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ドクカン【老人と海】

まず、読み進める前に”ドクカン”について以下3点お気を付けください。

① 単純にその本の読書感想文+@的なものです。
② もしかしたら+@がメインです。というか「メイン」です。
③ ネタバレ要素満載です。ただ、詳しく書きません。

以上の3点お気を付けください。

ドクカン【老人と海】
作者:ヘミングウェイ
出版:新潮文庫

水曜どうでしょうのアラスカ編で大泉洋さんが言ったセリフがキッカケで僕はこの本を買った。
「なんとしても、シャチを仕留めたい。老人と共にね~」
「君たちはキャビンで休んでていいよ。僕が甲板に出てるからね~」
僕はこの一言でこの「老人と海」を買うことを決めた(半分は本当だけど半分は嘘)。偉そうにドクカンなんて書いている僕だが実は海外の作品を読んだことがない。以前、シェイクスピアの「マクベス」を読んだことがあるくらいで、記憶を辿れば「星の王子様」で更に記憶を辿れば「スイミー」だ(絵本だよスイミーは!)それにこの本に出てくるのはシャチではなくサメであるから僕が本を買う意欲の薄さが露わになっている。
この本を読み、以前僕が投稿したエッセイ「小説を書きたい」でも書いたようにこの本には文章の陰陽が面白かった。数十分の出来事を長く引っ張る場面もあれば、次の一行で数時間後トリップしていたり時間経過の面白さがあった。ただ、僕が一番面白かった場面は172ページから始まる
「年譜 ヘミングウェイの生涯とその時代」
が面白い。僕は1994年生まれのれっきとした”ゆとり世代”だ。勿論ヘミングウェイが生きていた時代のことは見たことがないし詳しくない。そんな中でこの年譜はヘミングウェイの生涯と諸外国の動き、日本の動きがたった数行でカンタンにまとめられているだけのページがある。
それが面白い。
この小説ができた時代背景や、文化の発達がありその時代で過ごした人々のことを想うとそこにはまだ見ぬ世界が広がっているように思える。それにヘミングウェイと以前のドクカンで【雪国】を書いた川端康成も同じ年に生まれているなど小さな薀蓄があるのもたまらない。異国の作品に触れながらも現代にも繋がる物事がこの小説というより本にはある。

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