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ニューヨークで職探し。 UXデザイナー(1)

仕事探しを始めた頃はビザなし、経験なし、英語力なしの三重苦でした。ムサビを出た時は自信満々だった自分のデザイン力も3−4年アメリカいるとすっかり霞んでしまいました。如何せん腕はあるのですがそれを伝えられないからです。アメリカはマーケティングの国です。相手に汲んでもらうのでなく自分で売り込まなくてはなりません。そんなの無理です。保育園の頃からプレゼンやってる人たちに敵うわけがない。

今でもそれは変わりません。じゃー何が変わったかというとビビらなくなったことが第一。あとは仕事を募集してる人たちにアジア系の方々が多くなったことです。日本人は他のアジアの地域の人たちの信頼が厚いように思います。先人たちのおかげです。過去就職に繋がったのはアジア人のマネージャーかリクルーターが大きいです。やはりアジア人同士が仕事しやすい。アメリカで生まれ育ったアジア人でもそのようです。

仕事を探すには自分で申し込むか、リクルーター経由です。リクルーターもインハウスのリクルーターとサードパーティがあります。私はどちらでも就職経験あるのですが、インハウスの方がクオリティが高いように思います。

今マーケットはホットで一日何十本もリクルーターから電話があります。私の場合リクルーターの多くはサードパーティの外国人です(インド人)。おそらくインドの会社で働いていたからだと思います。ほとんどが契約社員の募集でクオリティーもいまいちです。

インハウスのリクルーターはアグレッシブさはないものの信頼できる感じがします。今の仕事もインハウスリクルータ(香港人)がリンクドインで声かけてくれました。

まず最初にビザステータスを聞かれます。外国人の第一関門です。私は11年かかってグリーンカードを取ったので、そこはクリア。あとはコンペンセーション。給料の話は初めにはっきりした方がいいですね。かつてオファーいただいた会社では私のその時点での給料よりかなり低く、断ったことがあります。インタビュープロセスは長くしんどいのでお互いに時間の無駄でした。いい会社だったので給料マッチを希望していたのですがダメでした。

給料は西海岸の方が東海岸より高いです。デザイナーの話ですが西海岸よりもニューヨークは3−500万ぐらい低いのではないかと。おそらくベイエリアが釣り上げてくれているんだと思います。

話は戻って実際のプロセスですが、まずリクルーターによるフォンスクリーン。そのあとハイアリングマネージャー(直属の上司になる)のインタビユー。それが進むと課題があったり、ループインタビューです。全部で3−4週から何ヶ月もかかることもあります。

Amazonなどを除いてはインタビューそのものはそんなにしんどくない気がします。ただUXの場合インタビュアーがUXのプロセスを重要視するのか、デザインのエグゼキューションを重要視するのかよくわからないことがあります。UXはリサーチからモックアップまで幅が広いのでいつも両方準備しています。

たいして興味がなかった会社でもNo longer consideredというメッセージを見るとかなり凹みます。これは頭で分かっていてもなかなかきついです。向こうが興味を持ってくれると最初興味がなくてもだんだん好きになってきます。なんだか女の子に振られた気分です。

ニューヨークでは大企業もスタートアップもたくさんあります。ただ UXに至ってはGAFAの募集はあまりないです。やはり西中心です。ニューヨークならファッションか広告系・ブランド系のデザイン募集ががおおいいです。

私はスタートアップも大企業も働いたことがあります。私のコミュニケーション力では大企業で出世するのはかなり困難です。でも家族持ちはベネフィットがしっかりしてる大企業が良いです。スタートアップはやりがいがあります。不安定ですが自分が独り身ならこっちの方が楽しいかも。ただ仕事を通じての学ぶことには限界があります。

ニューヨークは働きやすいです。マンハッタンにオフィスがあればどこも大概便利です。ただ近郊のブルックリンやジャージーシティーとなるとちょいと面倒です。よく「NYCメトロポリタンエリア」とあるのですが要注意い。ほぼマンハッタンではありません。

私は世の中のみんながマンハッタンで働きたいと思っていると思っていたのですがこちらは田舎で車通勤を望む人が多いいです。むしろ都会嫌いが多いのかも。

かつてデザインは都会でないとダメだと思っていました。今でも流行に左右されるようなものは都会がいいと思います。


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