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【会議のファシリテーション】会議を邪魔する曲者(くせもの)対処法

こんにちは!ファシリテーションコーチもしているJINです!
本日は僕がストアカでも教えている「ファシリテーション」について解説していきます。最後までお読み頂き「ためになったな」と思ったら、スキを押して頂ければ幸いです。

ではいきましょう!

ファシリテーション講座の紹介動画はこちらをご覧ください。


ファシリテーションという言葉の定義は曖昧で、そもそもの意味は「物事をスムースに進める」とか「促進する」という意味があります。
ただ僕が教えているファシリテーションは「会議で使う技術」です。
「会議を有効なものにする技術」それをファシリテーションと呼んでいます。
15年以上会社員をやっていて、海外(イギリス)にも4年半駐在していましたが、その間、様々な会議を「ファシって」きました。
特にヨーロッパ駐在時代は文化背景の全然違う人達が参加する会議をファシりました。

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どんな人たちが参加していたか?
・メチャメチャ頑固で言う事をなかなか聞いてくれないドイツ人。
・お調子者で話を脱線させまくるイタリア人。
・目立ちたがり屋ですぐに自分のペースに持ち込もうとするアメリカ人。
・すぐに休憩したがるスペイン人。
・ドイツ人と仲の悪いイギリス人 などなど。
枚挙に暇(いとま)がありません。
こんな曲者ぞろいが参加する会議を日本人の僕がファシリテーションするなんて・・・
もちろん初めは全然上手く行きませんでした(笑)
あるプロジェクト会議では2時間を想定していた会議が6時間以上掛かっても意見がまとまらず炎上。折角、練り上げてきた構想が空中分解。ゼロからのスタートにしてしまったこともありました。
もうちょっと明るい雰囲気にしないとと思い、少し雑談を入れてみると、いつの間にか本題から脱線。結局、結論が出ないまま会議時間が終了。何も決まらない、時間のムダな会議を何度も何度もファシってしまいました。

ドイツ人社長からは「JIN!You need to study Facilitation more!」
「JIN!もっとファシリテーション学ばないと!」

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ここでやっと重い腰を上げることができました。
このままやったらアカン。本気でファシリテーションやるぞ!

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そこから独学でファシリテーションを学びました。
沢山本を読んで、ファシリテーションのセミナーにも通って。
そこで得た知識やノウハウを実際の会議でトライ&エラーを繰り返しました。もちろん中には使えない技術も沢山ありました。
現実の会議はなかなか教科書通りには進みません・・・

ただ、何度も何度もファシリテーションを繰り返すうちに気づいたことがありました。

会議は参加者によって大きく変化する。

いや、当たり前やん!とツッコミを入れたくなった方も多いと思います。
ですよね(笑)
はい。でもこれに気づくのに2年位掛かりました。
書店には数々のファシリテーションに関する本が並んでいます。
色んなセミナーでもファシリテーションの進め方を教えてくれます。
ワークショップとかゲームを交えながら。
和気あいあいとしながら、セミナー中は楽しくて受けた直後は
「これでファシリテーションは完璧だ~」って思っちゃうんですよね。

でもね。実際の会議の現場はそんなに甘くないです。
ワークショップのように自分に協力してくれるような参加者なんてほとんどいません。むしろ邪魔ばかりしてくる参加者が多いんです。しかも意図して邪魔している訳じゃないからたちが悪い。

様々なファシリテーションの教科書を読みましたが、一貫して説明されている会議の大まかな流れは以下の通りです。

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ファシリテーターはこの流れをきちんと理解した上で「今自分たちはどこにいるのか?」を把握しながら進めて下さい。

「あるある」なのが「意見発散フェーズ」で合意形成しちゃうこと。
こうなると、折角もっと色んな意見が出ていたかも知れないのに、浅い議論で終わってしまう。時には後々、他の意見があることに気が付いて、また同じ議論を繰り返してしまう。
こうならないように、意見発散フェーズではその名の通り「発散」に集中します。
逆に意見収束フェーズでは収束することに、合意形成フェーズでは合意形成を図ることに集中しなければなりません。
その為にも各フェーズの大まかな時間の割り振りは絶対に必要です。

でも皆が皆会議の流れを知っている訳じゃないし、自分の意見を主張するので、教科書通りやっても上手く行かない。会議は参加者によってアプローチの仕方を変えていかなくてはいけないんです。

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ここからは僕が実践の中で培ってきた、曲者(くせもの)別、対処方法を解説していきます!

イタリア人脱線タイプ

このタイプが一番多いです。えっ?!そうかなぁと思う人はもしかしたら自分がイタリア人脱線タイプになっている可能性があるので、要注意ですよ。
*○○人というのはステレオタイプ的な特徴を分かりやすく表現しているだけです。国籍差別にならないよう十分注意しているつもりですが、もし、不適切な表現等ありましたら、ご指摘下さいませ。

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イタリア人脱線タイプの特徴
会議中の言葉や単語に反応して、思いつきで自分の考えを述べます。会議に関係のあることならOKなのですが、いつの間にか趣味の話や最近あった出来事に話がすり替わっていることが多いです。
すぐに話を戻すことができれば良いですが、脱線タイプの人の話は面白いんですよね。だから聞いている方も楽しいし、皆、真面目な会議のトピックに戻りたくないという心理も働いてしまいます。やっかい!!

イタリア人タイプの対処法

まずはファシリテーター自身が話が脱線していることに気づかなければなりません。「いつの間にか脱線している」という状態をできる限り排除する。その方法は・・・

「論点は何か?」を常に考える

ことです。出ましたね。「論点」抽象度ナンバーワンの難しい言葉。
文脈によって色んな意味に変化しますけど、会議における論点の意味は

「今、議論すべき問い」のことです。

この「今」っていう言葉が大事です。会議時間は無限にある訳じゃない。皆の集中力が持つのはMax1.5時間位。時間を有効に活用しないといけません。
脱線タイプのやっかいなところは「確かにいつかは議論すべき問い」ではあることを話していることが多い所です。
あからさまに全く関係のない話をすることはほとんどありません。
以下のような感じです。

今日の議題:会社の郵便物の受け渡しルール作り

ファシリテーター:最近、会社に届く郵便物がよく紛失します。無くならないようなルール作りをするというのが今日のゴールです。まず初めに、なぜ郵便物が紛失するのが原因を出していきたいと思います。
○○さんは何か考えられる原因はありますか?

イタリア人脱線タイプ:そう言えばうちはゆうパック使って送ってるけど、最近はヤマトのクロネコサービスが安いらしいよ。ちょっと料金比較してみない?

ファシリテーター:(・・・うん。確かにそうかも知れないけど、今、議論すべきことじゃないような・・・)

いや、さすがに脱線がすぎるでしょ、と思われるかも知れませんが、結構ありますよ。こういうの。イタリア人脱線タイプが一人なら、さらっと流して本題に戻れますが、2~3人いたら、もう収集がつきません。

イタリア人脱線タイプ2「いやぁでも安心と実績で考えたらまだまだゆうパックだよ」

イタリア人脱線タイプ3「そう言えば、かんぽの宿の問題ってどうなったんだろうね?」

もうこうなるとぐっちゃぐちゃ(笑)。誰も止められませんね。

もう一度言います。大事なのは「今、議論すべきか?」です。

こういう時のファシリテーターの正しい言動は以下の通りです。
まずは会議冒頭、イタリア人脱線タイプが参加者の中にいることを想定し、こう伝えます。

「今日のゴールは会社の郵便物の受け渡しルールを作ることです。ルールを作ること。このゴールに向かって議論していきましょう!

まずはきちんと「会議のゴール」を伝えておくことで、ある程度の脱線は防げます。

もう一つ。会議のゴールを皆の目に入る「ホワイトボードの左上に書いておく」ことです。会議も時間が経てば、そのうち、「あれ?結局、何の会議だったっけ?」と目的を忘れてしまう事がよくあります。会議の目的を明確にするためにも、きちんと皆の見えるところに会議のゴールを記載しておきましょう。

話が進むにつれ、どんどん論点は動いていきますが、常に「今、議論すべき問いかどうか?」を考え、もし今、議論すべき問いでなければ、ファシリテーターはこのように伝えます。

「とても良いポイントですね。でも今日のゴールには近づかないテーマだと思いますので、また、後日議論しましょう!

イタリア人脱線タイプは何も邪魔しようと思って発言している訳ではないんですよね。むしろ貢献意欲の高い人の方が多いし、こういう人が居た方が会議は盛り上がります。そんな貢献意欲のある人の気持ちをないがしろにしないように、まずはきちんと受け止めてあげる。出来れば、ホワイトボードの右下位に「ナイスアイディアゾーン」などを設けて、そこに「○○の件、後日議論する」みたいなことを書いてあげればOKです。
発言した方も、自分の意見がきちんと取り上げられたと思い、嫌な気持ちにはならないはずです。
間違ってもファシリテーターが参加者の意見を無視したり、否定したりすることはしないで下さいね。

ドイツ人評論家タイプ

人の意見を否定的に聞きます。人の意見に論理の破綻が無いかをチェックし、デメリットを見つけては反論します。頭が切れる人が多く敵にすると厄介です。
自分は人の意見を否定するのに、自分の意見を否定されるのは極端に嫌います。頑固なので劣勢になればなるほど反論を繰り返します。

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このタイプを敵に回すと本当に厄介です。
口が達者なので反対意見の側の人間を論破しようとします。
また会議に呼ばれず、自分のいないところで決定された内容はたとえ良い内容だったとしても、くつがえそうとしたり、再度の会議を実施させようとしたりします。
本当、手のかかる彼女みたいですよね・・・

こんなタイプにはどうするか?

はい。「根回し」です。

皆さんは根回しと聞いてどういう印象を持たれますか?
結構ネガティブな印象をお持ちの方がいるのではないでしょうか?堂々としていない。フェアじゃない。犯罪の匂いがする・・・などなど。まぁちょっと。半沢直樹の見過ぎかもですね。
でもね。実際のビジネスにおいて、根回しってメチャメチャ重要ですよ。メール一本打つのにも、「こんなメールを打ちますよ」って先に電話を掛けるだけで、相手の反応は180度変わったりします。
根回しをされるってことは、自分のことを気にかけてくれてるっていう証拠なので、悪い気はしないんですよ。
もちろん、他の人を落とし入れようと画策するのは良くないです。
でも、プロジェクトをスムースに進める為。皆が納得する形で決議する為には「根回し」は欠かせません!

ドイツ人評論家タイプは頭が切れるので、きちんと論理的に説明すればあなたの意見をサポートしてくれます。だからファシリテーターとして既に持って行きたい方向が決まっているのであれば、先に根回しをして味方につけておくのです。

会議前の休憩室にて
ファシリテーター:すみません。ちょっと今日の予算会議のことで相談があるのですが、今よろしいですか?

ドイツ人評論家タイプ:ん?いいよ。どうしたの?

ファシリテーター:来年度の広告予算、どうしてもあと100万円増やしもらいたいんですよね。

ドイツ人評論家タイプ:なんで?どこも予算削られているし、結構厳しいんじゃない?

ファシリテーター:我々が攻めている市場成長の伸びが加速しているということと、当社の新商品の販売を開始するので、スタートダッシュする為に、どーんと広告打ちたいんですよ。幹部を上手く説得する方法はないですかね?

ドイツ人評論家タイプ:なるほど。まぁ確かにこの新商品の売上が当社の未来を左右すると言っても過言じゃないもんな。ただ、幹部は定性的な理由よりも定量的なデータを見たがるだろ。データは用意した?

ファシリテーター:はいしました。

ドイツ人評論家タイプ:分かった、じゃぁ俺が「データは用意したの」って聞くから、お前がきちんと理路整然と答えてくれ。そうすれば俺もフォローしてあげるから。

ファシリテーター:二人で芝居を打つってことですね!承知しました。それでは後ほど、よろしくお願いします!

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まぁ現実はこんなに上手くはいかないかも知れませんが、僕は似たような展開を何度も経験しました。二人の間で会議のストーリーを作っておくんですよね。共謀(きょうぼう)ってやつです。
これが上手く行った時はとっても気持ちイイですよ。ドイツ人評論家タイプは冷徹でクールな性格の人が多いですが、実は人付き合いが苦手なだけで心を許せる仲間が少ない、さみしがり屋さんなんです。でも見た目が恐いので普段、話しかける人もあまりいません。
そんなさみしがり屋の懐(ふところ)に入って、話しかけて相談に乗られたら、根回しだと分かっていても、協力してくるはずです。

根回しの時のポイントは「相手に提案をさせる」ということです。
ドイツ人評論家タイプは指示をされるのを嫌います。
「データも用意したから、会議中フォローして欲しい」といきなりお願いしても聞いてくれません。
でも「幹部を上手く説得する方法はないですか?」と相談すれば「データは用意したの?」って聞き返してくれることが想像できますよね。
ここ重要です。
自分がお願いしたいことを相手から引き出すために、重要なのが

一つ手前の質問をすること」です

例えばこんな感じです。

娘:お父さ~ん。やっぱり友達って作った方が良いよね?
父:うん。そうだな。友達作りは大事だな。
娘:だよね。友達は皆、Switch持って遊んでて、私だけ呼ばれないの・・・
父:そうか可哀想に・・・よし、分かった。じゃぁ一緒に買いに行こう!
娘:えっいいの?!ありがとう~。お父さん大好き!

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娘がいきなりお父さんに「友達が皆Switch持ってるから買って!」って言うのではなくて、一つ手前の質問をしています。
「やっぱり友達って~」のところですね。この「一つ手前の質問」を考えてから根回しすると、成功確率が上がりますよ!
まぁだいたい世間のお父さんは娘に甘いのでこんなテクニックは必要ないかもですけどね。

日本人物静かタイプ

全然、自分の意見を言いたがりません。でも実はとっても良い意見を持ってるんですよね。貢献意欲が無いわけじゃないけど「目立ちたくない」っていう心情が働いてしまう。争いごとも嫌いなので、少しくらい自分と違った結論であったとしても、反論をしないのがこのタイプ。

一見、扱い易そうに見えるこのタイプですが実は、チーム運営する上では厄介な存在でもあるんです。本人は「邪魔しないように」しているつもりなんですが、それがかえって、他の人に伝染しちゃうパターンです。
特に日本人は「大人しい」を「大人っぽい」という意味と勘違いしてしまうことが多くて、会議では「静かに人の話を聞く場」と考える人もいます。

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ファシリテーターとしてはこういう人が一人でもいると困ります。
カラオケとか居酒屋でもたった一人盛り上がっていない人がいると、周りの人もなかなか全力で盛り上がれないですよね。本人は邪魔しないようにしているだけなんですよね。「もう私のことは放といてっ」て感じで。

カラオケを無理強いしたり、無理やりお酒を飲ますのはいけません。

ただ、会議で発言しないのはルール違反なんです。

「えっ?!話さないのがルール違反?」

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はい。そうです。そもそも、会議はなぜ実施するのか。
それは「全員で決めごとをする為」です。
世の中の多くの会議は偉い人が、自分の意見を通す為に儀式的に開催されていますが、それならその人一人で決めればいいですよね?
でも組織としてはきちんと「全員で決めた」という体裁を取らなければなりません。だから会議するんですよ。たとえ、それが予定調和であったとしても。

もしあなたの会社が上記のような予定調和の会議だらけで、なかなか発言できないような雰囲気だとしたら、組織風土改革をしていかなければなりません。大げさですが(笑)。
ファシリテーターとしては会議の参加者全員に「最低、一回は発言をする」というルールを認識してもらう草の根活動をしていきましょう。

忘年会の出し物アイディア出し会議
【改善前】
ファシリテーター:そろそろ、忘年会の出し物を考えましょう。皆さん、何か意見はありますか?
日本人物静かタイプ:シ~ン。
他の参加者:シーン。
声の大きい人や権威者:去年と同じカラオケで良いんじゃないの?
ファシリテーター:それでいいですかね?
全員:は~い。

【改善後】
ファシリテーター:そろそろ、忘年会の出し物を考えましょう。色んな意見を出していきたいので、一人最低一回は発言してくださいね。
全員:(ウンウン)
ファシリテーター:なんでもいいのでアイディアをどんどん出していきましょう。では、まず私からいきますね。う~んと、コントとか漫才。○○さんは何かアイディアありますか?
日本人物静かタイプ:そうですね。最近は鬼滅の刃が流行ったのでコスプレとか如何でしょうか?
ファシリテーター:おおっ!メチャメチャ良いアイディアですね!素晴らしい~。こんな感じでどんどん意見を出していきましょう~。

違いは明白ですね。手順は以下の通りです。
1.きちんと会議のルール「一人一回は発言する」というルールを伝える。2.全員がこのルールに納得したことを確認。(ウンウンのところですね)
*ここは大事なポイントです。合意を取り付けるという意味です。
3.まずは自分がアイディアを出す。そうすることで、他の人も意見を言いやすい雰囲気を作る。

よくモノの本には「ファシリテーターは中立であるべきだ」なんて事が書かれていますが、僕はこれには反対です。
ファシリテーターも1人の参加者なんですよ。だから意見言って良いんです。むしろファシリテーターを務めているくらいですから、そのプロジェクトの中心人物であることの方が多くないですか?
もちろん、無理やり自分の意見に引っ張っていくのは良くありませんが、皆の意見を引き出す雰囲気を作るためにも、自分の意見を言っちゃいましょう。

日本人物静かタイプの人は本当に良い意見を持っていることが多いです。
会議の終盤になっても一言も話さない人が居たら、ファシリテーターとしては是非、一度その人に話す機会を与えてあげてください。
最近はオンライン会議も増えて、更に「発言しづらい」会議が増えてきましたが、基本は一緒。「全員参加」です。厳しいようですが会議中、一言も発言しない人がいたらそれはファシリテーターの責任です。

アメリカ人ヒーロータイプ

目立ちたがり屋です。自己主張が強く何としてでも自分の意見を通したいという思いがあります。評価されたい、格好よく見られたいという気持ちが強い人が多いです。根拠が薄っぺらくても、自信たっぷりに話します。ドイツ人評論家タイプと衝突しがちです。

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ブレーンストーミングのようなアイディア出しの会議であれば、こういうタイプの参加者はファシリテーターとしては有難いんですよね。色んな意見を言ってくれるし議論を盛り上げてくれます。
ただ、意思決定系の会議で、他の人と意見が分かれた時は厄介です。この人以外全員が賛成しているのに、声の大きいアメリカ人ヒーロータイプだけが、反対しているから、議論が一向に前に進まないっていうことはよくあります。

こういう時はファシリテーションの必殺技、

「条件付きで合意する」を使いましょう。

何か一つの議題を満場一致で合意することはやはり難しいです。もちろんファシリテーターとしては時間内は満場一致を目指さなければなりません。でも時間に限りはあるし、一人でもアメリカ人ヒーロータイプがいたら、いつまで経っても会議が終わりません。

そんな時は少数派も納得するような「条件」を提示してあげれば良いのです。例えばこんな感じで。

売上アップのマーケティング施策会議
ファシリテーター:皆さんの意見を聞いているとA案の方に賛成している人が多いように見受けられます。

大半の人:(ウンウン)

アメリカ人ヒーロータイプ:(そうかな~)

ファシリテーター:でもB案も捨てがたい。ではこうしましょう。基本はA案。但し、3ヶ月以内に売上アップが見込めない場合は、B案に切り替えていきましょう。

大半の人:(ウンウン)

アメリカ人ヒーロータイプ:(うん、それだったらイイよ)

この条件というのは「期限」か「成果」の二択でOKです。
〇ヶ月以内に~とか、
改善効果(成果)が見られなかったら~という条件を提示してあげます。
こうすれば、少数派の人達も納得感があると思います。
別に誰も失敗したいと思っている訳ではないし、誰もが目的(ここでは売上アップ)を達成する為に、意見を戦わせているだけなのです。

会社では日々「正解の分からない問い」に対して組織として答えを出していく。これがビジネスなんですね。誰も正解なんて分からないんです。だから意見が食い違って当たり前。その意見を時間をかけて統一していくよりも、条件を付けて前に進んでいく、ダメだったら、別の案で軌道修正していく。これくらいスピード感を持って進めていかないと、組織は生き残っていけません。

ということで、いかがだったでしょうか?
ファシリテーションの合言葉は「全員参加」です。
誰一人として置いてけぼりにしてはいけません。全員で決めた、全員が納得したという状態を目指しましょう!

もしご興味がありましたらストアカで僕のファシリテーション講座も受けに来てくださいね~。再現可能なファシリテーションスキルをお伝えします!

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