女中奉公

夢を見た。
自分を拾ってくれた会社に、恩返し出来ぬまま落ち込んでいるワンシーン。自分をコントロール出来ない人間が、営業成績を残せる訳がない。まだトラウマになっているのだろう。13年も経つのに。家業での営業は行けば貰えるルートセールスだった。お客さんさえ怒らせなければ、順調にお仕事が貰える受け身の営業だった。自分を拾ってくれた会社の営業は、全く付き合いの無い会社への飛び込み営業だった。言わばゼロからの営業だ。勉強にはなったが、恩を返すことは出来なかった。社長はいつもダントツの売り上げだった。
追われ続ける毎日だった。それに比べれば、今は夢のようなリタイヤ生活だ。腰痛と介護を理由に、だらけた生活を送っている。一方妻は、幼少期から苦労しているせいか、きちんとセルフコントロール出来ている。定時制高校卒業後、3年間の女中奉公をしている。未だに、自らに甘えること無く、規則正しい生活をしている。自分の様に甘えて育った人間は世間では通用しないのだ。良く愛想つかさずに、今日まで一緒にやって来てくれた。ありがとう。
古女房 頭の上がらぬ 事ばかり

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