見出し画像

観光のプロから贈る。思い出の山岳リゾートとエピソード「長野県上高地 穂高連峰と河童橋」

ゴールデンウイーク中の緑は、まだ芽吹き始めではありますが、残雪の圧倒的迫力迫る穂高連峰と、雪解けで水嵩を増し、透明度抜群の梓川をご覧いただけるのが5月から7月上旬頃で、その美しさは格別です。マイカーでの乗り入れができず、訪れるためのハードルが高くはありますが、真夏や秋よりも、人の少なめのこの時期に、お出かけてしてみてはいかがでしょうか。

一生に一度は訪れてみたい山岳リゾートとして、また四季を通して何度も訪れたいと人気の長野県松本市安曇野に位置する上高地を推奨いたします。(かみこうち ほたかれんぽうとかっぱばし)

ウオーキングに森林浴、絵画のような風景、ベンチに腰掛け静かに時の流れを感じ、高級なお食事から地元でも人気のお弁当、上高地でしか手に入らないお土産や、芥川龍之介の世界に思いを馳せ、日帰り温泉まで楽しめます。

上高地は、穂高連峰があるからこそ上高地だともいえます。
北アルプスの最高峰は日本第3位の高峰でもある奥穂高岳(3,190m)で、前穂高岳(3,090m)北穂高岳(3,106m)西穂高岳(2,909m)などが主なピークとなっています。また、奥穂高岳は日本百名山・新日本百名山に、西穂高岳は花の百名山に選定されています。

画像19

清らかな水の流れ、抜群の透明度を誇る 梓川

上高地の歴史・開発

江戸時代前期に始まった松本藩による木材伐採が上高地開発の始まりとされています。元禄時代には既に田代、明神、徳沢、横尾ほか12ヶ所にキコリ小屋があり、明神(徳郷)に常駐する藩役人が木材の検閲を行っていた記録が残ります。上高地温泉が発見され、文政年間には湯屋(現在の上高地温泉ホテル)が開業しました。明治42年から植物採取が禁止された上高地では、江戸時代から続く森林伐採で荒れていた山にカラマツ植林が行われ、鳥獣保護や岩魚漁の禁止など、自然環境保護の先駆的な取り組みが行われおります。

画像26

上高地バスターミナル付近には植林されたカラマツ林がみられます 仲間とはぐれたり迷子になった場合の集合場所として分かりやすい。売店やトイレ水飲み場 近くに郵便局もあります インフォメーションセンターに折り畳み散策マップが100円で販売していてカウンターで購入できます。

上高地で食されているお弁当です ご参考までにご覧ください楽しめます

「トワサンク 上高地店」五千尺ロッチ内 鶏肉の唐揚げっぽい感じ

鶏肉をニンニクなどの入ったタレに漬け込み片栗粉をまぶして揚げた、松本地方の郷土料理『山賊焼き』のお弁当です。ニンニクの香ばしい香りに食欲をそそられます。河童橋付近にある五千尺ロッヂ内「トワサンク上高地店」で販売しています。

画像25


①沢渡(さわんど)や平湯駐車場からシャトルバスに乗り換え大正池で下車する散策

②上高地バスターミナルまで直行して下車する河童橋を中心とした散策の2コースが一般的です。

①大正池で下車する場合「大正池」→「田代池・田代湿原」→「田代橋・穂高橋」→上高地のシンボル「河童橋」まで約60分~90分 途中に赤いお屋根が可愛らしい上高地帝国ホテルがあります。カジュアルレストラン 「アルペンローゼ」のケーキセットをいただきながら一休みするのもお勧めです。

画像15
画像14

赤いお屋根の上高地帝国ホテルとケーキセット

画像16

この時期は防寒対策、足回り履物にもお気を付けください。

画像10


画像4

大正池から望む穂高連峰 

大正池は1915年(大正4年)6月の焼岳大噴火の為、梓川が土流・泥流より堰き止められて形成された池です。以来「大正池」と命名され現在に至っています。周辺には観光・撮影スポットが数多くあり「上高地バスターミナル」に至る代表的なルートで梓川は右岸と左岸に別れ散策ができ、それぞれ違う景色が楽しめます。田代橋から河童橋に通じる左岸コースは、何か所か木製のテーブルとベンチがあり足をとめて、食事や休憩に便利です。

右岸コースは、日本アルプスを世界に紹介した英国人ウォルター・ウェストンのレリーフやその先には土産店やカフェが並んでいます。

画像20

大正池ホテルバス停のすぐ下には公衆トイレがあります。木道を歩きながら河童橋まで約60分~90分

画像1

木道を進み森林浴も楽しめます、ほとんど一方通行、河童橋を目指します。

画像3

ところどころ梓川の流れを眺めながら~♪歩け歩け♫ 落ちないでね💦

画像26
画像3

「田代湿原」木々に囲まれた遊歩道から湿原へ出て、そこから見る穂高連峰の眺望が美しく、この周辺はツツジの名所として、また秋の紅葉スポットとしても知られています。

画像10

紅葉時期の田代湿原 大雨の後と思われます。

河童橋を中心とする散策コース  

②河童橋の上流には明神池や明神橋があり河童橋からの距離は3・5キロ70分ほどかかり緩やかな上り坂になります。私は仕事をしながら歩いたのでヘトヘトとなってしまいましたが撮影スポットとして有名で、 周囲には緑も多くて景色も良く開放的ですが、お時間の無い方は厳しいです。

画像11
画像21

河童橋付近

上高地ビジターセンターは雨宿りにも最適、天候が崩れたらここに避難して

芥川龍之介作「河童」と五千尺ホテル上高地

画像25

芥川龍之介「河童」の舞台!上高地「河童橋」は異世界への入り口?

上高地といえば、ランドマークでもある「河童橋」を通らない人はいないでしょう。橋の上からは穂高岳や梓川の美しい景色を望むことができます。芥川龍之介が上高地に訪れたのは当時17歳でした。小説『河童』を書いたのは18年後、35歳の時です。

画像18

こちら河童橋のすぐ前に五千尺沢ホテルがあります。フロント少し奥にスイーツカフェ&バーLOUNGEはケーキセットが有名です。なによりお勧めなのがカフェから眺める穂高連峰の雄大さをケーキをいただきながら過ごす時がなんとも贅沢。しかし窓際は人気があり、埋まっていることが多いので運が必要かもしれません。

画像22

長年愛されてきたLOUNGE自慢のケーキです。

画像15

国産苺のショートケーキ ¥980 / 甘夏とはちみつのタルト ¥1,180 / ケーキセット(ケーキ⁺ドリンク) 各+¥580 / 信州産ふじりんごのアップルパイ ¥880

画像14

お酒もいただけます。ソムリエセレクション グラススパークリングワイン ¥1,900 / ソムリエセレクション グラスワイン(白・赤) ¥1,900 / 五千尺特製オリジナルクラフトビール ¥1,000 / 上高地ハイボール ¥1,600 / 五千尺オリジナルジントニック ¥1,800

梓川の美しい水の流れに触れてみたくはないですか??五千尺沢ホテルの少し上に小さな沢の流れがあります。水面には水草が揺れています~山肌から湧水が流れ出ているので上流がありません、五千尺沢ホテルのコーヒーはこの湧水を利用していました。湧水の沢の流れの近くを散策すると梓川の河原に簡単に出られます。その様子が下の写真の河童橋の下に人々がいるのが分かります。是非!!美しく清らか抜群の透明度を誇る、梓川の水の流れに触れて思い出を深めてください。時期により水嵩に注意!!!

画像8

五千尺ホテルから河童橋を渡ると小さなお土産屋さんやお店がいくつかあります。ホテルも隣接する中に日帰りで入れる温泉があり、芥川龍之介『河童』の舞台になった上高地、芥川龍之介が泊まったとされる「上高地温泉ホテル」にも泊まることができます。江戸時代(1830年)開湯の由緒ある温泉に、芥川も心身癒されたことでしょう。

上高地は通年マイカー規制です上高地へは年間を通してマイカーの乗入ができません。

自家用車(レンタカー、自動二輪を含む)は、釜トンネルより通行禁止のため、★ 松本市方面からは沢渡(さわんど)駐車場(マイカー1日700円)  ★高山市方面からはアカンダナ駐車場(マイカー1日600円)からシャトルバスまたはタクシーなどをご利用となります。美しく自然豊かな上高地を維持していくため、混雑と自然環境保全を目的に昭和50年に県道上高地公園線のマイカー規制を実施しています。
※夏休み期間中の土・日曜日、祭日、お盆期間中及び10月紅葉シーズンは大変込み合います。 

さわんど〜上高地バスターミナル (30分)往復2,400円/片道1,300円、小人往復1,200円/片道650円
※坂巻温泉(片道820円)、中の湯(片道1,000円)、大正池(片道1,300円)、帝国ホテル前(片道1,300円)にも停車

計 2,360 台(有料)
【岐阜県側】平湯駐車場 860 台
【長野県側】沢渡駐車場 1,500 台(15 駐車場)
※両地区とも駐車料金は普通車 500 円、大型車 2,000 円、二輪車 300 円

★トイレが心配な方 トイレは有料で公衆トイレ入口に募金箱があります。100円で利用するのがマナーなのでポケットに小銭を用意しておくと便利です。

画像24
画像19

河童橋から上流の景色 

季節やお天気により水の色が様々に変わりますが、透明度は安定

上高地はシャトルバス往復の乗り換えや移動時間(30分)もかかるので、滞在時間の目安は日帰りの場合3~6時間くらいが好まれるようです。

🌈最後までお読みいただき誠に有難うございます。長くなりましたのでエピソードは別の機会に紹介させていただきます🌈

画像25





















この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?