華厳滝

メモ帳に書き留めていた文字を放出しています。

華厳滝

メモ帳に書き留めていた文字を放出しています。

最近の記事

人生観

人生はイカダである。人間は自分が生まれきた意味を知らない。そしてその後の人生は激しい川のような環境により決まる。イカダから落ちないように人間は試し続ける。その努力によって進行方向を変えることは可能だがイカダが止まることは無い。つまり意志によって変わることは限られており、そのわずかな意思さえも環境によって形成されたものだ。自らの意思で決定的に変化を作れる唯一の方法はイカダを放棄して川に飛び込むことのみである。ゲームオーバーの文字が目の前に映し出されて、もうこれ以上終わりの見えな

    • 手紙

      多くの言葉を知り、時間があれば本を読んでいたのに、こんなときに限って筆は動かない。 文豪の足跡が虚空に乱立していく。その中でも常に谷崎潤一郎『刺青』の文頭は染色され見える。私は「愚」であり続けたい。 顔を見ればいくつもの言いたいことが頭に浮かび、それゆえに饒舌になってしまうのは想像力の欠如が根底にあるから。 僕は旅立つ。 あなたは手紙は特別だから好きだと言っていた。今もそうかはわからないけど、少なくとも嫌いでは無いと信じて綴っている。 僕はというと、とても手紙が好きだ。手紙は

      • 男とは。

        流れ星は人に夢を見させて、その後は無責任に消えていく。男と一緒だ。 賭博は人に夢を見させて、その後はむしり取るだけ。男と一緒だ。 ドラッグは人に快楽を与えて、その後は脳内を侵食するだけ。男と一緒だ でも、だから、酷い目にあったからこそ次に期待してしまう。きっとあなたとなら。そんな世迷言を呟く23時、辺りは静かに語りかけてくる。やめときな、その男も流れ星だよ、イカサマしてるに決まっている。その言葉は自分の深層意識にある本音か、はたまたドラッグによる幻聴か。

        • 「死」の無い世界で。

          元来、人間には「死」というものがあり、それに恐れていたと言う。今の我々には理解が及ばないものだ。その「死」にも大きく分けて3種類あり、自然死、他殺、自殺と分類される。自然死は病気や老衰によって、つまりは人間が干渉しない結果に死ぬことであり、それに対して、他殺は他人によって殺害、自殺は自ら死ぬことであり、自他を問わずに人間が干渉した結果による「死」である。ふむ、わたしは、この中だと自殺が最も合理的と判断できる。自然死と他殺はいかなる場合においても人生に悔いを残すだろう。その点、

          思ったこと。1

          文章を書くとき、関数のように、ある事柄を箱に入れて排出された適切な文章を適切に詰め込むのではなく、キラーワードを培養槽の物質のように、脳内の真っ白な空間に浮かべておく方が、結果的に自分が納得する文章を作れる気がする。

          思ったこと。1