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妻との離婚協議

警察に出頭した次の日、妻は子どもを連れて出て行った。その後、音信不通に。
約1か月後に弁護士から通知が届く。妻が婚姻関係を解消したいと。
ほんの少しだけ、やり直してもらえないかと思っていた。でも、そんなわけなかった。普通に考えたらそうだよな。

相手の弁護士に「妻と直接話し合いをさせてもらいたい」と懇願。やっと妻が折れて弁護士事務所で面会できた。妻の話を要約すると「何があっても離婚する。子どもにも今後会わせたくない。でも死なないで欲しい。」ということだ。
妻は決意を固めていて、話し合いにはならなかった。何を言っても無駄という態度だったが、妻の目が潤んでいることに気が付いた。妻も相当悩んだのだろう。こんな選択をさせてしまった、こんな残酷な決断をさせてしまった自分が許せなかった。本当に申し訳ない。幸せにできなくて申し訳ない。

離婚はほぼ確実となったが、それ以外にも決めることはたくさんある。子どもとの面会交流について弁護士から提案があった。「物心がつくまで面会して、それ以降は面会しない方が良いのではないか」と。子どもも必ず自分の両親が離婚した理由を知りたがるようになる。最初は誤魔化せても、いつかは真実を知る日が来るかもしれない。その前に会うのを止めておいた方が良いと。

確かにそうかもしれない。父親が犯罪者なんて知りたくないよな。冷静に考えれば会わない方が良いと思う。それだけのことを自分はしたのだから。でも即答できなかった。子どもの成長が見れないのは正直に言うと辛い。自分でも何を勝手なことを言っているんだと思っている。

「こちらも弁護士を依頼して調停を起こすべきではないか。そうしないと一生後悔するかもしれない。」なんて考えも浮かぶ。でも仮に弁護士に「調停を起こして戦いましょう」と言われた時に躊躇しそうな自分もいる。

妻と子どものことを考えれば、こちらから縁を切るべきなのかもしれない。もちろん養育費は払い続けるつもり。でも、後悔しないか?と定期的に問い詰めてくる自分がいる。正解が分からない。

今回の件で仕事は辞めた。むしろクビになった。養育費を払い続けるなんて簡単に言ったけど、就職しなければそれもできなくなる。事件が終わらない限り就職活動もできないと思う。離婚するなら家も売らなければ。やることは山積みだ。

未だに「自殺」という言葉がたまに頭をよぎる。でもするつもりはない。ただの現実逃避。

週に1回の病院でのカウンセリングが自分の唯一の救いかもしれない。心が少しだけ軽くなる。あとはストレスを軽減すること。散歩、読書、瞑想。サウナも良いらしい。とにかく余計なことを考えないようにするために集中力を鍛えたい。同じ過ちを繰り返さないためにも。

早く普通の人間として日常が過ごせるようになりたい。

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