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#家づくりやリフォームをまだ考えていない人に読んでほしい話 1 住宅は衝動買い商品?

生活者に向けて家づくり・リフォームの情報を発信している「jimosumu」(ジモスム)編集室です(運営:新建新聞社・新建ハウジング)。
家づくりやリフォームをまだ具体的に考えていない人にも読んでほしい「衝動買い」について書いてみます。

住宅は衝動買い的商品

私たちは「新建ハウジング」という住宅のプロ向けの専門紙を発行しています。
その取材活動を通して思うのは、住宅購入やリフォームは衝動買い「的」なケースがけっこう多い、ということです。

もちろん結婚やお子さんの入学のタイミングに合わせて計画的に、頭金もためながらというのが住宅取得の基本パターンですし、リフォームの場合はお子さんの巣立ちや自身の退職に合わせて計画的にというパターンも少なくありません。

ですが、「ある日衝動的に家が欲しくなった、リフォームしたくなった」「だから計画していなかったけど家を建てた、リフォームをした。計画を前倒しした」という住まい手の方の話もたくさんお聞きしました。

イメージ的には、コップに水が溜まるように、今の住環境への不満や家づくりやリフォームへの思いが徐々に溜まっていったところに、あるきっかけでその思いが大量に流れ込み、衝動的に行動に至った、ということなのかもしれません。

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きっかけは隣人のピアノの音

こんなエピソードがあります。

3年後に新築マンションを購入する計画だったAさん家族。都心の都心の賃貸マンションにお住まいでしたが、隣から毎日ピアノの音が。
お隣さんはリタイアされた方の1人暮らしぽいのですが、入居時に挨拶もしていないので詳細は不明。ピアノは下手ではないですがプロレベルではなく、それがかえって神経に触る。夜は控えるけれど、昼間ずっと断続的に。

最初は「うちも子供がいるからおあいこね」とおおらかに構えていたAさん家族も、コップに水が溜まるように不満が蓄積していきます。

でも「やっかいな人」だと怖いので、直接は言えない。
管理会社に相談しても「規則ではピアノは禁止していないが、配慮は求めている。Aさんの部屋は入れ替わりが早く、それはピアノのせいかもしれないが、管理規則を変えない限りこの問題は続く」とのこと。

「なんで同じお金を払っているのに、うちがこんな目に合わなければいけないの」
不満は蓄積していきました。

隣人がストレスのもとに

住まいを選ぶ際に悩ましいのは、隣人を選べない(選ぶのが難しい)ことです。賃貸はもちろん、持家でもそうです。

ピアノなどの音問題に限らず隣人トラブルの種は多様で、一度こじれると長期化し、どちらかが引っ越すまで続くことも珍しくありません(マンションは上下階も隣人になるのでトラブルのリスクはさらに増えます)。

新型コロナで在宅時間が増え、隣人がストレスとなっている(もしくは自分たちが隣人に迷惑をかけることがストレスになっている)人も多いようです(私たち新建ハウジングの調査でも、そんな結果が出ました)。

コロナ禍のいま、隣人問題に限らず、住環境のストレスから解放されるために、「衝動的に」新しい住まいを求める人が増えている感覚があります。

「思い立ったら吉日」かもしれない

Aさん家族は、賃貸マンションで半年ほど我慢しましたが、結局、コップから水があふれるように、ある週末不満があふれ出し、戸建てに住もうとなったそう。

その後短期集中で家づくりについて勉強され、中古住宅+リノベーションという選択肢に行きつきました。
ネットで吟味して訪問した事業者がプロフェッショナルで、物件探しからリノベーションまで、的確に対応してくれたおかげで、衝動が起きてから半年ちょっと、通常よりもずいぶん早くリノベした新居に入居され、快適にお住まいになっています。ストレスも減ったそう。

このエピソードのように、家づくりやリフォームは、衝動買い「的」でもいい。
思い立ったら吉日。エネルギーが充填されたまま、家づくりやリフォームに向かえばいいと思います。

ただし、本当の「衝動買い」はやめたほうがいい。
衝動を大事しながらも、きちんと家づくりやリフォームの目的を考え、Aさんのように自分たちの目的にあった方法を選び、勉強してから、をおすすめします。

noteの読者の皆さんのなかにも、家づくりやリフォームには関心がない、まだまだ先という方も多いと思いますが、どんな人もどこかに住んでいて、またコロナ禍ではそこにいる時間が増えて、不満や希望も増えていて、家づくりやリフォームをしたくなった人もいると思います。

そんな衝動を大事に、まずはnoteででも情報収集してみてはどうでしょうか。
思い立ったら吉日、です。