポジティブなときのほうが創造性が高まります。お笑いはポジティブさだけでなく、制約の緩和や失敗への寛容さを与えてくれます。単に飴をもらうより効果があります。

6. 芸術を見ろ

IBMとAppleのロゴを見た人では、Appleのロゴを見た人のほうが創造性が高まりました。これは、より創造的であると自分が認めるものを目にしたからです。創造性を高めるために、より創造的であると思うものを見ましょう。

7. 広いとこで散らかして窓を開けてやれ

狭いところよりは広いところ、綺麗な机よりはちょっと乱雑な机、無音の部屋よりは適度な雑音がある部屋のほうが、創造性が高まります。これは脳の作業を問題と関係ないところに割かなくてよくなるからです。

8. スマホは別室に置け

最も脳へのノイズとなるものはスマホです。電源を切るだけではダメです。かばんに入れるのでも足りません。別室に隔離しましょう。

9. スケッチしろ

現在の思考を視覚的にふりかえれるように、アイデアをスケッチすることは有用です。図示すると発見があることは多くの人が納得することでしょう。言語化し、他の人とそれについて議論することも有用です。

10. 腕を前に伸ばしてなめらかで大きい円を描け

曲げるよりは伸ばす、小さいよりは大きい、角ばっているよりは円のほうが創造性に効きます。効くらしいです。

11. ぬいぐるみを触って協調的になれ

柔らかい感触の物体と硬い感触の物体とを触る群に分けたとき、柔らかいほうが協力的な行動を取るようになります。触覚などの身体は精神に影響します。


以上です。

これらは下記の本の一部を表面的にまとめたものなので、ぜひ読んで詳しく知っていただければと思います。


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