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避難先ホテルのバイキングでつくづくわかった やさいをとらない食べない両親


はじめに

 今回の台風。安全を確保するために両親をふくめた家族でホテルに避難しお世話になった。手持ちの非常用の食料を消費、さいわいにもバイキングを何度か利用させてもらえた。そこで知った両親の偏食とは。

台風で避難

 今回の台風の強力さはここ数年にわたり避難をくりかえすわたしの家族にとって、まちがいなく避難すべき対象。ほぼ直撃まちがいないとされるタイミングをみきわめつつ避難を決定。安全だろうとされるエリアのしかももっとも強固と考えられるホテルに避難。

買い出しした非常食料ばかりでは両親がもたないだろうと、朝食つきの2泊3日で連泊できるホテルをさがした。前日にはじゅうぶんにあいていたはずが、避難をきめたころにはあれよあれよというまに予約でいっぱいに。それ以降なかなかみつからない。ふたりがかりで5時間あまり。キャンセル待ちでようやくさがしあてた。

今回はギリギリのタイミングでどうにか曲がりなりにも予約できてさいわい。両親のふた晩の寝場所の心配はなくなった。わたし自身は車中泊でかまわないと考えていたが、どうにか両親とおなじ宿をとれた。

避難先へむかう

 ホテルへさっそく全員、接種券や本人確認証をたずさえ車で移動。到着まぎわになりポツポツ雨が降り出した。しかもかなりはげしく。どうもわが家はいつも判断がぎりぎりになってしまう。

スーパーに寄るあいだにもはげしい雨が降ったりやんだりのくりかえし。ここで2泊3日のあいだに日もちしそうな昼と夕食の食料+早生みかんをそれぞれ買いそろえた。ここ3年ほどホテル避難をくりかえすうちに、最低限必要なのは食料と疲れない寝どことわかった。

ホテルのへやにたどりつくと1日のどっとつかれが出た。前日おそくまで宿の予約、避難の準備、両親に連絡、車の運転、食料の買い出しとつづいた。

朝食で

 ほぼ満室らしく、フロントからホテルの朝食は混むだろうからはやめをおすすめしますとのこと。7時台にむかった。バイキングは両親が慣れていないので、マスク、両手にビニール手袋の姿でトレイをもたせて案内する。

ひととおり好きなものを食べればいいと伝えたところ、選びつつ指さす。それをこちらがとり父と母のトレイの皿にのせていく。するとふたりの好みがみごとにわかれた。肉さかなのものばかり。サラダややさい料理をまったく選ばない。

なんどもすすめてみるが首をふる。ふたりのトレイには茶色っぽくあぶらっこい食べものばかり。せめてきのこや海藻をすすめてみるが「食べない」と返事。

しかたないので、ふたりを席に案内し、食べはじめてねと合図。わたし自身のものをようやくとりにふたたび各料理のところへ。わたしはCKDをながく患っていて食事療法をつづけているため、しぜんと素朴な料理に手が伸びる。あきらかに両親のトレイの皿のうえと色合いがちがう。

ひととおりとり席にもどると、汁物を両親に出し忘れたので、好みのものを聞きつつお茶とともにとりにいく。

まわりのヒトビトも…

 そこでまわりをみて気づいた。バイキングの料理を選ぶ宿泊客の方々。たしかにわたしの両親のように、色のかたよったえらび方をされるようすが目のはしに見える。みわたしてもそんな感じ。おとなだけでなくこどもたちも。そんなおかずばかりがへっていく。

せっかくのバイキングだから好きなものをとりどりとればいい。それは各自で自由。それでもせめて栄養の3要素ぐらいは意識して、魚ひとつとったらやさい、肉・卵とったらやさい、ぐらいは…。

極早生のみかんをふたふくろ買っておいてよかった。せめてもの生のくだものとしてホテルで台風をやりすごすあいだ両親にたべさせた。

おわりに

 両親とはごく近くに住むとはいえ世帯はべつ。これってふだんの食生活をかなり反映してるんだろうなあ。以前に両親がつくっていたたくさんの野菜はどうしてたのかなあとあらためて思い浮かべる。

たしか収穫したやさいをヒトにあげて、じぶんたちはスーパーにやさいを買いに行ってたっけ。うん、たしかにそうだった。ほとんど両親が自分たちでつくったやさいを食べるところを見たことはなかった。

やさいを食べる習慣がどうもついてない。ふだんなにを食べているんだろう。あれでもこの集落ではもっとも年長なんだからおどろき。

避難先となったホテルには台風のさなかでありながら快適な寝床、食事とたいへんお世話になった。感謝したい。

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