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国立台湾大学MBA授業編 - M&A戦略的パートナーシップ

国立台湾大学(NTU) GMBAのJinです。

今回は実際の授業の様子をちらっと紹介します。内容をより深くについては他のサイトでググって頂くほうがより詳しく書いてありますし、勉強になると思います。また、実際の授業は入学してからのお楽しみに取っておいて頂いた方がいいとも思うので、ここではサラッとエレクティブコース(選択科目)のM&A戦略的パートナーシップ(Mergers and Acquisitions, Strategic Alliance 通称:M&A)についてどんな感じだったか紹介します。

11月から1月にかけて、週末の朝9時ー17時半くらいまでのFull day ×4日間、2単位の授業でした。

3人の教授が担当し、初日と最後のクラスは台湾大学の重鎮教授(本人曰く引退した身)がユーモアと毒舌を絡めながら、実務的、業界の裏事情なんかも聴けて有意義でした。

パフォーマンスで11月に株価予想し、時点の状況とコロナ禍の中でも伸びそうな銘柄をあげ、1月の授業の際には見事30%株価上昇「信じるか信じないかはお前らの自由だが、俺の言うこと聞いてたら小遣い稼ぎくらいにはなったな」と言っていました。

個人的にはケーススタディーや配布資料から逸れた話の方がためになりました。MBA卒業生は最終的にPEファームを目指すべきだとか、事業売却の交渉でのコツだったり、ベアハグテクニック、聞き手を退屈させないユーモアのはさみ方とか。

M&Aは「総合格闘技」素人が基本をすっ飛ばしていきなりやるものではない

M&Aはファイナンス、会計、戦略等のある意味「総合格闘技」なので、ファイナンスも会計も実務もなにもバックグラウンドがない人が取る授業ではないです。

しかもたった4日間の集中講座だったので、初授業の前にケーススタディの読み込み、計90ページある資料を1週間前に渡され、初日の授業までにチームでまとめて分析を提出と無茶ぶり。もちろん限られた集中講座なので、M&Aの授業の時間内でファイナンスやら会計やら教えることはない。

ケーススタディも欧米トップビジネススクールなら年間数百ケースくらいこなしているって話をして、「お前らNTUって何の略かわかってるかぁ?Never Teach yoUだ。教授から教わるのが当たり前だと思うな。答えは自分たちで探し出すんだ」的なことも言ってました。

うちのチームはたまたまファイナンス・M&A実務経験者がいたので課題の提出が出来たが、普通は教わってもいないうちから将来予想される売上、利益、投資回収期間、適正株価なんていきなり計算出来るわけない。確かな情報なんてない中で、ある一定の根拠となる情報を見つけ出し、それを元に肉付けし、それっぽく、仮定を導き出す。ファイナンスは良くも悪くもある種の「知識」、「経験」、「分析力」と「はったり度」と「適当さ」が必要になってきます。

ケーススタディー

7ケースくらいありました。KKR, Scout24買収交渉、フォックスコン,シャープ買収、メルク,新薬買収、アナログデバイセズなどなど。

各ケース30ページくらいはあるのでそれなりに重たいです。個人的にはフォックスコン/シャープはリアルタイムで関わっていたのでチームでもクラスでも意見を求められることも多かったです。

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以上です!

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