リッツ・カールトンと帝国ホテル <サービスを考える vol.2>


今回は有名な二大ホテルを取り上げたい。


帝国ホテルは1890年に「日本の迎賓館」として誕生し、以来120年余り同じ名称、同じ場所、同じ業態で営業を続けるなかで革新を成し遂げてきた。
リッツ・カールトンも最初期の「ホテル・リッツ」開業は1898年であり、それ以来超高級ラグジュアリーホテルとして歩みを続け、ミシュランガイドの五つ星を獲得するまでになっている。

※帝国ホテルから始まった日本初のサービスが色々あります。      結婚式… 明治以前は家で行われていた。結婚式から披露宴までを一貫してホテルで行う形式を提案。
バイキング… 北欧伝統のスタイルを日本に導入。
柿ピー… 敗戦後物資が乏しく、おつまみのピーナッツが高価だったため、柿の種を混ぜる方式を考案。

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まず、「帝国ホテルの不思議 (村松 友視著)」を紹介する。
著者が内部の様々なセクションで働く人々をインタビューしてまとめている。幅広い現場を紹介する事で帝国ホテルのサービスの仕組みを浮かび上がらせる。

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