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「感染予防効果あり」論文のトリックを暴く

 はじめファイザーはじめドクチンメーカー各社は「高い『発症』予防効果がある」とうたい、その臨床試験結果に基づいて(鵜呑みにして)各国はドクチンを緊急承認して国民に打たせてきました。

 ところがそのうち重症化予防効果がある」「感染予防効果がある」という研究結果が出てきましたと、後出しで効能を追加してきました。

 そもそも感染予防効果がなければ「打ったらうつらない」とか「他人にうつさない」とか言えないからでしょう。
 しかし前回までお伝えしたように、ドクチンを打った国では打った数と強く相関して感染者が増えた、それが事実です

 であれば、現実に反して感染予防効果をうたう論文には、何らかの事実をねじ曲げるトリックが使われているはずです。
 知っていれば、それは非常に単純であからさまな詐欺の手口です。
 それなのに新潟大学小児科学教室や日本小児科学会のように「感染予防効果あり」として子どもにも接種を勧めてしまうのは、

わかってやっているなら詐欺の共犯、わからずにやっているならただの無能です。

(どっち?どっちも?)

 では、代表的な「感染予防効果あり」と結論する論文について、そのトリックをご紹介しましょう。

 日本語で詳細に紹介👇されているNEJMの論文がありましたので、そちらを例に解説します。

 この研究の主な結果は以下👇です。

・ドクチン完全接種が91%、部分接種が81%感染を減らした。(☝️の日本語解説では「ウイルスの完全接種」と本当のこと言っちゃってますけど❣️)

 これから、その結果を出したトリックを解説します。

トリック1:観察期間〜自然感染のピークから始める。

 まずはその観察期間です。「12月14日から2021年4月10日」という観察期間は、前回ご紹介したように、自然感染の波がピークを迎えてからおさまるまでの期間にほぼ一致します。

 その期間だけ切り取れば、接種と感染者に逆相関があるかのように見せられることは前回お話しした通りです👇。

☝️前回説明した「逆相関を出せる期間」とこの論文の研究期間はほぼ一致。

 この研究は『前向きコホート』といって、対象を未来に向かって追跡していくタイプの研究なので、一見、後から切り取りはできないと思われるかもしれません。
 しかし前向きコホートでも、研究を始めるタイミングを感染者数のピークに合わせることはできます。CDCや政府と協力していれば、接種開始のタイミングを感染者数のピークに合わせることも簡単でしょう。
 実際、研究開始前の12月13日までのデータを見れば、感染者数がピークに達しそうなことがはっきりとわかります👇。

 要はこれ以上上がりそうもない時に始めれば、ドクチンだろうとおまじないだろうと、その後は感染者が減ったデータが出せるのです。
 ところが接種を開始すると感染者数は一旦下がるものの、もう一度上昇して新たなピークを作ってしまいます👇。

 この時、関係者はちょっと「マズい」と思ったかもしれません。しかしどんな波も必ず引きますから、それまで研究を続ければ「接種するにつれて感染者数が減った」データは出しやすくなります。

(追記)トリック3で解説するように、この論文は人日(person-days)で1日あたりの接種者群と未接種者群を比較しています。この研究期間では、自然感染の波が起こっている時期には接種者はほとんどおらず、自然感染の波がおさまってから接種者が増えてくるので、当然、1日あたりの感染者数は未接種者群で多く、接種者群で少なくなるのです。
 
 そしてそろそろ次の波が来そうになったので、4月10日で研究を終了にしたのでしょう。

トリック2:対象群の分け方〜接種から14日間の感染を除外。


 この研究は接種群と非接種群で分けたコホートです。接種群と非接種群でわけて、「非接種群に感染者が多かった」と言わなくてはなりません。
 そのために使われる常套手段が「接種後14日以内を除外」する手口です。

 大阪府などではその14日以内の感染を未接種者に入れていましたが、その手口への批判が強まったため、除外する手口に変えたのでしょう。

 なぜ接種群に感染者が少なくなったのか?

 簡単なことで、接種群は接種から14日以内に感染を終えていたからです。
 そしてその間に発熱や咳などを発症してもそれは「副反応」とされて検査されないので、「感染者数」にはカウントされません
 日本の青森県八戸市の病院や沖縄のうるま記念病院のように誰かが検査されれば、芋づる式に接種者が感染していたことがわかります

 いわゆる『〇〇チン・検査パッケージ』(=未接種者だけ検査を繰り返させるシステム)は、未接種者に感染者が多いことにする手口そのものなのです。

(追記)それから、接種後14日間を省かれることで、1回接種群は14日間、2回接種群は28日間、観察期間が短くなります。118日間の研究期間に感染した確率を比べているのに、この時点で不公平です。
 例えば、終了日4月10日の14日前に接種した人は、確実に感染率0になります。

 (追記)イギリスでは14日では足りないので1回目接種後28日間は接種者とみなされないそうです👇。


トリック3:場所〜接種者から未接種者に暴露される施設。

 
 さらに未接種者に多く感染者を出すトリックが、主に医療施設で働く医療従事者を対象に研究が行われたことです。
 医療機関には施設内に多くの接種者がいます。そしてその接種者たちは大量のウイルスを排出しています。(副反応が治まって仕事に復帰してからも)

 その接種者自身は「副反応」扱いで検査されませんが、一緒に働いている未接種者は接種者が出したウイルスに暴露され、主に未接種者ばかりが検査されることになります。

(追記&改定)より正確に研究期間全体の人日(person-days:1人1日あたり)で割った感染率で計算してみます。


 すると、研究に参加した未接種者だけ同期間のアメリカ平均の3倍以上1日あたり感染率が高く、1回接種者、2回接種者では低いことがわかります。(前述のように接種者が低いのは、波がおさまってから接種者が増えたこと、接種後14日を除外したことによる)

 この期間、フル接種率が10%を超えたのが3月初め
 最終日の4月10日でもアメリカのフル接種率は24.4%

1回接種者を合わせて39%、大部分(60%以上)の人は未接種だったのです。 

 全研究期間にわたってアメリカ人の大部分が未接種者だったのですから、アメリカ平均の感染率は未接種者に近くなるはずです。それなのに、この研究に参加した未接種者だけがアメリカ平均とかけ離れた1日あたり3倍以上感染したのは不自然としか言えません。

 この研究では感染率が91%以上低下したとされる2回接種者ですが、前述したように、日本では接種開始後に71人が死亡などの大規模な院内感染が多発しました。アメリカでもブレイクスルー感染が続いています。

 日本で接種前にそれほど大きな院内感染はなく、起こったとしても多くは無症状〜軽症でした。

 接種された医療従事者がウイルスをばら撒き、一緒に働いていた参加者はみな暴露されました。そして主に未接種者が検査され感染者数としてカウントされたと考えれば、全てに説明がつくのです

 以上、「感染予防効果あり」とうたう論文のトリックについて説明しました。

 他にもドクチンの感染予防効果をうたう論文はいくつか出されていますが、いずれも同様のトリックを使っています。

(追記)厚労省資料について問い合わせたところ、どこの誰がどういう基準で資料を作ったかわからないそうです👇。

(追記)オミクロンに対して有効性を示した論文でも同様の手口。


 接種とほぼ同時に感染しているのだから、数ヶ月間は感染しにくくなるでしょう。(自然感染の方が強い免疫がつくのでドクチンのメリットとは言えませんが)

 最初の感染増加時期を外してしばらく経った接種者のみ検査すればこんな論文はいくらでも捏造できるのです。


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