「方向性」を定める
事業を経営されていれば、ご自身の事業の「業種・業態」や、ご自身の「自分の職業・役職」は明確になっていると思います。
何屋さんで、誰に何をどのように売買していて、自分自身の仕事としてはこういうことをする、ということですね。
起業家と名乗る人の中には、これがはっきりしない方もおられますし、まだ技術や経験が浅い方、人様から代価をいただくことに躊躇していて屋号もホームページもメニューや料金表がない方、とにかく集客してネットワークをつくりファンを増やすことが先だと判断してお茶会やワークショップのような勉強会を主催しているが自分自身がご提供する「商品やサービス」がはっきりしない方、儲かることなら何でもちょこちょこ手をお出しになりいろいろされているがどれもちょこちょこでやることが絶えず変わるという方・・・
ご自身の方向性、ご自身の事業の方向性が決められないのかなと思うことがあります。
取り組んでおられる「今」のことはわかります。ご興味がある方向性はわかるような気もします。
ただ、「事業や活動や仕事の方向性が定まっていない」という状態なのではないかと思います。
たくさん集客できる、利益が上がる、有名になる、良い評価をされる、プロになる、ということが事業の目的でなくてもいいのです。ちょこっとやりたいという生き甲斐目的でもいいのですよ。
ただ、自分自身が彷徨っていたり悩んでいたり、何一つ人様にご提供できるちゃんとしたものがない(そのように作れない・熟練していない)、それがずっと続いているとするならば、それはちょっと問題です。
まず「方向性を定める」と良いと思います。
これはスタートアップ(起業)する人がやるべきことでもあります。
起業って、つまり、誰に何をどのように提供(売買)するか、それは採算が取れ継続できビジネスとして成立するのか、ニーズはあるか、時代の気運はあるか、協力者や支援者はいそうか、組織化するか、どんな規模でどのように経営(運営)するか・・・ということをカタチづくっていくこと。
いったんそれをイメージしてみて、その内容で、「だいたいこうだよね、こうやろうと思う」という方向性を見定めるのです。
自分のやり方であるとか、自然体として徐々に作り上げていけるプロセスを見定めるということが、「方向性を定める」ということ。
まずはイメージすること。これをビジョン化するともいいます。経営が上手い人はビジョン化が上手いです。今ここに現実化していないこと、見えていないことを見る、見定める、見通すということでもあります。
ビジョン化したら理解して協力していただく、行動する(行動してもらう)ことが必要なので、それを企画書(言葉や文章とか、絵や写真のコラージュとか、時系列的なチャートとか)にすること、事業計画書(何をどうするのかという明確な文章や図、年月日とかの時間軸、資金や利益や経費といった数字)にすることで、方向性をより明確にできます。
自分一人で事業されている個人自営業の方、銀行にも役場にも協力会社にも説明する機会がないという方は、自分でイメージすることだけでもいいのですが、それを企画書にすることまでやってみると、自分自身でも方向性が定まってくるものです。
それが「自分の思いを事業のカタチにしていく」ということなんです。
事業と言うと振りかぶっているようで大袈裟で大変なことだと感じる方もおられますが、「自分の責任において人様にご提供し人様からお金をいただくことは全てプロの仕事であり事業である」と考えてみてください。
方向性を定めていくと、その方向性で、仕事の数がこなせて経験を積めて熟練できますし、良い評価をするお客様がリピートしてくださったり、単発のオーダーであってもオーダー数が増えたりするものです。
そうして積み上げていくことが事業をする(経営する)ということです。
誰でもそこまで一足飛びにはできません。
方向性は自然と定まっていくこともありますが、それは明確にイメージし、着実に行動に移していればこそ。
企画書も事業計画書もなく、商品やサービスをお売りし自然とお客様が増えていく小さな事業はたくさんあります。
商品やサービスが優れていれば、たくさん集客でき売買は成立しお客様は増え事業は拡大できますが、「なぜそれをやるのかという社会的な使命を自覚していて、社会やお客様への愛があり、それが商品やサービスというカタチになっていて、どうあるべきかの明確な方向性となって伝わっている」からです。
長く続いている老舗には、自分たちのやり方やどうあるべきかという方向性が明確です。なので、軌道修正もしやすいんですね。
どうしても方向性が定められない方の特徴って、「やりたいことをやりたい=やりたくないことはやりたくない」「苦しい・辛い・自分が惨めになるようなことはやりたくない」方が多いです。やりたい!より、やりたくない!が多い(多すぎる…)。
たくさんある「やりたくない」ことを避けながら方向性を作るって、そりゃどう考えても難しいです。いつまでも定まらないですよね。それは普通に「お仕事」が難しいように思うんです。
起業は、何をやるか考えて立ち上げたとしても、方向性が定められるまで試行期間が必要です。見当違いだったり失敗したり、試行錯誤する。方向転換も必要だったりします。
そういう期間を経ながらも、「こういうやり方でやっていく(これなら自分らしくできる・これならこの地域で、このマーケットで、成り立っていく)」という手応えを掴みながら、方向性を定めていくんですね。
社会情勢が変わったりお客様のニーズが変わったりコロナ禍のように避けられない状況が起きたら、本来はやらないイレギュラーなこともやってみて、また新しい方向性に軌道修正していく。これを繰り返していくのが事業です。
ただし、自分の事業はこういう方向でいく、という考え方や指針は、その事業の本質として変わらないものなんです。それが「理念」や「社是」になっているといいんですね。クレドと言われる「行動指針」というものを作る組織もあります。
かっこいいような歯が浮くような美辞麗句を並べるのが理念や社是ではないんですよ。
自分の事業の本来の使命は何か、誰のためにどのようなことをご提供するのか、仕事をするプロとしての行動はどうあるべきか、ということを定めるということなんです。これをわかりやすい言葉・文章にするということ。
方向性があると「対応する」「新しく加える」「求められないことを止める」「やりたくない・やるべきではないことを止める」こともやりやすいです。
この事業の本質というものを明確にすることが「方向性を定める」ということかもしれません。
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