大阪府の統計詐欺を暴く
大阪府知事のツイートが明らかにしてくれたこと
ドクチン(注)の有効性と安全性について、吉村大阪府知事のツイートが大変参考になるので紹介する。
(注:『コミナティ筋注』等はそもそも〇〇チンではないとの観点と言論統制対策から、世間で「コ○ナ〇〇チン」と呼ばれる新薬たちをここでは便宜上『ドクチン』と呼んでいる。詳しくはこちら)
この統計をもって吉村知事は「〇〇チンの発症予防効果だけでなく、重症予防効果も驚異的です」とおっしゃる。そして『2回目接種後14日経過した』群と未接種群を赤枠で囲っている。
だがこの表で注目すべきは、知事が言及されていない『その他(1回目接種済または2回目接種後14日未満や発症日等不明)』群である。
この表は、接種者と未接種者を比べているのではない。
(府知事は見逃しているのか、意図的に隠しているのか、Twitterの字数制限のためかわからないが『〇〇チン接種群』『未接種群』としてしまっている)
字が小さくて見にくいので群名を拡大してみよう。
一つづつ見ていくと、
左は『2回接種後14日以降に発症』した群
真ん中は『接種なし・不明』群
右は『その他(1回接種済みまたは2回接種後14日未満や発症日等不明)』の群
である。
まず見落としがちだが、
『接種なし・不明』群には『接種歴不明』が含まれ、
『その他(1回接種済みまたは2回接種後14日未満や発症日等不明)』群には『発症日等不明』が含まれる。
(なぜ『不明』を『未接種者』に入れる?発症日「等」って何だ「等」って?)
これが後々重要な伏線となる。
比較されている群を図にするとこう👇なる。
全対象期間の接種歴不明者は『未接種』と同じ群に、発症日等不明者は『1回接種〜2回接種後14日未満』と同じ群に入れられているのだ。
これは例えるなら、婚活パーティーで婚姻歴が分からない人は全員「未婚」とするような卑怯なことである。
さらに、府知事が掲載してくださった表の👇緑で囲った一番下、全年代の総計の「重症者の割合」「死亡者の割合」に注目してしほしい。
1. 一番死亡率が低いのは未接種者だった。
小さくて見にくいのでグラフにするとこうなる。
「重症者の割合」「死亡者の割合」とも『1回接種〜2回接種後14日未満の人』が最も高い。
重症者・死亡者合計では『2回接種後14日以降発症』の4倍。
『未接種+不明』の約2倍高い。
「死亡者の割合」を別にグラフにしてみる。
『未接種+接種歴不明』群と『2回目接種後14日経過』群の死亡者の割合は同じ。(正確には小数点以下第3位まで表すと『未接種+接種歴不明』群0.199%より、『2回目接種後14日経過』群0.217%の方が死亡率が高い)
『1回目接種〜2回目接種後14日未満』の死亡率は『未接種+接種歴不明』と『2回接種後14日以降に発症』群の3倍だ。
(というと反射的に「それはドクチンのせいじゃない!デルタ株が強力だからだ!」と言う人が必ず出てくるが、何が原因という因果関係は後ろ向き統計では言えない。推論はご自由だが、まずはデータが語る事実を認めよう。)
ドクチン1回接種者は死亡・重症化ともに増え、2回接種者でも死亡率は下がらなかった。
それがこのデータが示す事実である。
さらに、『未接種+接種歴不明』群は、未接種者だけでなく、接種歴不明者も含まれることを思い出そう。
実数が記されていないので接種歴不明者がどれだけいるかわからない。PCR陽性になった時点で報告者が「何日に接種しましたか?」と質問&記載しなかったか、質問しても患者側が明確に答えられない者は『接種歴不明』にされてしまうとすれば相当数が含まれると考えられる。(私も患者に尋ねてカルテに記載しているが、答えられない人は多い)
患者本人が会話困難だったり死んでしまっていたりしては答えられないから『接種歴不明』には重症者・死亡者が多いことが予想される。
そして多かれ少なかれ『未接種+接種歴不明』群に接種歴不明者が含まれる以上、未接種者の「死亡者の割合」は『2回接種後14日以降に発症』群が未接種者より多いはずである。
つまり、「不明」を『未接種者』や『1回目接種〜2回目接種後14日未満』の人に加えて水増しすることで接種によって死亡率が下がったように見せかけているが、実は2回接種後14日経過しても、死亡率はむしろ未接種より上がっていたのである。
コ○ナ死亡率が最も低かったのは未接種の人々だったのだ。
2. 大阪府では今年5月に昨年より1,844人多く死んだ
ドクチンの死亡率上昇効果は、大阪府の全体の死者数(コ○ナ死以外も含む)によく現れている。
今年5月、大阪府では昨年5月より1,844人多くの人が死んだ。
死者の増加率で見てみよう。
今年5月には、昨年5月より26.4%多くの人が死んだ。
なぜこんなに多くの人が死んだのか?デルタ株?5月の大阪府のPCR陽性死者は859人だ。
少なくとも約1,000人の死者増加はコ○ナ以外の要因ということになる。もちろん「因果関係不明」の副反応死も含まれるだろう。
そもそもマスコミが報道するコ○ナ死者数はPCR陽性死者数であり、熱中症や事故死の死後PCR陽性を含む。
次に、大阪府の接種スケジュールを見てみよう。
高齢者への接種は4月半ばから5月前半に行われた。
大阪の高齢者たちは予約に殺到した。
その結果、5月の大阪では『1回目接種〜2回目接種後14日未満の人』が多数発生したことになる。
そして大阪府の5月のコ○ナ死者数はこうなった。
昨年からの累計2,871人のコ○ナ死者のうち、約3割の859人は今年の5月たった1ヶ月のうちに死亡した。
デルタ株というのは実は接種者がばら撒いた251倍濃いウイルスであり、接種者自身がその犠牲となったのだ。
これは大阪府だけで起こったことではない。
5月には日本全国で前年より死者が10,254人増加した。
そして接種を開始した多くの国で同じように起こっていることである。
2回接種後14日以降は重症化率が下がるのだからよい?
当たり前だが、だれも最初から2回接種後になることはできない。誰もが最初は1回目であり、誰もが2回目接種後13日間までは重症化率・死亡率が高い期間を過ごさねばならない。
そして『2回目接種後14日以降に発症』できるのは、それまでの過酷な34日間を生き延びた人だけなのである。
そんなリスクを負う意味があるだろうか?
その後のコ○ナ死亡リスクも未接種者より高いというのに。
3. 有効と勘違いさせる手口
大阪府知事はまさか自分がTwitterで発表した表にドクチンが逆効果な事実が示されているとは考えていなかったご様子だ。
「〇〇チンの発症予防効果だけでなく、重症予防効果も脅威的です。」
とおっしゃっている。(皮肉か?)
どうしてこういう勘違いをしてしまう(させてしまう)のだろう?
それは(意図的でなければ)人間の脳の自分の先入観に都合の良い情報だけを集めたがる確証バイアスによると考えられる。(以前も紹介した👇)
府知事は
「〇〇チン接種群は、40代50代の陽性者237人の内、重症1人(0.4%)、死亡0人(0%)です。〇〇チン未接種群は、40代50代の陽性者1万5726人の内、重症277人(1.8%)、死亡28人(0.2%)です。」
と接種を進める自分の立場に都合の良い数字だけに注目してしまったのだ。その2段下の総計を見れば、『2回接種後14日以降に発症』群の死亡リスクは『接種なし・不明』群と同程度であることは明らかなのに、それを無視してしまうのが確証バイアスである。
確証バイアスは反〇〇チン派だろ!と言われるかも知れないが、私は反〇〇チン派ではない(そんな派閥は知らん)。BCGなど生〇〇チンは有効と考えている。ドクチンは新薬(新毒?死んどく?)であって〇〇チンではないと言ってるだけだ。
だからちゃんと自論に都合が悪そうなデータにも目を向ける。(むしろ都合の悪いデータにこそ)
どうして府知事が挙げた若い世代の数字では『2回接種後14日以降に発症』群の重症・死亡者の割合が低かったのだろうか?
この表は6月1日から8月29日期間中の新規陽性者を対象としている。対象は「発症者」ではなく「陽性者」全てだ。だから、多くの無症状陽性者を含む。
特に大阪は3月からPCRモニタリング検査を始めたから大量の無症状陽性者が出た。
それらを全て含めたのが表の総計65,066人だ。
各群の陽性者の数を見ると、実は対象とされた新規陽性者のほとんど(93.3%)が『接種なし・不明』群であったことがわかる。
これを見て、接種すると陽性率が下がると考えてはいけない。この表はあくまで新規陽性者だけを示していて、各群の検査数・陰性者数は明らかではないからだ。
そもそもモニタリング検査は無症状の人が受ける。未接種・接種歴不明の人が多く検査を受けただけかも知れない。
ドクチンを打ったらもう検査を受けなくていいと思っている人や、そう決めている組織もあるから接種後は検査数そのものが減ったかも知れない。(CDCは接種済み者はコ○ナ検査を受けなくていいことにしている👇)
府知事は同日のツイートで「〇〇チン接種群はほぼ真横で上昇していません」と言っているが、そもそも検査しなければ上昇しようがない。
そしてこちらのグラフでは『1回接種〜2回接種後14日未満に発症』群が隠されている。
そもそも6月1日〜8月29日の段階で40代50代の接種率はどのくらいなのか?公表された年代別接種率は見つからなかった。(隠蔽されているそうだ👇)
大阪府の全年代の接種率は8月29日の2回接種率は40.51%
65歳以上の接種率は87.30%
対象期間には2回接種済みのかなりが高齢者であり、若い世代になるほどそもそも2回接種済みの人口が少なかったことがうかがわれる。
『未接種+接種歴不明』群にばかり陽性者が出て接種群の陽性者がほとんどいないのは、その対象人口と検査数がそもそも少なかったのではないか?
対象者がほとんどいないのなら、若い接種群の陽性者・重症者・死者が少ないのは当然だ。
例えるなら、93人の異性の中に好みのタイプがいる確率と、たった1人の異性が好みのタイプである確率を比べるようなものだ。93人の方に好みのタイプが多くいた人が、1人の異性が好みでなかった人よりストライクゾーンが広いとは言えない。
そしてほとんどが未接種者である40代50代の陽性者が熱中症であれ交通事故であれ、重症になったり死亡したりしたらPCRされて「コ○ナ」としてカウントされたのではないか。(しつこいけど同じ写真で)
そうした様々な統計的手法(はっきり言えば詐欺的手口)を使っても、死亡率は未接種群が一番低かったのだ。
本来、接種者と未接種者の重症化率・死亡率を比較して有効性を示したいのなら、それぞれ同じくらいの人数を年齢や持病などのその他の条件を無作為に振り分けたランダム化比較試験を行わなければならない。
そしてコ○ナ死やコ○ナ重症化だけでなく、全ての原因での死亡率や重症化率を接種者と未接種者で比べなければならない。(コレステロール低下薬が心筋梗塞死は少し減らしてたけど癌とか死亡率全体は増やしてた、みたいのあるあるだから)
接種歴不明・発症日不明の者はどちらの群にも入れてはいけない。(当然)
有効性を示したければ、そうしたちゃんとしたデータを示せば良いだけなのだ。(隠蔽せずに)
それをしないのは、つまりはそういうことである。