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子供は簡単にできて、大人は簡単にできないこと【書評:心理的安全性をつくる言葉55】

今回おすすめしたい本はこちらです。

この本は主に上司が部下に声がけをする際に気をつけるべき言葉遣いがわかりやすい例を入れながら解説してくれる一冊です。

ビジネス本をよく読まれる方であれば、知っている内容が多いとは思いますけど、個人的には良い復習になりました。

この本は上司だけでなく部下のポジションにいる人たちも、これから後輩ができた際や同僚に対して使えるのでぜひ読んでほしいです。

すぐに使えるアクション

本の内容は55の具体的なアクションプランが紹介されており、どれもすぐに取り入れやすいです。

今回はその中でもとくにおすすめしたい、誰でもできるアクションプランを3つだけ紹介します。

具体的アクションプランは下記3つです。

  1. アイメッセージで話す

  2. 会議のゴールを決める

  3. 感謝を具体的に伝える

アイメッセージで話す

アイメッセージとはその名の通り「I message」を指しており「私は〜と思います」と相手に伝えることです。

例えば職場の上司に、
「お前は何回注意してもわからないやつだな」
「あなたはチームの足を引っ張っています」
と言われるとすごくショックを受けてしまうと思います。

これは上司が自分自身のことを「あなたはこういう人だ」と決めつけて話すような物言いに聞こえるからです。

このように相手に対して自分の価値観を押し付けるような発言を「You message(ユーメッセージ)」と言います。

このユーメッセージをアイメッセージに変えて話すことで、あくまでその人自身の考えとしての発信になるため、否定される気持ちは和らぐと思います。

「私は何回も注意してきたけど、わかってもらえていないように感じる」
「私は、あなたがチームの足を引っ張っているように見えます」

それでも厳しい言葉に見えるかもしれませんが、自分に対しての攻撃性は和らいだように感じられないでしょうか。

アイメッセージにすることで、「相手はこう思っている」「自分はこう思っている」とそれぞれの主観で感じることができるため、対話の余地が生まれます。

ネガティブな会話をする場面では特にユーメッセージの発言には気をつけた方がいいと思います。

会議のゴールを決める

「今日の会議って一体なんだったんだろう。。。」

そう思ったことはありませんか?

上の人達が色々喋り倒し、隣で自分は聞いているだけ。

議論はしているんだけど、いまいち的を得ていない気がする。

そしてよくわからないまま会議が終了する。

このようになってしまう原因は、そもそも会議の目的を全員が理解をしていないことにあります。

なので会議の始めに、

「この会議のゴールって〇〇であっていますか?」「この会議で決めること(必要なこと)は〇〇であっていますか?」

と確認をしましょう。こういった聞き方であれば、部下の立場でも発言できると思います。

そうすることで会議の目的がハッキリとして、共通目的を認識した上で会議を進めることができます。

感謝を具体的に伝える

「〇〇さん色々とありがとう」よりも、

「〇〇さん△△をしてくれてありがとう」と具体的に伝えたほうが、より感謝している気持ちが伝わります。

大人になると感謝ができない

人間不思議なもので、距離感が近くなればなるほど、「ありがとう」が言えなくなる傾向が高くなるように思えます。

あなたは家族やパートナーに感謝の気持ちを伝えられていますか?

面と向かって言うのは照れくさくなってしまい、それとなく「ありがとう」とか、伝えなくても相手はわかっている、と思ってしまってはいないでしょうか。

正直なところ私自身も日頃から出来ているかというと、そうではありません。

ただし何かを頼んでやってもらったり、私に気を遣ってくれた時にはその事に対して「ありがとう」は伝えようにしています。

日々の1アクションに対しての感謝をする事で、日頃からの感謝は伝えやすくなりますし、コミュニケーションが生まれやすくなります。

こういったアクションとは別に、本当に感謝をしているという気持ちを相手にわかりやすく伝える方法があります。

具体的に感謝を伝える1番の方法は「手紙」

今時手紙って思うかもしれませんが、個人的に1番効果を実感できるものは間違いなく手紙です。

結婚式の披露宴でみる「感謝の手紙」、文字を覚えたばかりの小さな子供が一生懸命両親へ書く手紙、どれも感動する場面が思い浮かばれないでしょうか。

私自身結婚式後の両家揃った食事会の最後に、自分の両親それぞれに手紙を渡しました。

私はそこで人生初めての手紙を書きました。

前の晩に感謝の気持ちを手紙に綴っていると、これまでの家族との楽しい思い出がよみがえり、気付けばポロポロと涙を流しながら手紙を書いていました。

高3の頃受験のため塾に通っていた私は、毎晩23時まで塾で勉強をしていました。そんな私を送迎するために父は好きなお酒を飲まず、普段なら寝ている時間でも、文句を言わずに車で迎えに来てくれていました。

その時の私は全く感謝の気持ちはなく、親なんだから当たり前だと思っていました。なんなら自転車で20分程だからチャリ通でもいいのに、程度に思っていました。

今思えばその頃の自分にちゃんと感謝しなさいと伝えたいです。

そういった形で手紙を書きながら振り返り、10年越しに感謝の気持ちを伝えることができました。

手紙は自分のためにもなる

手紙を書いて気づいたのは、手紙は相手のためだけでなく、自分のためにもなるということです。

振り返りをすることで、自分がいかにその人から恩恵を受けていたか気づくことができます。

手紙を送って相手がどう思うかではなく、自分の心の整理のために手紙を書く。感謝の気持ちをしっかりと伝えられた自分、それだけで満足ではないでしょうか。

そのうえで、相手が喜んでくれたらなおハッピーです。

これを機に一度身近な人へ感謝の手紙を書いてみませんか?

新たな気づきがきっと得られるはずです。

ぜひ試してみてください。

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