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まなびのてがかり

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なんかこのまま一生まなびつづけるのかなと昨今の状況下で、仕事をしつつ思います。ヒトのくらしはみずからの脳を満足させる作業なんだと勝手に結論めいたことで寝床につく日々。
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ほぼあらたな資金を要しない研究だってあるにはある

はじめに このクニのお役所は大学に実質的な運営費なしで研究成果や論文などを発表せよとの姿勢。米国のように大学への寄付の容易さやスポンサーの得やすさを整備できていないなかでそれをやってしまった。独立法人とはいえ足かせが多く、事業や資金運用の自由度がないにひとしい。 費用が必要ならば指定の競争的な研究課題に応募して参画すれば資金を提供するという。これでは自由に考えをめぐらし、気ままに探求することはなかなかできないだろう。 きょうはそんな話。 いびつなかたち どこか尋常でな

カメラとスマホ:写真の撮影のための高邁な機能を使いこなせていないらしい

はじめに 手もちの道具でつかわなくなって久しいものがいくつかある。それはフィルムカメラ。最後にフィルムを買ったのはいつだろう。すくなくとも21世紀になり購入していない。デジタルカメラをもっぱら使いまったく現像にむかうことがなくなった。せっかく現像(白黒)をじぶんでできるのにもかかわらず。 くわえていまはスマホが手もとにある。いつでもどこでも撮影できる。もちろんデジタルカメラと併用。可能な限り両方を使うつもりでいるが…。 きょうはそんな話。 最後のフィルムは いったいい

研究の手がかり:あたらしい良質なテーマは身についたごくそばにころがっている

はじめに よくヒトから言われるのが、「よくあたらしい研究テーマを思いつきますね。」だった。そう言われてはたしてそうかなあと思う。ほとんどがガラクタにすぎない。100にひとつもまともなものはない。でもなかにはちょっとだけたしかめてみようかと興味本位でとりかかることもある。すると…。 きょうはそんな話。 まわりにヒントが どうも雑学のさまつなことへの興味がつきない。新聞や雑誌などならばコラムとかトピックのところが好き。もはや新聞やテレビに接しなくなったが、それでもなにやかや

これからようやく行動するにあたりデザリングにしか使っていないスマホが案内役に使えそうだとようやく気づいた

はじめに あまり出歩かないでいた。その理由は昨今の状況のもと、基礎疾患もちなため自重していたから。しかしそうも言ってられない。ごく最低限の会合などには顔を出さないとならなくなった。 昨今の状況下ではリモートで済ませたのでむしろ気楽で、それ以前にふつうにやっていたことにピンと来ない。どこかぎこちなくどうしていたのかすぐには思い出せない。それをサポートしてくれる道具が身近にあった。 きょうはそんな話。 ひさびさの予約 もう何年泊りがけの出張をしていないだろう。それすら思い

今週のまなび:紙に出力する必要性がどれほどあるものかどうか判断するほどでもない

はじめに このところ大きく変化したこと。それにより不便を感じたり、わずらわしいと思ったりはない。ふしぎなものであんなに切らしたらたいへんと思っていた状況はいったい何だったのか。 いくつもあるがなかでも顕著なのはプリンターやコピー機を身のまわりでさがす機会がほぼないこと。20年前に学習サポートをしごとではじめた頃はプリンターを酷使し、1年間で2万枚ほど印字していたのが信じられない。 ひんぱんに印刷するので紙がすぐになくなり、A4 2500枚入りの箱を半年に5箱ほど仕入れて

そろそろ国産の安い日用品を目にするようになるかもしれない

はじめに 100円ショップをはじめとして、さまざまな身のまわりの品々がどこの国でつくられているか知るのは興味深い。そうした品々であふれかえるなか、もはや国産の品物はいったいどんなものがあるのだろうと思うほど。一方でこのクニの人件費は世界的に見ると相対的に安くなりつつあるという。 きょうはそんな話。 多くの品々が わが家にあるものを見わたしてもたしかにそう。ほんとうに世界各地でつくられて運び込まれた品ばかり。品物をつくる国々は移り変わり、これはどこ、あれは〇〇産と見わけら

新入生が身につけたいこと:さまになるグラフや表を思いのままにつくる・発表の原稿を表現する・適切な資料を探す…

はじめに 研究パートで。大学1年生たちが研究室に週2回1コマの時間だけ訪れる。その経緯についてはすこし前にふれた。 やはり初々しい。ふだんのまま接して、その日のしごとについて関連する基本的なことに触れてもらいつつ、大学の研究室の雰囲気を感じてもらい、共通教育や専門課程のまなびに興味や関心の動機づけの機会にしてほしいという願いがある。 そんななか身につけておくとこれからすぐに役に立つことがらを示しておこうと思う。 きょうはそんな話。 大学生にとって 新入生。せっかく自

大学生といっしょにまなぶ数学の行列の問題を解くのに集中していたらいつのまにか休日の1日半がすぎていた

(2024.7.1加筆あり) はじめに 研究パートのしごと先でひょんなことから入学してまだそれほど経っていない大学1年生とともに数学を学ぶ機会を得た。高校で削られた単元を学ぶ補習。話を聞くと学生たちが高校と大学間のギャップに苦しんでいる。大学の必修の演習課題がなかなか解けないという。 彼ら(理系)は文科省の指導要領の改定で数学の「行列」の単元を削られた世代。そのため大学で教わるこの単元でギャップをかかえる。ただでさえこの単元は高校で履修したわたしたち世代ですら難渋したとこ

「わかりやすい」といわれることについての自己分析をやってみた

はじめに 機会あるごとに主宰する学習サポートに関して、保護者の方々を経由してどんなふうに受けとめられているのかおたずねした。すると「わかりやすい」という返答をよくいただく。お世辞をいただいているのはじゅうじゅう承知の上。自画自賛になってしまうと元も子もないが、異口同音にそう返答いただくのはなぜだろうと自問自答してみる。 きょうはそんな話。 気づいていないかも はやいもので学習サポートで何気なく教えつづけてかれこれ20年。そのあいだにカウントしたわけではないが地域の児童・

過渡期の学年の入試の英語はどうなりそうか予想してみた

(2024.6.25加筆あり) はじめに 今の中学生たちの英語の教科書のむずかしさはひとむかしからすると予想を上回るレベルかもしれない。そのめやすのひとつは英単語。学習サポートの生徒たち(中学生~高校生)のディクテーションやシャドウイングの練習は以前の高校生(前半部分)とおなじものがつかえるほど。 なにも極端なことをやっているわけではない。指導要領がそうなった。過渡期なのだと思い知らされる。教える方も意識の改革がもとめられそう。 きょうはそんな話。 教える内容とレベル

ものを手に入れるのはたやすいがあらたにスペースをつくるのは格段にむずかしい

はじめに 研究パートの職場。あらたな研究に着手しようとして必要な材料や機材をあつめてまわる。たりないとお願いして購入、生きものが対象なのでそれに適した試薬、用具をあれこれ手配する。そのあいだは場所の工面に右往左往することに。 きょうはそんな話。 さまざまな機材で埋まるへや ここは研究パートの研究室。いろいろなアイデアが湧いては消える。そのたびに手もちの機材や身のまわりの素材で適当なものを見つける。ないないと言いながらもそれなりにさまざまな実験器具があり、それなりのスペース

そういえばこの数か月のあいだ肉をかたまりで食べていないと気づく

(注意喚起:健康に関する記述があります。自己責任にてお読みください) はじめに 朝昼晩の3食を欠かさずに摂る。そうしないとガリガリのわたしは電池が切れたようにうごけなくなる。体組成計の示す日ごろの数値からみて基礎代謝量に関係しそうなのはたしか。たくさん食べるわりにすぐにうごけなくなりがち。そんな日々3回の食事に変化が。 きょうはそんな話。 欠かさずにたべるものとそうでないもの 納豆やヨーグルトは塩分をほぼ考慮しないでいい。発酵食品のなかでもすぐれもの。これらは1日のう

北海道と四国をあわせた人口と九州のそれではどちらが多いか

(2024.6.17加筆あり) はじめに 学習サポートに訪れる中学生の全教科の学習をみている。地理もそのひとつ。わがクニを地方ごとに学ぶ各論のあと、産業や貿易など総論にうつる。なかでも人口について予習していてふと思うことがあった。 きょうはそんな話。 過疎と過密 わがクニは山がち。たいらな土地にひしめきあうようにくらす。そのようすを学習サポートに訪れる生徒たちに図表資料を使いつつ説明する。大部分のそうした平野にヒトビトは家をたててくらす。なかには山すそや盆地にも町や村が

新入生について:まだ「熱い」うちの動機づけと、高校から大学への橋渡しをどうやるか

はじめに ことしも研究室にあらたな学生たちが訪れる。ほんの数か月前は高校生だった。進路としてある程度方向をさだめて大学の門をくぐる。 学びはとほうもなくひろがり果てしない。その森のひろがりすら知らないうちにどこから歩みをすすめ着手すればよいか、なにを手がかりとすればいいのか。たとえオリエンテーションの機会を設けられていようとも新生活になれるほうにせいいっぱいのうちになかなかピンとくるものではない。そこで…。 研究室めぐり きょうから新入生(一部2年生)の学生さんたちが顔