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マイペースで無理をしないで電動草刈り機をつかう:これから梅雨にむかう作業のようす


はじめに

 これからまもなくで梅雨にむかう。ことしはいまのところこの地域に激しい雨はない。ここ3年で自宅からの避難を5回。これだけはつづいてほしくない。環境がかわりつつあるのはどうもたしからしい。

それとはおかまいなく草木はしげる。庭や畑のあぜの雑草とわたしのいたちごっこはず~っとつづいている。そこから見えてきたなんともひんしゅくをかいそうなやり方。

きょうはそんな話。

雨の合間を見ながら

 この1か月あまり数日おきに雨が降る。種まき時期なのでそれ自体は問題ない。ただし気温の変動がはげしく、さむさで出たばかりの芽がおどろくほど。不安定な気候。さらにこれからの季節、ここ数年の梅雨から夏にかけての天候はあわただしくいろいろと起こった。

そんななかでも例年のごとく庭や畑の草はのび、夏のあいだに生いしげる。

ズボラなわたしとマメな家族で庭を維持しようとするとどうなるか。それはもうすぐわかる。日常的に家族がスキマ時間に庭にでて、5分でも10分でも草をていねいにとっている。もじどおり根こそぎ。

わたしはそのあいだに家事かリモートワーク、やむなき外での仕事や買い出しなど。これが日常としてつづいている。


草木の生長に追いつかなくなる 

 するとどうなるか。梅雨の雨をすって草木はどんどん数をまし、背ものびる。1週間もすると最初の場所の草がとりごろぬきごろ。それをくりかえしてもだんだん間にあわなくなる。

いつも梅雨あけまえには草ぼうぼうになり、あちらこちらの草かげでカエルたちの鳴きごえが。そしてゲンジボタルまでやってくる。

源氏物語の没落したあばら家に静かにくらす住人の草の庭の風情やたたずまいは、ものがたりの精神世界を想起させてくれる趣きにあふれているが、わたしのうちでは昼間はみっともないことこのうえない。

わが家の庭はストリートビューで一瞬見える。それはたいていすこしまえのようす。ああ、この頃は庭をきれいにしていたなあと思いにふける。それにひきかえ現状は…。と見なけりゃよかったと反省する。


梅雨の合間に

 そこでわずかな晴れ間を見つけてしぶしぶ草を刈る。むしっていてはふたりでも間にあわない。家族のこのところのやり方は念が入り、20センチほどまで掘りすすめ、根まできれいにとり去っている。したがってとてつもなく時間がかかる。

いっぽうわたしはもっぱら草刈機で刈り込むだけ。時間はかからないが、夏場は2,3週間たつともとの状態。そしてふたたび刈る。つまりおたがい手間はさほどかわらないか、長い目で見ると根まで駆逐する家族のやり方のほうが理にかなっている。これは先週のnoteで書いたかな。

さて、ここで草刈り機の話。今後を考えて電動(マキタ)のものにした。6年前のこと。さすがに頑強。そして電動を選んだ理由はおもに3つある。

ひとつは騒音。中山間地のこの地域でも多くはないがヒトは住んでいる。やはり作業のしやすい朝はやく(熱中症対策のため)から大きな音をたてるのは迷惑にちがいない。

そこでモーターならば音が小さめ。しかも出力をしぼりつつつかうと多少刈る時間はかかるがさらに音を抑えられる。刃が石にあたる音のほうが大きいぐらい。

ふたつめは油をつかいたくないこと。父や近所の方々の作業のようすを知るわたしには、従来型の油の補給やメンテナンスの手間、急ぐときにかぎってかかりにくい状況は避けたい。 


草刈り機のつづき

 そして電動式草刈り機をつかうわけの3つめ。一番大きい理由かな。電動だとバッテリーがあがるとうんともすんとも動かなくなる。これがいい。わたしにとってなにより好都合。充電のあいだしっかり休める。ズボラ野郎が考えそうと言われればそのとおり。

じつはわたしはガリガリにやせていてスタミナがない。BMIは17ほど。油断するとすぐ16に落ちる。体脂肪率は一時期はひとケタだった。食事をするにも腹が減るほど(そんなことないか)。だがやりはじめると止まらなくなりがちな性格。

したがって夏場の作業では気をつけないとアブナイ。途端にスタミナ切れや熱中症をおこしてしまう。

じっさいに農作業中に何度か目の前が真っ暗になったことが。すぐにしゃがみこんで水分のじゅうぶんな補給。日陰に這っていったことも。

充電のあいだの20分間でちょうどいい休憩がとれる。そのへんに腰をおろし休んでいるときに、充電後はここからやっつけようと作戦をねりつつ、たまに鎌をつかいながら草刈り機のとどきにくいところを見つけてはちょこちょこ刈る。

この2度ほどの充電のおかげで庭はきれいになる。あえてバッテリーをふたつにしない理由もおなじ。

畑でも同じ。充電が必要になればわざわざいったん家に充電のために丘から歩いてくだり家にもどる。ほんとうにわれながら感心するほどのズボラ。


畑の畦も

 さて庭はふくざつに庭木や果樹が生えていて、草刈り機の歯を幹にあてないように気をつかう。それに対して畑の周囲はそんなこまかいことおかまいなしに草刈り機がつかえる。したがって畦やカヤ場の草刈りは爽快だ。

からだをちいさく左右に振りながら、回転する刃に微妙に角度をつけつつ、刃のわずか先と周囲を見つつ、草の根元を刈りながらリズムよく前にすすんでいく。

そうすると草がきれいに一方向にそろって倒れていく。あとはそのまま陽にあててからからに水分がぬけると格好の敷き藁やマルチ資材になるし、あつめて積んでおけばよい堆肥になる。

サツマイモなどはこれだけでいもができる。庭とちがい、家族のきらいなヤスデなどの虫を気にしないで気楽でしかも実用的。

ただしマムシやヤマカガシ、周囲のつばきなどのチャドクガ、マダニには注意。うかつに数日積んでおいた刈り草をあつめようと手を出すとヘビに噛まれる。近所の方が同様の作業中に何人かかまれている。もちろん厚手の作業用ゴム手袋はするがそれでも1シーズン中にはヘビに出会う。

ふだんは「やあ、こんにちは。」でやりすごす。するとヘビは無言のままどこへともなくいなくなる。とくにそれ以上は干渉しないし、むこうも迷惑だろう。


おわりに

 草との格闘は半永久的なもの。これがあるかぎり機器にたよらないとしかたない。

いくら自動機械が登場しても作業自体はつづくだろう。顔のひげと同じ。伸ばすにしても手入れは必要。刈る・剃るならば念入りにやらないと結局のところ二度手間になる。

3年のあいだ草刈り鎌1本で畦全体を刈ったことがあるが、たったの数百メートルほどなのに重労働。青息吐息のわたしの作業を見かけた90過ぎのご近所のベテラン現役農家さん(農業の師匠といえるオバサマ)から、「それはさすがにやらないほうがいい。」と進言されたぐらい。

むかしの方々の労苦にくらべると、この経験などごくごくまねごとをちらっとやっただけにすぎない。したうちにも入らないだろう。頭がさがる。

さて、ふだんの草刈り機の作業。あくまでも手を抜きたがるわたしのしごとだし、やったからといってだれからも報奨があるわけでもない。ただ充実感はあじわえる。ご飯がおいしいのとよく眠れる。


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