半年に一回の評価の仕組みを変えること

前回までの組織改編の話は一段落しましたので、自社でもちょうど終えました目標管理と評価について、今考えていることを整理しました。

半年に一回の評価の仕組み

 自社では半年に一度目標設定をして半年後に評価をする、いわゆるMBOの仕組みを運用して久しい。
MBOとは
・会社と個人がともに成長するための目標管理の仕組み
・会社の事業目標達成と個人の行動の成果を繋げる仕組み
・社員ひとりひとりが、事業の目標と自分の役割を理解し、自主的に目標を設定し、自己管理できるようにする仕組み
・上記を上司と共有し、個々の成長と目標達成に向けて共同で課題解決していくためのツール
・結果を査定に活用できる仕組み

 一方、世の中はテキトーなMBOが蔓延している会社多いのではないか。
テキトーなMBOとは、仕組みの設計と運用の仕方に問題があり、結果的に査定にしか活用されていない状態で運用されている状態のMBO。
問題を指摘する記事はネット上でも飽きるほどある。

 自社も例にもれず。テキトーなMBOだという課題感をもっている。ここ数年で少しずついろいろ取り組んだし、今も継続中だ。(どんな問題があって、どんなことを考えて、何に取り組んだのかは、次回以降しばらく連投する)

 そもそもMBOの仕組みがその目的を果たすには、相当な運営力を要する。人事だけでできることではない。
 まず、自社の成長戦略(経営戦略)、明確な事業目標が必要だ。そしてこれらを責任者たちに腹落ちさせるコミュニケーションがあって、はじめて責任者が社員に向き合えるようになる。
 さらに責任者の方々には、MBOの目的を理解していただき、社員個々の成長に向き合っていただきながら、事業目標の達成を目指す。
 社員個々においても、自ら目標を設定することが求められるため、自分に求められる役割を理解し、事業目標を理解し、達成に貢献しながら、自分も成長できるための行動計画を考えることになる。
考えてみれば気が遠くなるほど大変な仕組みだ。

今、自社が目指す方向性

 いろいろあるが今自社が取り組んでいることは以下。
 ・経営と事業責任者の事業理解の乖離を縮めるために、事業管理(管理会計)のマイナス点を改善し、業績に対する解釈が合うようにすること
 ・事業計画策定時、経営と事業責任者間で会社の目指す方向性について相互理解できる機会創出
 ・月次1on1のレベルアップ(※すでに全社で月次1on1運用中)
 ・月次で自己評価
 ・目標に対する行動計画ではなく、チャレンジすることを掲げる→1on1を通じて期中随時見直す

来期には、四半期ごとに事業と個人の成果を振返り、次の行動を決めてまた次の3ヶ月をスタートできるような運用にしたいと考えている。
つまり半期に一度の目標設定と評価を廃止することになる。

個人が早く成長するためには、よりリアルタイムで行動の見直しや承認がされることが一番である。

目標管理と評価の本質

目標管理と評価周りでは、OKRとかノンレーティングとか、また新しい概念が出てきているが、本質的な目的はMBOで目指すことと何ら変わらないと思う。新しいやり方だけが本になる人事の世界に、正直個人的にはうんざりしている。新しいやり方は、まっさらなベンチャー企業がまっすぐ取り組めば良い。歴史のある会社はまた違う。人事は流行に惑わされることが最も危険だ。

会社が事業目標を達成し続けて、個人が成長し続けること。
そのために経営ー事業責任者ー個人が協働する仕組みとしてどんな形が良いのか。主役は人であり、仕組みではない。となれば、会社によって形が違うし、大切なことは何より事業と個人の相互理解だ。
 自社が今取り組んでいることは地道だが、この目的からは外れていない。この運用をしっかりやりながら、課題を見極めて解決していくことにしている。

今回は以上。

前述しましたが、自社の目標管理と評価にどんな問題があって、どんなことを考えて、何に取り組んだのかは、次回以降しばらく連投したいと思います。


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