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「帰れない」のか、「帰らない」のか

昨日、残業後の電車で思った。

「私は残業で『帰れない』のではなく『帰らない』という選択をしているのではないか」

そう思ったら、無性に自分に腹が立ち、自分にがっかりした。なぜなら、朝、出勤のときに、こちらを耳読していたから。

本の中で、こんな下りがあった(音声で聞き取っているので、表現の違いがあるかも)。

「男の先生が休みを取らないのはなぜって考えたことはありますか。それは妻がワンオペ育児をしているお陰で、男の先生は責任から逃れられているからですね。」

「男の先生で定時に帰る人はいないって?職場に長くいればいるほど仕事熱心って、本当でしょうか?もっと効率よく、時間内に仕事をこなしたほうがマシでしょう。それに男の先生が5時に帰らずに済んでいるのは、それだって妻が早く帰っているからなんじゃないですか?」

我が家は現在、夫が完全在宅勤務のおかげで成り立っていると言っても過言ではない。つまり、上記の「男の先生=私」で「妻=夫」状態なのである。

私が5時に帰らずに済んでいるのは、夫が在宅でワンオペ育児をしているお陰で、私が責任から逃れているから…なのかもしれない。もっと効率よく時間内に仕事をこなしたほうがマシ…。

そんなことが脳内のどこかに残りながらの残業帰り。「帰れない」ではなく、「帰らない」のかもしれない。

やだやだやだ!自分が残業を選んでいるなんてありえない!!これはどうにかしなくちゃいけない。

というわけで、残業を分解してみた。

残業の内容にはいくつかの種類がある。
① 締め切り上、どうしても今日中に終わらせなくてはいけないもの
  例)書類作成、出停者へ課題や授業動画の連絡
② 突発案件で、早急に対応せざるを得ないもの
  例)人間関係のイザコザの聴取、生徒からの相談、生徒指導案件
③ 校務命令 (残業代が出る)
  例)会議
④ 急ぎではないが、今日やっておくと明日以降が楽になるもの
  例)採点、提出物チェック、授業準備

①②③は選択の余地なく残業となる。
いや、①に関しては、勤務時間内に終わるようにすれば回避できる残業だな。

私にとっての問題は、④との付き合い方だ。昨日も、④の残業だった。つまり、「帰れない」のではなく、自分から残業することを決め、「帰らない」選択をしたと言える。

④の残業と別れたい。昨日だって、④の残業だ。テストの採点で1時間残業した。

採点は急ぎではない。別に翌日に返さなくてはいけないという決まりはないのだ。

じゃあ、どうして残業してまで採点してしまうのか。それは、「私が」テストをどうしても翌日に返却したいという気持ちがあるからだ。

どうして翌日に返却(早く採点)したいのか?
(1) 生徒が「早く結果を知りたい」と思っているから(生徒から「先生は次の日に返してくれる」と期待されていることを知っている)
(2) 早く返却することで、次の追試の予定を立てやすいから
(3) 終わっていない仕事があるのが嫌だから
(4) 明日以降、突発案件が舞い込んだら、採点できなくなるのでは?という不安があるから
(5) 一緒に組んでいる先生も遅くまで残って採点を終わらせているから

じゃあ、この気持ちとどう折り合いをつけて、残業せずに帰るか考える。
(1) 「バタコ先生、採点速い!!」と言われると、正直気分がいい。でもそんな自己満は捨てよう。生徒にも「バタコ先生の採点は遅い」と思ってもらおう。
(2) 追試の予定は、「最初の試験の〇日後」と決めてしまい、そのスパンの中で、勤務時間内に採点をするようにしよう。
(3) これな。「終わってない仕事」ではなく「明日やる仕事」というラベルを貼るのはどうだろう?
(4) 明日のことは誰にもわからない。大事なのは今日。今日帰ろう。明日は地球が破滅するかもしれないんだから、今日の幸せを求めよう
(5) 自分軸だ。他人軸での残業はしない。(2)で締め切りを調整してそこにさえ間に合えば万事OKなのだ。

今日は絶対定時ダッシュしなくてはいけない予定が入っている。だから残業はしない。①~④のいずれもしない。しない自信がある。

つまりは、残業をするもしないも、ほぼほぼ自分次第、選んでいるのは自分なのだな。

Seize the day.  Carpe Diem.  定時で帰るを選ぼう。


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