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柳ジョージの音楽体験の原点はアメリカのヒットソングだった


はじめに

 ロックミュージシャンであった柳ジョージは、1984年に古いアメリカのヒット曲を歌ったアルバム「Good Times」をリリースした。80年代、このカセットテープをよく聴いていた。今回はその話をしよう。

1.原点は50‐60年代のアメリカンポップス

 アルバム「Good Times」は、柳ジョージの音楽原点となった1950年代から60年代のアメリカのヒットソングを収録している。それらの曲は、いずれも柳ジョージ自身が親しんだものが選ばれている。

 そのA面1曲目の「Too Young」は、ナットキングコールの1951年のビッグヒット、1991年に娘のナタリーコールのアルバム・アンフォゲッタブルにも収録された。

 A面4曲目の「Under the Boardwalk」はドリフターズ(日本でなくアメリカのボーカルグループ)のヒット曲、B面2曲目の「The Great Pretender」はプラターズのヒット曲。

2.街に音楽があふれていた時代があった

 久しぶりに「Good Times」を聴いたら、かつてあったラジオ音楽番組を思い出した。各レコード会社がそれぞれ番組をもっていたので、熱心な音楽ファンでなくともいつのまにか耳に残る曲ができたはずだ。

 さらに、これはかすかな記憶しかないが、商店街に音楽が流れていた。いわゆる街頭放送と呼ばれるもので、歌謡曲が多かったが、ポピュラーソングも時々流れた。あれは誰が選曲していたのだろうか?商店街にあったレコード店の人だろうか?

 いずれにしろ街に音楽があふれていた時代があったのは確かだろう。

3.現代のヒットソングはネットとSNSから

 かつてのラジオの役割をいまは音楽配信サービスやSNSがになっているようだ。ネットは好きなときに聴けてとても便利だが、ちょっと押しつけがましく感じるときがある。

 たとえば音楽配信サービスで表示される「あなたにおススメの曲」は、どうしてそんなに好みの曲が分かるのと聞いてみたくなるほどだ優秀だ。しかし、いままでの好みとは違うまったく別ジャンルの曲との新たな出会いが少ないような気もする。

 もし別ジャンルのものばかり表示されたら、それはそれでリスナーの好みを反映していないと不満をもちそうで、なかなか悩ましいが。

4.まとめ

 アルバム「Good Times」は、一般にはオールデイズのカバーアルバムだろうが、あらためて聴いてみると、やはりこれは柳ジョージのアルバムという印象が強い。渋い声で歌われる曲は、オリジナルと一味違った良さがあるように思う。

 それにしても、いま「Good Times」と同じような企画をしたら、どの時代のどのような曲が並ぶのだろうか?また歌手は誰だろうか?ちょっと気になる。

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