029_デザイナーが自分のアイデアネタ帖を小出しに公開するnote_その8

この話は、タイトル通り、自分用のアイデア集、ネタ帖、スクラップブックをみなさんに公開するノートです。

今回はパート8です。

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〈パート7はこちら↓〉

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08_義母のワープロ

今回のお話は、義母の愛用ワープロにフォーカスしてみようと思います。

ワープロって何?という人に、少し説明すると、PCが普及する前の遺産です。

正式名称はワードプロセッサ(英: Word processor)といい。文書作成編集機のことです。まぁ、要するにPCに入れている『Word』にプリンタがセットされているようなものですね。

インターネットが普及する前時代に、原稿の『清書』用に使っていたものです。

それがこれ↓である。

画像1

見た目は、ノートブックですね。
LANケーブルにも接続できないし、wifiももちろん繋げられない。

でも、そんなのカンケーねぇー、なのです。義母にとっては。

未だ現役。これは、2020年現在の写真。(写真汚くてすみません)

確定申告の時期に食卓に現れる。お披露目されるのは、だいたい年1回。ほぼ雛人形的な扱いだけども、もう、ずっと愛用されている。
30年って言ってたような気がする。
ユーザー(義母)もaround70。

SANYO(山陽電機)は、今ではパナソニック傘下だし。この製品を担当したデザイナーや技術者の人が聞いたら、さぞかし喜ぶだんろうな。

そういう番組、作って欲しいな。NHKさん。

ロングライフデザイン?

私たちが、日頃使っているスマホやMac、2年すら使うかも危うい。30年ってすごい。まだまだ使う気だろうし。

ナガオカケンメイさんが提唱して広がったロングライフデザインには、このワープロは該当しないと思うんだけども(みんなが使っているわけじゃないし、意匠的にもちょっとね)現代のデザイナーならば、考えないといけないことが、ロングライフデザインには、あると思うんです。

↓ロングライフデザインがよく分かる、記事と書籍

つまり、その手がけているデザインは、長生きできるか?という視点。

そもそも、商業デザインは、短いスパンで、どんどんと売れるモノを考えた方が、企業にとっては良いわけです。生きて、成長して、養わないといけないから。

だけども、現代という、未来への通過点で俯瞰した時に、これでいいのか?が、どうしても脳みその隅で、隅にいられないくらいの存在感を放つようになってきた。

コロナの事もあって、現代の『普通』だった事を見つめ直す機会になっていると思う。先週、話題になっていた、五味太郎さんの記事がやっぱり忘れられない。

五味さんは、デザインということを解くために、『絵本』というツールを使っている人だと、私は考えている。私も、昨今、デザインという言葉を使わないで、デザインを翻訳したいと考えている。この人は先駆者のひとり。

ワープロが、こんな流れを想起させてくれるとは思わなかったよ。義母さん

皆さんには、愛機、ありますか。
これから30年使えるモノありそうですかね?



うちの猫のオヤツが豪華になります