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アメリカ2023前半、私の就職活動状況:実際のインタビュープロセス。

この5ヶ月で120回のインタビューをしてきました。ほぼほぼ毎日です。それでも5ヶ月も決まらなかったです。結果的に2つオファーをいただいたのですが、時期的なものかもしれません。これまではネットワークが重要だと思っていたのですが、二つともウェブのキャリアページから応募したものです。

デザイナーのインタビューには色々種類がありますが、タイプはだいたいこんなモノです。

  • リクルーターによる選別(電話、ビデオ):15分から30分

  • ハイヤリングマネージャーによる1-on-1:30分から1時間

  • チームとのカルチャーマッチングのインタビュー(:1-on-1かパネル)1時間から3時間

  • ホワイトボードチャレンジなどデザインの課題:1時間から2時間

  • ポートフォリオプレゼンテーション(パネル):1時間

  • ビヘイビアインタビュー:30分

リクルーターによる選別

レジュメをキャリアサイトで提出した後スクリーンされるので、遅い時は返事が来るのに2ヶ月かかります。返事がない方が多いいです。リジェクトされるのにも随分待ちました。レジュメが通ればその後リクルーターからフォンスクリーンのインタビューの案内が来ます。これはもう案内が来た次の日とかにやります。簡単にレジュメのおさらい、給料どのくらい欲しいか、ビザサポートがいるかと言ったところです。私の場合リクルーターの選別ではあまり落ちませんでした。前回書きましたがスタートアップなどでは落とされました。

ハイヤリングマネージャとの1-on-1

多くの会社ではこのインタビューをフォンスクリーンの後にやります。メタでは最後でした。30分バージョンのインタビューでは話だけです。どんなことをやりたいのか、これまでどんなことをやってきたのかなどです。1時間の場合はポートフォリオを見せたりもします。このハイヤリングマネージャーというのが入社後の直属の上司もしくは上司の上司になります。

私はこのインタビューを重要視しています。私自身が51歳なのであまり若い経験のすくないマネージャーだとアメリカとはいえお互いやりにくかったりします。アジア人のマネージャーだとかなりやりやすいです。人種は特に私の方はこだわりませんがダイバーシティーやインクルージョンなどを気にしている人がいいです。私の経験上アジア人のハイヤリングマネージャーが成功への鍵だったのですが。今回の2つのオファーは二人ともアジア人ではありませんでした。

チームとのインタビュー

これも私は大事にしています。昔はこのインタビューあまりやってませんでした。なのでチームメイトとしてはある日突然同僚がやってきます。ここ最近10年くらいはチームインタビューはどこもやります。これはカルチャーフィットというのを大事にしている証拠です。のでこのインタビューをやらないところは逆に怪しいです。

通常は30分の1-on-1を3回から4回します。西海岸の会社で多いいですね。Amazon方式かな。4-5人一度に喋るパネルインタビューの場合もあります。チームインタビューは他のデザイナーをはじめデザインマネージャーとかプロダクトマネージャー、エンジニアリングマネージャーなどです。エンジニアとはあまりインタビューないかもですね。

ホワイトボードチャレンジ

これはその名の通りホワイトボードを使って出されたお題をその場でやるというモノです。これはYouTubeなどにも対策がいっぱい出ています。私もそれを見ました。私は事前にホワイトボードの構成をデザインシンキングに基づいて準備していました。

メタやAmazonでは一対一で45分です。うち30分がエクササイズで残りの10−15はQ&A です。よくあるのはATMマシンをデザインとか、花に水やるツールはどんなのがいいかなどをやります。メタの時はスマートロックのデザインが課題でした。一番最近やったのはキッチンタイマーでした。私はもともとこのホワイトボードが苦手だったんですが、今では一番評価してもらっています。なぜ苦手かというと英語が難しいからです。その場でやるので辞書引いたりググったりできないからです。ちなみにメタで働いてる時も、普通の毎日のミーティングでキャプション出して辞書で調べたりしていました。なのでキャプション出せない会話は難しい時もあります。

ホワイトボードチャレンジはいっぱい質問もしなくてはいけません。いい質問をするかどうかも重要なのです。一番重要でないのはデザインそのもので大事なのはその過程、アプローチ、コミュニケーションです。インドではこれの塾があるそうです。興味がある方がいれば個人的にどうやったか教えます:)。

ポートフォリオプレゼンテーション(使い回しに注意)

デザイナーにとってポートフォリオは重要です。ほとんどのインタビューでスライドによるプレゼンを推奨されます。自分でWEBのポートフォリオがあってもスライドがあった方が良いです。私は会社に合わせて何パターンも組み直しました。最初はそんなことしなかったんですけど、会社に合わせるのが成功の鍵だと遅まきながらやりました。知ってたんですけど、まぁいいかと。なぜスライドかというとデザイナーのストーリーテリングを見るからです。起承転結みたいなのがアメリカにもあります。ポートフォリオって本当に面倒なんですよね。

会社によって最近のプロダクト見せてとか、最も自信があるもの見せてとか色々あります。一番チャレンジングだったプロジェクトとか、複雑だったプロジェクトなんかも聞かれました。

スライドそのものにトランジッションのアニメーションは不要ですがプロダクトデザイナーのポートフォリオの場合、作品自体のインタラクションを見せるのにアニメーションがあると効果的です。

ビヘイビアインタビュー

これはもともとAmazonなんかがやっていたのでは。シチュエーションに対してどうやっってきたか聞かれます。メタやオラクルではインタビューガイドにSTAR(Situation, Task, Action and Result) メソッドで話すようにという案内が配られます。Amazonなどはこれが難しく、傾向と対策の本やYouTubeチャンネルがたくさんあります。というのもこのSTARだけでなくAmazonのフィロソフィーに当てはまっているかが重要になるからです。Amazonではバーレイザーと言って特に難しい質問する人がいます。Metaでは’キラーフレーズ’というのがあるらしく、事前にメタに務める友人に聞きました。このフレーズは職種によって違うようです。


明るく、ニコニコ。可愛げが大事かも

私はこの5ヶ月に最終選考に何度か進みました。でも結果選ばれませんでした。ちょうどオファーが決まる前にメンターとお話しさせてもらう機会があり、自分が興味があって、やる気があるということをアピールした方が良いと言われました。私の場合経歴そのものはいいのであとは気に入られるかというところです。いい質問をすることが大事です。余計なことは言わなくてもいいのですが、会話そのものが楽しいに越したことはありません。本題に入る前に世間話なんかするのも大事なように思います。

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