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地底人との後日談

地底人と別れて半月弱が経過した7月10日、この日は昼過ぎからお話会があったので八ヶ岳に行っていたのですが、そのお話会の最中に妻が地底人からのメッセージを受け取っていました。内容は人類との関わりとその思い出、それと別れの挨拶でした。そして徐々にテレパシーが弱まっていき、さようならの挨拶と共にテレパシーが止まり、それが地底人との別れとなりました。

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それから2~3日は地底人からのコンタクトはありませんでしたので、たぶんお亡くなりになったのだろうと勝手に思っていたら、夢の中で黒髪山神社に呼ばれたときと同じように、自宅の近くにある日本三大妙見の1つ、妙見寺に呼ばれたような感覚を受けました。「何かある!行かなくては!」という漠然とした思いが湧き立ってきて、翌日に(7月13日)とにかく行ってみることにしました。

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現在の妙見寺は天台宗三鈷山吉祥院妙見寺(元・七星山息災寺)というお寺で、創建はその隣にある妙見社(堂)と共に不明だそうですが、年代的には天平年間(715~730)の頃と言われており、かなり古いことは確かなようです。そういった意味では、黒髪山神社の創建も不明なのですが、日本武尊が東征の折に登ったとされているので、平安時代初期だと思われますし、黒髪山神社からそう遠くない位置に、同じ天台宗の船尾山等覚院柳沢寺があり、この柳沢寺の創建も平安時代初期で、伝教大師最澄が東国順境の折に招かれて建立したという記録が残されています。

これらのことを考え合わせると、平安時代と地底人との間には何か関連性があるのではないのか?などと、訳の分からないことを考えながら歩いていたら、いつの間にか妙見寺に着いていました。

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その妙見寺の境内を入ると、不思議と清涼感のようなモノを感じ、それと同時に無意識の内に足が妙見社に向いていました。そしてゆっくりした足取りで参道を歩いていると、急にどこからともなく「お待ちしておりました」という張りのある声がしたのです。

このようなことも起こるだろうなと、ある程度は予測していたので、黒髪山神社の時のようにビックリせずには済みましたが、私の知っている地底人の声とは明らかに違っていたので、3日前のことを思い出しつつ、それでいて不思議と冷静な気持ちのままで「彼は亡くなられたのですか?」と聞いていました。

その問いに対して「彼は満足そうに微笑みながら、寿命をまっとうしたように見えました」と返事があり、それに続けて「これからホログラムを調整して、あなただけに私が見えるようにします。それなので、周りの人に気付かれないよう注意してください」と言い、その後すぐに目の前の空間が歪み始めたのです。

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その中から体型や年齢等が違ってはいたものの、単衣の黒のロングコートに大きなつばのついた黒い帽子といういつもの出で立ちで、四十代前後に見えるやせ形の人?が姿を現しました。

そして「この格好は私の好みではないのですが、私が地底人であることをあなたに理解してもらわなくてはならないので、仕方なくこの格好にしました。だから、次にあなたの前に現われるとしたら、この格好では現われませんよ」と微笑みを浮かべながら語りかけてきたのです。

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私は「あなた達も大変ですね。でも、私などを監視しても何も変わったことや不思議なことが起こるわけではないので、何か無駄なことをしているように思いませんか?」と唐突に質問をしてみたところ、微笑みが消えて真顔になり「あなたが路傍の石だからですよ。私たちの目から見たあなたは、世の中を変えようとする人ではなく、どちらかと言えば“歴史の証人”観察者であるように見えます。だから、あなたが何を見て、何を感じ、指導者と呼べる人に何を話すのか?に興味があるのです」

そう言って地底人はまた微笑みを浮かべ、続けて「率直に言えば、あなたの目を通して人類をウオッチングしているというところです。我々は世の中を動かすような社会的影響力を持つ方も観察していますが、同時に一般庶民と呼ばれる方々まで、あらゆるジャンルの方をピックアップし、その方の行動や思考などをウオッチングしています。それらの情報を集め、人類が今後どの方向に向かっていくのか?どんな宇宙人とコンタクトを取るのか?などを観察しているのです。そういった意味では、あなたはおもしろい素材ですよ」と、何か意を含んだような言い回しをしながら微笑むのです。

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そして地底人は「少し話が過ぎましたね」と言い、「今日はご挨拶だけの予定でしたが、ついつい話し込んでしまいました。この辺で失礼します。次に会うのがいつになるのかは分かりませんが、人類が良い意味での選択をし、幸せな世の中に近づけていくことを期待しています。それでは、また」そう言って地底人は空間の中に消えていきました。

その様子を見送りながら、人である私たちよりも人類の未来を心配している地底人に、上手く表現できませんが、とても複雑な気持ちになりました。「俺が生きている間に、また会えるのだろうか?」そんな自分の独り言で締めくくられた、新しい地底人との顔合わせでした。



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