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子育て in 台湾~余談でファイナンス~

こんにちは、国立台湾大学GMBA現役生のJinです。

ここ最近連続で記事を書いていますが、今週やっと今学期の鬼門であるファイナンスの授業が終わったので、前から考えていたトピックをいっきに書いてみたという経緯です。

ファイナンスっていってもいろいろあるんですが、当校の必修科目のFinancial Mangementは進むペースがものすごく速くて、学部であれば1年かけてみっちりやる内容を半年に詰め込んでいます。これはファイナンスバックグラウンドがある台湾人のクラスメートが言っていたので誇張ではないと思っています。

個人的にはMBAではマーケティングや戦略が面白く、当校で学んでから今後も更に知識を深めたいと思っているのですが、数学系の公式がわんさか並ぶファイナンスや統計はアラビア語聞いている気分になり地獄となりました苦笑

教授「この公式をみて直感的にわかるはずだ」

生徒 「(心の声)いや、まるっきり直感的にわからねーよ」

という場面が何度もありました笑

NPV、IRR、CAPM等を駆使し金融商品の価格評価、投資適格かの判断等を学ぶのですが、教授の専門性から生徒の興味は「株式投資」に終始し、話もそっちにいきがちだったのは「台湾らしい」のかなと思いました。

国立台湾大学GMBAの授業の概要にご興味ある方は下記のリンクをご参照ください。

さて、そんなこんなで今回は台湾の子育てについて紹介したいと思います。

ある家庭の2才児の教育状況-追跡調査

とある日台夫婦の娘さん(2才)ですが、生後6ヵ月からイギリス発祥の赤ちゃん主導の離乳食(BLW/Baby Led Weaning)を始めました。

BLWとは

このBLWは親が離乳食を赤ちゃんの口まではこんで食べさせるのではなく、そのままの食材を赤ちゃんの目の前において遊ばせ、自分の手で食べさせます。自主性や指の感覚を鍛えるものです。

赤ちゃん主導なのでとても周辺が汚れます笑 そして食材も多少無駄が発生しますし、食べ物の好き嫌いはやはり結構します。親の我慢が必要です。

その結果なのかどうなのかは定かではありませんが、2才時点で指の感覚は同年代の子供と比べても高く、3歳以上を対象にしたパズルも余裕で完成させ、運動能力も高く走って飛び回るを20分休憩なしで継続し、キックボードも乗りこなすバランス感覚もあります。

自主性に関しては相変わらず食べ物の好き嫌いは多いものの、親が掃除していると自分でやると掃除用具を奪ってやるし、ごみ捨てもごみ袋を自分で持って捨てに行きたがるし、なにより驚きは「片手で生卵を割る」ことが出来るということです。2才でおむつも卒業しました。

自主性を育むものなので、言い換えるとわがままにはなりやすいかもしれません笑 ただ、台湾の文化では「好き嫌いするほうが頭良くなる」という認識のようです。日本だと「わがまま言うな!」、「好き嫌いするな!」と言われ続けた記憶がありますが、社会に出て偉いポジションにいる人達はめっちゃ好き嫌いで動いてるな~と思ったものです。考えてみると、わがままで、好き嫌いするからこそ、それをどうやって改善したり、問題を排除するのかを考えるので、思考停止にはなりにくい⇒頭良くなりやすい傾向にあるのかなとも思いました。それでも食べ物の好き嫌いくらいは出してもいいけど、人の好き嫌いはあまり表にださないほうがいいとは思いますが。。。

言語教育

語学に関してはお母さんがイギリスの大学を卒業した日本語流暢な台湾人で、出産後から職を離れ専業で子供に付きっ切りという状態ですが、お母さんは家の中では1歳半まで日本語で子供に話しかけ、1歳半以降は日本語/英語のみで話しかけています。それでも外の環境やお母さんの家族は完全に中国語なので中国語が自然と強くなっていっており、お父さんはもっぱら日本語担当ですが、子供が中国語で話してきたから中国語で返すと奥さんに「変な中国語教えないで、日本語だけで話しかけて」と怒られるそうです。

1歳くらいまではパパ、ママくらいの単語と歌を唄っていたくらいですが、1歳半くらいは日本語/英語の単語をミックスして、2才からは既に主語述語動詞くらいをつなぎ合わせて日中英で話すことが出来るようになってきました。

3か国語教育なのでまだまだミックスしてしまうようですが、(例えばイチ、ニー、サン、スー、ウー、リョウ、チー、バーと数字も途中から中国語に変わってるとか)、外ではだいたい中国語、家でパパとは日本語、ママとは知ってる単語なんでも組み合わせて使い分けが徐々に出来てきたようです。

台湾の子育て環境

台湾においても日本以上に少子化が進んでおり、一人っ子の場合は親の期待も高く、教育に力を入れているように思います。赤ちゃん、子供用の単発クラスも多く、早いうちから体操、ダンス、歌や英語クラスに連れていくことも人気のようです。

2才から3才には公立の幼稚園に入る抽選がありますが、倍率が高くなかなか入りづらいようです。また、公立幼稚園は費用は低いですが、私立だと英語教育、日本語教育を取り入れているところもあり、月謝で2万元~3万元(8万円~12万円弱)もざらのようです。冒頭の日台夫婦の場合、公立のモンテッソーリ教育を行っている幼稚園にいかせたいようです。

台湾では法律で小学生までの子供を一人っきりにさせてはいけないというものがあり、子供のひとりでお留守番も、車上に子供を置き去りも禁止です。幼稚園、小学校は必ず親(もしくは祖父母やメイド等委任された人)が送り迎えしないといけないようになっており、共働きの多い台湾では子供のピックアップのために職場から早上がりなどにも寛容です。

台湾では周囲の子育てに関して寛容で、ベビーカーでバスや電車に乗れば必ずというほど誰かがスペースを空けてくれます。例えばマンションの下の階の住民が「椅子を引きずる音がうるさい」等小さな生活音を気にして苦情をいう人もいますが、「子供の泣き声がうるさい」という苦情はほとんどされないと認識しています。

このように社会的な寛容度が高く、教育環境も整っており、また、都市から大自然へのアクセスもよい台湾は子育てに適した環境であると思います。


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