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NEW ME_映画「GOLDFISH」
「アナーキー(亜無亜危異)」のギタリスト・藤沼伸一が初めて映画監督に挑戦した渾身の作品、永瀬正敏主演映画『GOLDFISH』が3月31日に公開されることが決定。
鮎川さんのロック葬のあと
久々にアナーキーの茂と寺岡くんに会い、献杯。
いろいろ話しているうちに
この映画の話題が出て
「いい映画だよ〜」とふたりに笑顔で言われて
試写会に行くことを決めました。
イチ
この映画の主役はイチ。
藤沼監督自身であり
ギタリスト藤沼伸一でもあるイチ。
彼の視点がこの映画を構成しています。
時には物悲しく
時には熱く
時には笑い転げ
時には静観
時にはままならない思いを抱えながら
過ごしてきた同年代の仲間たちとの日々。
主役のイチからみた
かつてのバンドメンバーの現在の姿。
若さで弾けていた頃の関係性とは
月日を経てズレが生じます。
イチは十代の時から弾いているギターで生活をし続け
自身のライブでは自分の感情を切り刻むように
ギターという武器をかき鳴らし、爆発させます。
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ただし、私生活は決して爆発的ではなく
淡々とした無彩色な風景に埋没。
どんよりとした空気に包まれています。
無機質だけど、きちんと並んでいる同じ種類のレトルトカレー。
毎日の怠惰な感情を振り切るように
卓上のレトロなおみくじを回すイチ。
![](https://assets.st-note.com/img/1675967537974-QJMbuilfdx.png?width=1200)
かつてのメンバー
時代は移り変わり、十代の時とは明らかに違う世相の中
若いエネルギーではち切れそうな日々は遠ざかり
かつては矛盾を感じる大人たちに向かって叫んでいた歌も
今や自分たちが充分、年齢的には大人になっている現実。
![](https://assets.st-note.com/img/1675966264285-PBWsaRUWCs.png?width=1200)
イチはアニマルに
不純な動機でバンドをやろうぜ!と誘われるけれど
怪訝そうに拒絶。
![](https://assets.st-note.com/img/1675999005051-KeTQUkwJlS.png?width=1200)
最初はアニマルに「ばーか」と言いながら
バンド再結成には懐疑的なイチが
少しずつ物語の中で
バンドを再始動させようとする行程で
自分が本来持っていた情熱を探すように
メンバーと再会していく。
![](https://assets.st-note.com/img/1675966189813-giNBWeF4kY.png?width=1200)
そんな中、一番イチが対峙するのは
自分よりもっと無機質に
時が止まってしまったようなハルです。
![](https://assets.st-note.com/img/1675966463747-5TcSsLXB9a.png?width=1200)
バンドというものは
微妙なバランスによって結びつくもの。
その結びつきを長年持続させることはなかなか出来ない。
ましてや、再度、バンドを始動させることは
ことごとく難しいことである。
限定期間の活動であれば
しばしビジネス的には確立するかもしれないけれど
もっと根底の部分、どうしてまた音楽をやるのかという
心の底から湧いてくる「情熱」が
バンドには一番必要不可欠だから。
そこがメンバー全員、揃わないとバンドは生きれない。
![](https://assets.st-note.com/img/1675966370341-ie7XhPu9nh.png?width=1200)
公開表記 3月31日(金)
シネマート新宿、シネマート心斎橋ほか
全国順次公開
物語と事実と映画
人には、誰にでも
その人なりのストーリーがそれぞれにある。
どんな人にも
自分が主役の物語がある。
そして、個々の物語は主役の命がある限り
続いていく。
若き日には
人生の先のことなんて、まだまだ思いもよらず
振り返ることより、前に進むことが優先される。
そんな時空の中の物語は、断片的で瞬く間に過ぎて、散ってゆく。
逆に年を重ねると
その先の未来よりも、過ぎた日々のほうが
明らかに多くなって重くなり
過ぎ去った日々の物語の全ては
その人の現在の状況の背景により
併せ持つ記憶に委ねられていきます。
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