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中小企業や個人事業主の商品設計3ステップとは

先日、ある講師の方に招かれて、商品設計について講義をしてきました。特に初心の段階で商品を設計するのに大切なことを3つまとめます。


■ 提供できるものの棚卸し

まず、自分・自社が提供できるものを棚卸しすることが大切です。特に個人事業主の場合、自身ができること・やりたいことを整理する必要があります。やりたいだけだとニーズがないかも知れず、できることでやりたい(楽しい)ことでないと、行動しない・続かないため、結果が出ないことになります。

「できること」が「提供できる」までになるには、それが何かを解決するものでなければなりません(または何か欲しいものを提供する)。自転車に乗れます!と言っても、それで対価をもらうのは難しい。工夫が必要ですよね。そもそも最初に自分のできる事、やりたい事が見つからない人は、まずは色々模索する必要があります。その過程をブログ等、残る媒体に書いていくと、伝える事・反応がある事・提供できる事、の接続を試行錯誤するのに良いと思います。

サービスや商品を提供していて、新しいものを開発したい場合、【今得意なこと】を他に活かせる場所がないか、を考えます。この時、安易に行ってはいけないのが、「現在提供している商品の周辺でまったく別のものを新規開発する」ことです。例えば、ペンを作成しているので、他の文房具を開拓しよう、と考えるのは基本的に避けた方が良いということです。現在のノウハウが生きない上に、市場が変わらないので景気変動で既存商品と共倒れになる危険性が高くなるからです。

提供できるものの種が見つかったら次の段階に進みます。


■ マーケットの選択

提供できる商品やサービスを見つけた後で、大切なのが、どのような市場に提供するかということです。私たちの身近にあるものは、廉価で大量に販売されているものですから、一番最初に思いつくのも同様の商品やサービスのことが多いのですね。ただ、そのような商品は大企業が手掛けるものです。個人や中小企業で太刀打ちするのは難しいのです。

そうなると、ある程度希少性があって、高価で、その代わりに購入者にとってそれだけの価値がある、というものを考える必要があります。

そのようなある程度高価なものの場合、新しく進出する時は既に似たようなものが提供されている市場の方がいいでしょう。例えば子供の学習塾の場合、「受験対策講座」であれば、季節の休みの時にある程度まとまった額で、カスタマイズされた講座が売られています。独自な経歴があれば、そこに食い込むのは可能かもしれません。しかし、現状あまり無いサービスの場合、例えばフィギュアスケートで滑れるようになるとか、絶対に二十飛びができるとか、お金の教育と株式取引ができるようになるとか、などはどうでしょう。凄いかも知れませんが、市場で現在売られていない商品は、ニーズが無いかもしれないし、認知がないかも知れません。それを一から作る場合、ある程度失敗の危険を覚悟しておく必要があるでしょう。

基本的には、現在存在していて、規模的に魅力的な市場に、自分の提供できるものやサービスを調整して提供していく必要があるということです。


■ とにかく提供(売ってみる)

お客様に提供するルートを自身で整備していくことが必要ですが、それと同時に実際に使ってもらえるところを探しましょう。口コミで依頼が広がることがベストです。感想やBefore⇒Afterは、購買のニーズ刺激にとても大切です。

特に、お客様側の目線から見て魅力に感じるポイントや言葉は、実際に提供して声を聞いてみないと分からないことが多々あります。提供側からはなかなか想像が難しいのです。なので、提案してみて改善する、を繰り返すことが大切です。

ある程度ニーズや、お客様に響くポイントが掴めたら、告知や販促を打っていくことになります。その前に、小さくテストしてお客様の感触を確かめておくことが必要なのです。提供時のこちらの労力も大切なポイント。提供に無理がない量を自分でコントロールしないと自滅してしまいます。


■ まとめ

概論ですが、商品設計の際のポイントをまとめてみました。売れそうかどうか考えるときに、「自分なら買うか?」「家族なら買うだろうか?」と考えることもヒントになると思います。今まで買ってきたものや、不満に思ったことなどもヒントになります。参考にしてみてください。

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