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DIYリノベ賃貸。入居者がカスタマイズできる魅力|リノベーション・ジャーナルvol.16

「建物は古くてもいいから、インテリアを好みに変えて住みたい。」
賃貸物件の中には、そんな願いを叶えられる、入居者が自分の好みにリフォームやリノベーションできる物件があります。

リノベーションに掛かる改修費用は基本的に入居者負担なので、それぞれ予算に応じた部屋作りが可能です。

※参考サイト:国土交通省 DIY型賃貸借のすすめより、
ガイドブック「DIY型賃貸借のすすめ」に詳細があります。


賃貸というと退去時に原状回復をする印象がありますが、賃貸物件を入居者が自由にDIYできるとしたら、貸主・借主それぞれどんなメリットがあるのでしょう。

貸主のメリット
〇現在の状態で賃貸でき、修繕の費用や手間がかからない
〇借主がDIY工事を行うため愛着が生まれ長期入居が見込まれる
〇明渡し時に設備・内装等がグレードアップしている可能性もある
借主のメリット
〇自分好みの改修ができ、持ち家感覚で居住できる
〇DIY工事費用を負担する分、相場より安く借りられる
〇DIY工事部分は原状回復義務をなしとすることもできる


Renovation Journal vol.16はプロ向けの雑誌ですが、vol.16では特集を「DIY×リノベ」として企画と設計の実用テクニックをプロ目線で紹介しつつ、その中でDIY賃貸のリノベーションについても取り上げ、わかりやすく解説しています。

貸主・借主ともにメリットがあるDIYリノベ賃貸ですが、すべてのリノベーション施工が可能というわけではありません。建物の構造に関わること、配管・配線などに影響することは事故の原因になることもあるので基本的に変更することは難しく、できることについては契約時にきちんと確認が必要です。

[リノベーションNGまたは事前確認が必要になるもの]
■天井
・シーリングファン等を取り付ける
・ハンモック等をぶら下げる
■壁
・既存の木壁を撤去する、加工する
・新しく壁をつくる
・アンカーボルトを使って棚板等を取り付ける
■床
・土台ごと撤去して土間にする
■設備機器
・システムキッチンの取替
・トイレ便器の取替
・洗面台の取替
■電気工事
・配線工事
・照明器具の追加・移設・撤去
■給排水工事
・給排水管の新設・移設・撤去
■ガス工事
・ガス管の新設・移設・撤去

[入居者が主にできることの一例]※物件によります。
▢天井 
・現状仕上げの上にボード等を貼る
・現状仕上げに塗装をする
▢壁
・現状仕上げの上にボードを貼る
・現状仕上げに塗装をする
・現状のクロスを張り替える
・クロスを剥がしてコンクリートをだす
・ビスを使って絵を飾る、フックを取り付ける
▢床
・現状床の上にタイルやフローリングを敷く
・現状のクッションフロアを張り替える
・現状クッションフロアや畳を撤去して、仕上げをフローリング等の別の仕 上げに変更する
▢建具等
・木枠・額縁を塗装する
・内部建具の撤去、取替・張替・塗装等
▢電気工事
・照明器具の取替

住みながら安全に楽しくDIY作業をすすめて好みの部屋にカスタマイズできるのは、「DIYリノベ賃貸」ならではの醍醐味かもしれませんね。

『Renovation Journal vol.16』