【ガンプラ】合わせ目消しの最適解について考えてみた。
個人的にガンプラの作業の中で、一番苦手意識のある工程の1つ「合わせ目消し」に対する自論を語っていきたいと思います。
「合わせ目消し嫌い」の筆者だからこそ、辿り着いた「合わせ目」に対する アプローチ法 や 考え方 などを紹介していきます。
今回は、雑談として語るだけなので、具体的な「やり方・How to」を紹介するわけではありません。
「アプローチ法・考え方」を一例として紹介するだけですので、パパっと読み流す程度でお願いします。
■ ネット上でまかり通っている「タミヤ セメント」
まず、紹介するのは、僕が初めて「合わせ目消し」というものに挑戦した際に行った方法であり、「ネット上では、最もベーシックだと言われている方法」です。
こちらの「タミヤ セメント」(いわゆる「白蓋、角瓶」)というスチロール樹脂系接着剤を使用する方法です。
ただ、僕は最近、この方法はやらなくなりました。
理由は、「乾燥時間を要するわりに、一発じゃ消しきれないことが多々あるから」です。
やってみればわかりますが、ガンプラ初心者がこれで一発合格させるのは、意外と難しいと思います。
しかも、数ヶ月経ってから、接着部分がヒケてくるなんてこともしばしば。
個人的には、これで乾燥時間が最低でも「3日」って、コスパ悪いなと思ってます。
しかも、タミヤの白蓋にはテクスチャーをドロドロさせるために「合成樹脂」という物が添加されておりまして、これがパーツの接着にとって余計な物である という意見もあります。
(ドロドロしていた方が塗りやすいケースもありますが。)
サラサラな「流し込みタイプ」というセメントもあるのですが、こっちには合成樹脂が含まれておらず、純粋な有機溶剤のみで構成されている ので、より強力にプラを溶かす場合はこっちがオススメです。
ただ、こちらも純粋な分、乾燥時間は非常に遅い です。
そこで、この「乾燥時間」を改善したものが、こちらの「タミヤセメント 流し込みタイプ 速乾」です。
今のところ、個人的にセメントの中では、この商品が一番使い勝手がいいなぁと感じています。
普通の「流し込みタイプ(緑蓋)」に比べて、かなり乾燥時間が短くなっていますし、溶剤の揮発性も非常に高いので、セメントがはみ出した部分の表面が荒れにくい というメリットもあります。
ちなみに、クレオスから発売されている「Mr.セメントS」も「タミヤセメント 流し込みタイプ 速乾」と似たような性能だと聞いておりますので、既に「Mr.セメントS」を持っている方は、別途購入する必要はありません。
そして、ネット上では様々な方がオススメしている「Mr.セメントSP」に関してですが、こちらはより溶剤成分が強めで、臭いがキツイので好みが分かれると思います。
蓋を開ける度に、ツールクリーナーっぽい臭いが漂います。
ネットの情報に踊らされ、以前購入して使用していましたが、溶剤成分が強すぎて、少しテンションがかかっているパーツを接着しようとすると、容易にパーツが割れるので、「少しオーバーだなぁ。」と感じました。
こっちを購入するくらいだったら、正直「Mr.セメントS」の方で十分だと思います。
■ 一番簡単な方法「瞬間接着剤」
「なんかもう「セメント」とかややこしいから、それ以外の方法ないの?」という読者の悩みが聞えてきたので(ニュータイプ)、続いては「瞬間接着剤」を使用する方法についても紹介します。
結論から言うと、筆者は「瞬間接着剤」を用いた合わせ目消しが一番簡単で正確だと思っています。
note内でも紹介しましたが、以前私がよく使用していたのは、「タミヤ イージーサンディング」という商品です。
こちらの「HGUCグフ」はすべて「イージーサンディング」で合わせ目消しを行ったのですが、パッと見では「合わせ目箇所」が全く分からない仕上がりになっております。
詳細に関しては、こちらの記事で詳しく説明しておりますので、ご参照くださいませ。
ただし瞬着の場合、硬化面が削りやすいということは、それだけ接着強度が低い ということになるので、もしかしたら完成後に ちょっとした衝撃でパキッと割れることがあるかも しれません。
(私自身はそのような経験は、まだありません。)
と言うことで、なるべく衝撃に強い瞬着はないものか とリサーチしてみたところ、「アロンアルフア プロ用耐衝撃」という商品が非常に強力に接着できるという情報を入手いたしました。
まぁ、さっきも言ったように、接着強度が高いということは、削るのが大変になるという意味でもあるので、そこは各々使い分ける必要があると思います。
まぁ、どの瞬間接着剤も、主成分が「シアノアクリレート」ということには変わりないので、商品間にそこまで大きな差があるかと言われると。。。
■ 一番確実な方法「セメント&瞬着」の合わせ技
では、「瞬着よりも頑丈で、セメントよりも綺麗に合わせ目を消す方法」についてですが、これはもう単純に「セメントと瞬着の合わせ技」という手が考えられると思います。
先ほど紹介したような「セメント」でパーツとパーツ同士を溶かして強固に接着した後に、消しきれなかった隙間などに「瞬間接着剤」をパテ代わりに充填してから削る方法です。
「流し込みセメント」でパーツ同士を接着
↓
「瞬間接着剤」でちょっとした隙間を充填
ちなみに、パテ代わりとして使う瞬間接着剤のオススメは、「ウェーブ 瞬間接着剤×3S 低粘速硬」という商品です。
比較的有名なので、既に使っている方も多いかと思います。
こちらの商品は、接着強度が低い代わりに、削りやすさがほどんどポリスチレン(PS)と変わらないので、非常にオススメです。
しかも、低粘度なため、細かな傷の中にも入り込んでくれるので、パテとしての使い勝手が最高 です。
私自身、こちらを購入してからは、「ラッカーパテ」の出番は一切なくなりました。
そして、今後「ラッカーパテ」を購入する予定もありません。(辛辣)
ということで、個人的に行き着いた具体的な方法としては、以下のようになりました。
【現状】筆者の合わせ目消し
1.「タミヤセメント 流し込みタイプ 速乾」でパーツ同士を確実に溶着。
↓
2.「ウェーブ 瞬間接着剤×3S 低粘速硬」で隙間を充填。
時間に余裕がある方、完成度の高いガンプラを作りたい方は、このような手間をかけて合わせ目にアプローチするば、確実に合わせ目を抹殺することができますよ。
■ 一番ストレスのない方法「段落ちモールド化」
「この記事読んでたら、合わせ目消すの嫌になってきた。」という声もチラホラ聞えてきたので、最後に 一番精神的に楽な方法 をご紹介します。
それが、「段落ちモールド化」というアプローチです。
簡単に説明すると、合わせ目が出る部分に対して、デザインナイフやタガネなどで段差を作って、パーツを合わせた際に「モールド」のように見せる、なんとも「モデラー」らしい小細工です。
合わせ目を消すのではなく、「むしろディテールとして残しておく」というスタイリッシュさ。
私も、「ここの合わせ目消し、難しそうだなぁ。」と悩んだ際に、よく使う方法です。(決して逃げではない)
私自身は、デザインナイフや、「ファンテック スジ彫りカーバイト」というツールを使って、段落ちモールドを彫ることが多いです。
「ダンモ」という、「段落ちモールド」を作るために開発された商品もあるくらいなので、こちらもチェックしてみてください。
(現在、コロナの影響かわかりませんが、Amazonでは値段が高騰している印象です。気を付けて。)
■ 一番欲しい物は「合わせ目を気にしない心」
ここまで、「合わせ目」へのアプローチとして、4つほど例を紹介してきました。
【合わせ目に対するアプローチ4選】
1.セメント
2.瞬間接着剤
3.セメント&瞬間接着剤の合わせ技
4.段落ちモールド化
ここまで書いてきて思うことは、「合わせ目に神経使いすぎると、純粋にガンプラ制作を楽しむことが出来なくなりそう」ということ。
つまり、「気にしすぎるな」ってことです。
プラモデルなんて、所詮自己満の趣味なので、作った本人が納得していればOKです。
気にし過ぎたら、だんだんイライラして、作るのがつまらなくなります。
私も何度か、完璧主義になり過ぎて「苦痛だ。」と感じたことがあります。
なので、つまらなくなってきたと思ったら、気分転換に「ウェザリング」で派手に汚して、誤魔化してみましょう。(唐突!?)
合わせ目部分を上から派手に汚してやれば、目立たなくなりますよ。
かなりスッキリするので、オススメです。(どんな締め方)
■ まとめ
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
今回は、筆者がこれまでに勉強してきた「合わせ目消し」に関する知識をまとめて、紹介してみました。
(ほぼ「接着剤」に関する知識だったかも。)
実践してみないと分からない部分もあるかと思いますので、今回紹介した接着剤を参考に、自分の手を動かしてみてください。
小難しい話が続くのもアレなので、次回以降の記事では「ウェザリング」を活かした作品を作っていきたいと思います。
しばらくの間、「MGボール ver.Ka」を「無塗装宇宙ウェザリング」で仕上げていくシリーズが続くと思いますんで、ぜひそちらも見に行ってもらえればと思います。
【お知らせ】
現在、YouTubeでもプラモデルに関する動画を投稿しています。
こちらのnoteの雰囲気とは、だいぶ印象が違います。
好き嫌い別れると思いますが、動画でしか伝わらないこともありますので、興味がある方は、ぜひチャンネルを覗いてみてください。
▼ チャンネルURLはこちら ▼
https://www.youtube.com/c/funny_yokocho