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すでにぜいたくをもとめない・しない生活に慣れたわたしは世界のどのあたりの方々の生活状況にちかいのか


はじめに

 時間をかけつつ不満をもたずにお金をつかわない生活へとシフトしてきた。以前のくらしは周囲にずいぶん気を使った。たとえば冠婚や教える学生たちに夕ごはんをおごるなど。さらに交際をひろげたり、嗜好にそれなりに費用をかけたり。

するとふしぎなものでお金がそれなり出ていった。体調をくずし職をかえて収入が変化。その結果、支出を精査してさまざま見なおせた。

不満にならずにすこしずつお金をつかわない、一方でささいなたのしみをみつけるくらしにシフトできた。おもなポイントについて記す。

さまざまな支出をみなおす

 大きかったのはこどもが小さなうちに家のローンを完済できていたこと。それでほかの支出に目をむけられた。まずは保険。生命保険をこどもが独立したころあいをみて、満期直前に払済保険とした。

外交員がすすめる「転換」にはメリットを感じず、積立分の運用金利の4%を生かしてそのままめだたない払済保険に変えた。外交員の方からはよく気づかれましたねと言われた。ほかに家族の生命保険も解約。

それをふくめて思い出しつついくつか列記した。

家のローンを完済(21年前)。
生命保険を見直す(18年前)。
映画やコンサートに行かない(18年前)。
中古本、図書館の利用(18年前)。
外食・旅行の機会を大幅にへらす(18年前)。
車を軽自動車1台に(10年前)。
趣味の油絵の画材をヒトにゆずる(10年前)。
衛星放送の視聴の廃止(6年前)。
新聞の定期購読をやめる(6年前)。
命をまっとうした犬をさいごに動物を飼うのをやめる(4年前)。
年賀状の廃止(3年前)。
固定電話の廃止。携帯電話を格安会社の最小容量へ(2年前)。

一方で、しごとや生活ではじめたこと。興味のあるスモールビジネスの兼業で、翌年の生活費をかせぐ程度で成り立たせる。新規スモールビジネスは融資をうけずに手持ち資金の範囲でしかおこなわない。この生活のかたちや延長線上でしごとになる状態が目標。たとえば、

学習面で困っている方、NPOへの支援。
上記の兼業の充実。
生命科学の研究開発での技術支援。
いきものを飼うのではなく周囲のいきものを見つめる。
note記事の執筆。

こうしたくらしは

 さて、はなしをもどそう。もはやここ数年のたび重なるみなおしでわがクニの年金生活者の平均よりもお金をつかっていない。ちなみにわたしは年金生活者ではない。地方でのひっそりしたくらしだからできること。

いまの自分のくらしはせかいのどの国あたりになるのか。ILO(国際労働機関)やそのほかのデータなどでしらべると、すでに先進諸国、たとえばOECD諸国のなかにはない。西欧の国々にもちろんとどかない。

それではBRICsではどうか。こちらの多くの国々とくらべてもとどいていない。もちろん就業可能者の平均年収でくらべている。そしてすこしおどろいた。

ふりかえると

 東欧や中南米の国々の上位ではとどいていない。むしろこれらの国々の中位ほどか。さらに収入面でほぼおなじのそうした国々のうち、極端なインフレをしめす国をはぶき、生活のようすをネットや資料集などでしらべた。

そしてもう一度おどろいた。平均的な住環境ははるかにこれらの国々の方々のほうがそうじてよいようだ。誤解せずにいただきたいのは、「となりの芝生」のはなしをするつもりはないこと。あくまでも客観視したい。もちろん下水道の完備状況などしらべにくいところは抜きで。

貧相な生活をしているつもりはどこにもない。この生活で周囲からういて見えないのは、わがクニ全体がおとろえつつあるからなのかとわが身をたなにあげて心配になってきた。

とくに住環境。もともと日本の住家は世界的にみて長年にわたり悲惨なものといわれてきた。「うさぎ小屋」よばわりされたことも。そのわりに新築志向がつよい。古い家屋をリフォーム・リノベーションしてつかう発想はようやく最近そこそこ話題になりはじめた。

その点、地震に遭遇する機会のすくない国々では、何百年も代々住みかえつかうのがふつう。新築志向はそんなにないとあたまのすみをよぎった。それがギャップを助長するのかもしれない。

まだまだあるちがい

 また食事内容のちがい。こんなに牛肉を食べない。着てるものは変わらないし、ひろい場所にゆったりとはくらしていない。それぞれお国柄や生活習慣にちがいはある。しかし写真やくらしぶりを拝見するかぎり、それらの国々なりにアイデンティティをたもちながら、プライドをもちつつくらしていると見てとれた。

もちろん、医療保障、衛生、初等教育などわがクニは充実しているといわれる。識字率は高い、いずれも過去のインフラや投資の結果かな。今後はどうだろう。ただし裕福ではないクニのはずなのに、高等教育にはお金がかかる。

病気やけがで安心して医療が受けられる点はいい。ただし制度のひずみは現役世代を直撃しつつある。こうした制度の維持は相互に扶助しあえることが根本にある。現役世代がリタイヤ後に恩恵を受けられる方策を考えないと。このままではまずしいヒトばかりになり維持できないのは必定。

おわりに

 わがクニの将来にむけてのてだてはどうか。消費のさかんな方々をとやかくいうつもりもない。その一方ではるかにめぐまれない方々が周囲にたくさんいらっしゃる。今後もこうした方々にせめて教育、チャレンジの機会のサポートをつづけていきたい。

連綿とつづき独自にはなひらいたこのクニの文化に世界は注目していると感じる。一時期の経済の興隆をあきらめきれずに、まずしくなる過程で文化をないがしろにしてしまわないだろうか。むしろこの文化の理解と価値に気づく外国の方々が担い手となるようすを想像してしまう。

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