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6歳娘に教えられたこと

昨日は日曜日。クリーニングへ行った帰り道、ちょっと買いたいものがあって100均のお店へ。「おもちゃを買いたい」という6歳娘に「自分のお小遣いでね」と言いながら、お店の自動ドアを入る。

お会計レジの前を通り、店の奥に進む。進みながら、「ナニコレ?」と思わずにはいられなかった。

理由は、レジから細長い店の奥へ続く、長い長い人の列。2つあるレジに、それぞれ20人以上は並んでいたと思う。

別に急いでいる用事もないし、のんびりの日曜日、21番目としてレジに並んでも何も困らないだろう。そう思い、欲しい商品を手に、6歳児と店の奥の最後尾に陣取る。

余裕の気持ちで並んだものの…進まない。並んだはいいが、進まない。急いではいないが、なぜ進まないのか…いつまでこの状態なのか…と考えていたら、並んでいるのが嫌になってきた。そして、6歳娘も、

「あのさ、違う100円のお店が家の近くにあるでしょ?あっちに行った方が早いかもしれないね。このおもちゃ、あっちのお店にはないかもしれないけど、ここに並んだらあと2時間くらいかかるよ。あっちのお店に行かない?」

と、せっかく吟味して選んだおもちゃを手に提案をしてきたくらいだ。

確かにな、じっと並んでいるくらいなら、その方がイライラしなくて健全かも。

そう思い、お互い手にした商品を棚に戻し、またレジの前を通り自動ドアを出た。

ふと見ると、長蛇の列を作っている2つのレジの並びに、もう一つレジがある。そしてそちらには店員さんはおらず、稼働していない。

店を出て、思わず、

「お会計のレジ、3つあったのに、2つしか開いていなかったね。あんなに混んでいんだから、全部開ければいいのに。どうして2つしか開けていないんだろう、もぅ!」

と、少々イライラの混じった大きな独り言をつぶやいた。

すると6歳娘が言った。

「もしかしたらさ、あの閉まっていたレジの人が病気でお休みだから、開けられないのかもしれないね。しょうがないよ。」

乗ってきたお気に入りのキックボードに乗りながら言った。

いつの間にこんなに大きくなっちゃったのだろう。いつの間にそんな風に考えられるようになったんだろう。

そして、私はいつの間に、想像力が狭くなってしまったんだろう。

別に急いでいないからと、並んだ長い列。自分の思うように進まないとイライラする、急いでいないのに。そしてフル稼働していないサービスに腹を立てる。

自分の思い通りに進ませたい気持ちばかり。

こんな素敵な人間(6歳娘)を私の思い通りに進ませるような、そんな母親にだけはならないようにしなくてはいけない。

そんな風に思った日曜日。

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