【コラム】「保険は大事だけど...」お金を残すよりも大事なことがあるよねってお話。
前職、保険会社で働いていて、一応 FP2級の資格を持っていたりする (内容ほとんど忘れたのでほんと「一応」といえるレベルです) ので、たまーに友人から保険の相談を受けることがあります。
「家族ができたけど、どんな保険に入ればいいか?」
のような感じですね。
保険に入ることは、場合によってはとても大事なことですし、必要なことだと思います。
一家の大黒柱が亡くなったとき、「ある程度まとまったお金」があるのとないのとでは、残された家族の負担はおおきく違うことでしょう。
一方で、保険でお金を残すよりも、ずっと大事なことがあると個人的には考えています。
家族の「自立力」を育て続けることです。
「お金」よりも「考え方」の方が大事
自分が死んだ後、残された家族の未来になにがあるかはまったく読めません。
「何があるかわかんなくても、お金を残しておけばなんとかなるのでは?」
という考え方も一理あるとは思うものの、ちょっと楽観的すぎるかも・・・?という思いの方が強いです。
たとえば、ある程度生活していけるだけのまとまったお金があったとしても、そのお金が一瞬で消し飛んでしまう可能性は十分にあると思っていて、
予定外の思わぬお金が必要になるかもしれないし、
詐欺にあってしまうかもしれないし、
今回のコロナのようなウイルスが流行って雇用先が潰れ、働き口がなくなってしまうかもしれません。
「お金」は間違いなくあった方がいいのですが、それだけでは「十分」とはいえないわけです。
それよりも、自分が死んだ後、家族が自立して生きていけるような力、もっというと「思考力」を育てる方がいいと思っています。
「どのようにお金を使えば効果的か?」
「かりに無一文になったらどう生きていけばいいか?」
「本質の見抜き方とは?」
などなど、例をあげればキリがありませんが、状況に合わせて自分で考えて生きていける力さえあれば、最悪お金がなくともなんとかなります。
本当に家族を大事に思っているなら、「お金を残す」よりも、「考え方」や「スキル」を残しておく方が有益だと思っていて、お金はそこに「+α」的に残すイメージを持っておくのがオススメです。
結婚しても財布は分けといた方がいい
ちょっと話はそれますが、友人と集まると「結婚したら財布は一緒にする」か「別々にする」かといった話になることがあります。
この辺は個人の価値観がけっこう分かれるところですけど、ボクは「結婚しても財布は分けといた方がいい」と思う派です。
理由は、これまでお伝えしてきた通りで、「家族の生活力を奪ってしまう」から。
かりに自分の収入だけで家族の生活を金銭的にサポートし、奥さんは専業主婦でずっと家庭を助けてくれていたとします。
あるとき、こどもが少し育ったくらいのところで、たとえば交通事故とか病気で自分が死んでしまった。
このとき、仕事をすることから長年遠ざかっていた奥さんが働ける職場は、かなり限られると予想されます。
「やりたい仕事をやる」
「高収入を得る」
「収入と時間のバランスがいい仕事につく」
なんて条件は、とてもじゃないですけど選択できない可能性が高い。
すぐに次のいい旦那さんがみつかればいいですが (ちょっと寂しい気もするけど...) 、たとえば子持ちとなると、事実としてある程度の経済力が男性側には求められますし、それを受け入れてでも相手は再婚してくれるかといった懸念や、もしかしたら年齢的なものもあいまって、すぐに再婚相手を見つけることは難しいかもしれません。
「べつに財布まで分けなくとも、働いておけば、いざというときにもちゃんと仕事を選べるんじゃないの?」
たしかにその通りなんですが、「自立力」「思考力」を身につけるなら、財布を分けておいた方が「効果的」だと思っています。
たとえば、ある程度収入が少なくても、旦那の稼ぎがあればなんとかなっちゃいますし、そうなると「養ってもらっている感覚」になってしまって、「自立への自信」がつかない気がするんですよね・・・
結局、旦那さんがなくなった後、「どうしよう...」になると思うんです。
なので、そもそも収入に関しては「旦那さんがいないもの」と思って生活しておいた方がいいと思っていて、財布をわければその感覚で生活できるから財布は別の方がいいんじゃないかなぁ、というのがボクの考えです。
まとめ
色々とお話してきましたが、今のご時世、旦那さんより奥さんの方が稼ぎがいい家庭だってたくさんあると思いますし、ボクの考え方は奥さんにとっては余計なお世話になってしまうこともある気がしています。笑
ちなみに「財布を分けること」を目的にすると、「助け合う」っていう大前提がおろそかになりそうなので、注意が必要です。
当たりまえのことすぎて言葉にするのもおかしいのですが、手段はなんでもいいので、常に家族のことをちゃんと考え続けることが大事なんじゃないかなぁと思いますね。
P.S.
筆者は、32歳、独身。
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