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求めた事は叶わなかったけど、望んでた方向に進んでる?と感じれてきた

 若いころは他人に負けたくなかったのか、野心なのか、とにかく成功する事に必死だった。そんな事もあり20代の頃から自分を高める秘訣や考えを知りたくて平尾に「最近何か面白い本ない?」と定期的に聞いていた。教えてもらった方で今でも印象に残っている人が何人もいる。 まずは行徳哲男さん、「今 感性は力」はインパクトも大きく座右の書として、しばらくは生き方の指針としてた。ご縁も頂き一度講演にも連れて行ってもらい楽屋でお話しもでき、日頃からの熱量のすごさも感じた。次に村上和雄さんの「サムシンググレートは語る」は、多くの人は神様と呼ぶような、偉大な存在に生かされている感覚がとても腑に落ちた。日本を代表する科学者でありながら「笑い」が糖尿病やいろんな疾患にも効くと言う。「やがてはお医者さんは薬ではなくお笑いのDVDを出す時代が来るかもしれない」、との話は共感し何より面白かった。 知的欲求を高める上では、日本一の編集工学者と教えてもらった松岡正剛さん。「フライジャル」と言う本が一番簡単と聞いたけど、ほとんど理解できないかった。平尾との共書「イメージとマネージ」は何とか理解はできた。その本の出版記念パーティーが行われ著名な方々が集まり松岡さんの凄さがわかった。 そして最も印象に残り影響も大きいと感じたのは河合隼雄さん。「遊び」の大切さや、「心の処方箋」にまとめられたエッセイのいくつかは今でと心に残っている。「真面目はほどほどに」「心の支えが魂の重荷になる」「理解ある親を持つと大変」等は心に響いた。特に平尾は河合さんから、どうやって決断するか本当に難しい時は「最後は地球が引き受けてくれる」と教えてもらい、その言葉に何度か支えられてたそうだ。年齢や活躍のフィールドは違うけど河合さんとは相性抜群でかなりウマが合ったとも聞いていた。 田坂広志さんは「今、日本で一番賢い一人で混沌とした時代を複雑系と初めて表現し社会が体系的に分かっている人」と聞いた。その後田坂さんの本は全て拝読させてもらっているが、理論的でありながら、感覚的にも共感する内容が多かった。 建築家の安藤忠雄さんへの信頼も高かった。安藤さんも好き嫌いがはっきりしてて面白いと。そんな安藤さんと一緒にシンポジウムのパネリストを務めた時の話、そのシンポジウムの途中から興味が薄れた安藤さんは進行表の紙の裏に何か書きだした。興味ない事には耳もかたむけず落書きを続けてる、「おもろいおっさん」と思ってちょこちょこ見てると、、しばらくすると安藤さんが書いてた落書きが、スケッチとなってて よく見るとサグラダファミリアの全容がきれいに描かれていたそうだ。「やっぱりおもろいおっさんやった」と教えてくれた。 その後安藤さんの事務所で講演した時の話も印象深い。東大卒の新入社員の話だが、その社員は「マニュアルには、朝の当番の時出勤したら庭の草木に水をやるとありますが、雨の日もやるのですか?」と聞いてきたと言う。その話は笑えたけど、自分で判断する大切さ、マニュアル社会の課題を端的に捉えてると感じた。

 私は、何度も失敗を繰り返した。そのお陰で、私の中途半端で身勝手な考え方はその都度その都度崩しては作り直していた。その当時を振り返ると、素直に受け止める力も全くなく、失敗はどこか他責にして自分の都合のいい理由を探していた。 元々は人の役に立ちたい、、1回きりの人生熱く生きたい、、歯車ではなくエンジンとして生きたい、、悔いのない人生を送りたい、、と考えて起業した。 倒産し、多くの人に迷惑もかけ、恨まれてた事は、本当に苦しかったけど、何年もたって振り返ると、挫折そのものにも大きな意味があった。 求めた結果は得られなかったけど、失敗を繰り返して、いろんな学びを得て、ご縁あった皆さんのお陰で、当初求めていた道に近づいて来たように思えてきた。

 私は最近、齋藤一人さんや小林正観さんの教えを大切にしている。小林正観さんは 人生の目的は「人に喜ばれる存在になる事」と言われている。目標を立てて努力する事より「頼まれごとする」事で「人に喜ばれる存在になる」と言われる。また、思いを持つから悩みが無くならないと説かれ、西洋的な解決ではなく、東洋的な解決策が大切とも言う。また、不平不満、愚痴泣き言、文句、悪口を言わない事も大切だし「ありがとう」と気持ちがこもってなくても声をだして言う事の大切さを学んだ。 田坂広志さんの、解釈力は小林正観さんの味方道と同じ教えだ。 平尾は正直できれいごとは言わない。アホか?という言葉は接続詞のようによく言っていたが晩年はよよく感謝してたし、ありがとうと感じれる方の縁だけを大切にしてた。 全くタイプの違う小林正観さんと平尾誠二。 でも共通してる事も点もあり「正しいいより楽しい」は2人が大切にしてる考えだ。 初めて聞いた頃は「そうしたくても今はとても出来ない」と考えてたけど、どうやら違うみたいだ。 平尾は楽しい事を実践し続けたため最後には皆から「喜ばれる存在になった」と思えてきた。 先に上げたいろんな方々の教えが今になって改めて吸収出来だした気がする。 こんな人生だけど本当についてたと実感してる。 これも家族や平尾、それにご縁があった方々のお陰で、感謝してます。 ありがとうございます。

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