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避難の経験からの見直し ローリングストックの量と場所をさらにふやす 台風シーズンをむかえて


はじめに

 ここ2年ほどのあいだに豪雨や台風の被害をさけるために避難をくりかえした。わが家は防災マップの土石流危険渓流および急傾斜地崩壊危険箇所に指定されている土地。家を建てたあとにわかったり指定されたりした。

避難所1回、ホテル宿泊をのべ4泊。そのたびににリュックに食料と水を持ち歩いている。じっさいに2年前の避難時には家の設備の一部が何か所か損壊し火災保険がおりた。避難は正解だった。

わが家にはローリングストックとして食料を備蓄している。台風のシーズン。あらためて点検して補充しておいたほうがよさそうなものを吟味して確認してみた。

実際に経験してみて

 避難をなんどか経験するとよくわかった。じっさいに必要なものとの乖離。晴れて天候がよければなんなく運べるものさえ、悪天候のさなかにはそうはいかない。基本的に両手(せめて片手)をあけたままにしておかないと危険なことがある。リュックは必須だと心底思った。

基本的に避難所では自己責任で自分たちが準備してきたものをつかう。よっぽど緊急でとっさに逃げてきて余裕がないときにかぎり避難所にある食料や品物などはつかわない。あくまでも自分たちのものをつかう。当面の身を守る場所をあてがっていただくという認識でいる。

しかも行政の指定する避難所だけでは、本来避難すべき方々の全員を受け入れるだけのスペースはない。実際に2年前の市内での水害はそうだった。いずれの避難でもたまたまそれなりの人数ではあったが、災害の規模やなんかは一定というわけでは当然ないし、避難者の数は大きくちがう。

わたしは家族を避難所にお願いし、すぐちかくのじぶんの職場(家族全員は寢られない)で寝泊まりした。ここならば被害をなんとか避けられ、ほかの方への支障もない。トイレも確保できていた。目の前の避難所の家族との行き来もできたのはさいわい。

ふりかえって

 じぶんたち家族にひつようなだけの食べ物、そのほかを2泊3日ぶんとなるとなかなかやりくりがたいへんだとわかった。濡れることもありがちで最低限の着替えもほしい。

とくに避難所から出入りするには管理されている方に声をかけ、確認をとりながら出入りする。災害のおそれのあるときはじっとしてやりすごすしかない。外の店などに食料の買い出しに行くことはできない。

したがってわが家の避難時の拠点としてこの職場に備蓄の一部を置いておくのがよいと考えた。

そののちは避難所にたよらず、両親といっしょに頑丈なホテルでの避難を優先した。費用はかかるがいのちにはかえられない。

避難と家族

 高齢の両親は基本的に家にいたがり避難所をさけたがる。それでもここ2年、たびたびの避難で理解がすすんできた。ホテルへの避難にはすなおに応じてもらえている。そこからリモートでたまたましごともできた。

ことしも緊急時のおのおのの行動の確認と、移動可能なホテルをいくつかリストアップして予約できるようにしている。台風でなにごともなければよいが、もしもを考えておかねばならない。なにしろすでに2年連続で避難生活しているから。

けっこうわが家は臆病で慎重なほうだと思う。それでも備蓄はじゅうぶんでなかったし、じっさいの避難ではおもったとおりいかない。

避難で見えたこと

 たびかさなる経験から避難時の気づきのいくつかを記した。

①家をはなれるので防犯のために厳重にとじまりと雨戸。消防団などには留守だとわかる目印をきめてわかりやすいところに明示するといいかも。自治会長など地元の正確な情報を集約する実務者と連絡がつくように。

②水のあがりそうなときはわが家が原因とならないように。周囲にめいわくにならないように、わが家は浸かっても水の出口をしっかり確保。

③家まわりの風で飛びそうなものをかたづける。他人の敷地には災害時であっても基本的に許可なく入れないから。

④おのおのの家族と自分の居場所をつねにつかめるように。

⑤可能なかぎり地元で避難時に買い物しない。困っている方のために残しておく。

⑥夜間の代替照明は停電であわてないように、平常時にまえもって実際につかってどのくらいもつか、代わりのもの、乾電池の予備などを調べておく。

おわりに

 このところの避難の頻度からこのままつづきそう。ローリングストック、さらに避難用の宿泊場所の確保をつねに意識する時代になったと思う。

それなりに費用はかかるがいのちにはかえられない最優先事項。あくまでも避難するかどうかの判断もふくめすべて自己責任。結論は下記の一語につきる。

最悪を考えて臆病に行動する。

ほかのヒトに依存しないとの前提で考えると何がほんとうに必要かわかる。はやめにそうしたくなるはず。

自分と家族のいのちをまもるにはなにはともあれ確実な避難行動あるのみ。ああすればよかったはここでは通用しないし、万全のうえにもさらに臆病なぐらい準備万端でちょうどいい。後悔したくないから。

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