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食事制限でみそ汁などのスープ類を摂っているのにはそれなりにわけがあった


はじめに

 CKDになり医師から食事療法をすすめられて四半世紀あまり。どうにかつづいている。おかげさまでそのあいだなんとかわるくしないですんでいる。先日お世話になっている先生にお礼を。その食事制限のなかで納得の献立が。

きょうはそんな話。

(注意喚起 健康に関する情報をふくむので、あくまでも自己責任にてお読みください。)

食事をえらんで

 97年2月のことだったから、かれこれ26年と2か月。もうそんなになるんだと感慨深い。医師から慢性腎臓病と告げられ、管理栄養士から食事指導を受けるように言われた。栄養士さんから話を聞いたときは、つづけるのは数か月ぐらいのことだろうとかんちがい。

のちにさまざま調べてほぼ一生涯にわたり制限をつづけると知った。つづけることでわるくしないで済む割合が高くなるという。まだこどもたちも小さいしどうなるんだろうと、さすがにまじめにやらないとと覚悟した。

それ以来なんとかつづけている。なかにはわたしよりあとで診断を受けたほぼおなじ症状で食事制限をつづけられずに症状が進んだ方、若くしてお亡くなりになった方がいらっしゃる。それだけ予後のよくない方がある割合でいらっしゃる。

汁ものを摂ること

 慣れないうちの食事は試行錯誤ばかりだった。わたしの場合には塩分とかるいタンパク質の制限のみ。ほかはカロリーの確保がだいじ。かといって制限ばかりだとカロリー不足になりかねない。すでに「やせすぎ」の部類。油断するとさらにやせてからだがもたない。

そこがむずかしいところ。カロリー確保のための飴とか、糖質、油など、不足分をほとんどそのままにちかいかたちで飲み込む。じつにあじけないものしかつくれなかった。そのうちいろいろくふうできるように。

noteの記事のなかで紹介してきた。

市販の腎臓病食専用の食材はどれもけっこうな値段。最初のうちはこうしたものをつかうのもいいと思う。味の基準もわかりつくれるように。制限のゆるやかなうちは慣れてくるとすこしずつだが余裕がでてくる。なあんだこれも食べられる、そちらもと見えてくる。すると症状が進んで多少の制限がふえても受けいれやすくなれる。

くふうの余地

 なかでもみそ汁などのスープ類。みその塩分。これは長年の習慣でもあり文化でもある。うすあじに慣れるのがもっともむずかしい献立かもしれない。如実にあじのちがいを感じ拒絶となりかねない。

ところが世のなかのほうが変わりつつある。健康な方でも高血圧などの生活習慣病をふせぐには、ゆるやかな塩分の制限が運動やストレスをふせぐのとおなじぐらいたいせつとわかってきた。

視点を変えよう。具材のやさいなどの栄養を摂る目的でこうしたスープ類はうってつけ。生の野菜よりも火をとおすとたべやすいし量もとれる。具が多いほうが汁がすくなくても満足できる。よいことずくめ。ただし塩分を制限中だから回数は多くないほうがいい。1日に2回までときめている。

すこしはやくはじめただけ

 どうやら先にグラウンドをすたすた、よたよた走りはじめたかたちだった。ようやく世間の方々も上に書いたように「塩分を控えよう」とトラックをいっしょに走ることが奨励されるようになった。

なあんだ、それならじぶんがこれまでやってきたこととおなじじゃんと、いっしょに走るなかまがふえてより気が楽に。じぶんだけこんなことをつづけないとならないのだろうかと卑屈になった期間が長かった。それだけにいまになってみれば「あたりまえのこと」だったわけ。

おわりに

 そんな裕福なクニではなくなっている。なるべく費用をかけないでおこないたい。生化学者で食品の栄養や成分をあつかっている。皮肉なことに制限しているタンパク質の研究者でもある。ちゃんとつたえないとという使命感にも似たきもちがでてくる。やってきたちいさなくふうをこれからもつたえたい。

どうじに、せっかくならば世界の趨勢に乗ってみようと欲が出た。現在4グラムなかほどの日本人むけの制限を、さらに世界の多くが推奨する塩分制限量の目標値3g台まで落としてみようと思う。

これもわたしに低塩分の症状が出ないで済んでいるからこそできること。汗をかく夏場などは注意しないとならないし無理するつもりは毛頭ない。いずれくる症状がすすんだときの準備にもなるし、もっときびしいカリウム制限がはじまる下地づくりと言っていいかも。

ようすをみながら、むしろ「たのしみ」として達成できるかどうか。これまでどうにかもってくれた腎臓に感謝しつつ、さらにからだに相談しながらためしてみたい。


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