ハリーポッターと賢者の石

21年間生きてきて今までハリーポッターを1作品も見たことがない人(ライスロボ)と、それに付き合ってくれた柳さんで賢者の石を見ました。

もうね、すごい。名作である理由がわかった。

まずハリーの生い立ちが可哀想で、冒頭は虐待じゃない!?ってギャーギャー叫びながら見てた。
ずっと自分が愛されていない、家族として必要とされていないと分かりながらも使用人のように生活し続ける毎日。
ハリーはちゃんと学校行かせてもらってたのかな。
ハリーは11年もそんな生活をしていたわけで。
床にハッピーバースデーと書いて「ハッピーバースデーハリー」と言いそれを自分で吹き消しているのを見た時は自分しか誕生日を祝ってくれる人がいないんだ……と思い、少し泣いてしまった。

しかし、そこに颯爽と登場するハグリッド!
気のいいおじさんだよ本当に。

あの家からハリーを連れ出してくれたことに心底ホッとしたし、ハリーにホグワーツに持って行くものを購入してもありあまるお金を両親が残してくれていたのにもホッとした。

ハグリッド先生とハリーが歩いているシーンではハリーがハグリッド先生の腰以下の身長で、横幅もあまりにも違いすぎておっかなびっくり見ていた。
11歳って小さすぎる。
同じくハグリッド先生の家にハリー、ロン、ハーマイオニーと一緒に行って、おそらく先生のであろう椅子にハーマイオニーが腰掛けているシーンもめちゃくちゃよかった。椅子がとにかくデカくて、ハーマイオニーが小さいのだ。嘘みたいですごかった。

真っ当な大人と、お金をきちんと管理してくれる人のいるありがたさ。
あの杖を選ぶシーンにはロマンがあった。
車内販売のお菓子を買えないロンにハリーがお菓子をいっぱいシェアするシーン、良かった。早速ハリーの善性が出ていた。

学校に着いてからはもうワクワクの連続で、みんながホグワーツに憧れる理由も、USJに行きたいと思う理由もよくわかった。
毎食机の上に果物がのっていたのも羨ましい。毎食果物食べたいよ。
途中からかなりここに通わせてください!自分!やれます!がんばります!の気持ちだった。でもライスロボはマグルだから……

組み分け帽子のシーンは映画でちゃんと映像として見るのは初めてだったけど、オタクなので知っていた。
これが例のあのシーンか!と感動した。シャイニングを見た時と同じだった。

スネイプ先生がいい人であるという事前情報のみを知った状態でハリーポッターを見ていたんだけど、スネイプ先生の初登場シーンの際あまりの美しさに驚愕してしまった。
あの先生あんなに美しい人なんだ。
全身黒くてミステリアスで素敵だ。

先生でいうとマクゴナガル先生も素敵だった。ハリーがホウキで飛ぶ姿を見て、大お説教するかと思いきやクディッチのキャプテンに会わせてあげる先生。
才能を見抜いている。

クディッチとかいうスポーツ、ラグビー的な身体のぶつかり合いの危険さもあり、さらにあまり生徒の怪我を守るようにできていなさそうなのでとんでもないスポーツだと思った。
自分がホグワーツ生だったら「あんな野蛮なスポーツやめた方がいいですよ」と言いながらメガネをクイッてしていると思う。
男女混合なのも驚いた。筋力のみが勝負を左右するスポーツじゃないからだと思うのだが、女の子がクッションも敷かれていない地面に落下していくのを見るのは苦しい。
先生もそう思いませんか。ねぇ。

この映画のタイトルにもある賢者の石の話は後半の30分で全てが解決されたのでストロングスタイルっぷりに感心した。
その前はずっとホグワーツの日常を見せてくれていたんだね……
ホグワーツの日常、いくらでも見せて欲しい。楽しいので。

殺人チェスのシーンでロンが自分を犠牲にしてハリーを勝たせようとしていた際、この歳でロンは自分が“主役”じゃないことを察知していたことに驚いた。
おそらくドラコ・マルフォイなんかは自分が主役だと思っていると思う。11歳の子どもなんだからそれが普通だ。自分の友人が最も特別なんだって認めるのはしんどい。
でもロンとハーマイオニーはサラッとそれをやってのける。自分が主役じゃないことを察して、ハリーに譲る。ロンは自分がいつかクディッチのキャプテンになろうと思っているけど、クディッチに選抜されたハリーに嫉妬すらしない。それが何よりも実力を表しているようで、残酷で優しいなと思う。
この辺りの感情の変化は今後の続編に期待したい。

最後、食堂で寮ごとのランキングを発表する際にグリフィンドールは最下位、スリザリンは1位と宣言した後で、でもロンもハーマイオニーもハリーもすっごく頑張ってたし、ネビルは友人に立ち向かった!勇敢だから得点をあげちゃう!よってグリフィンドールが1位!となったシーン、一回全力で喜んだスリザリン寮生のことを考えて悲しい気持ちになってしまった。
でも寮のために友人に立ち向かったというネビルの頑張りが評価されていたのはすごく嬉しかった。
ホグワーツはこういう頑張りが目に見えているからこそ、競争意識が刺激されるし、優劣が目に見えるからこそ残酷かつ分かりやすいんだろうなと思う。

ハリーポッターを最後まで見て、めちゃくちゃ名作である理由がわかった。ずっと王道で、ずっと面白かった。
明日は続編を見ます。

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