【12/21(水)15:30〜】“やさしさ”じゃなくて“当たり前”に。アクセシブルな企業・社会をつくるためのルールメイキング(松森 果林×高橋 治×辻 勝利)#WORKandFES2022
こんにちは🧑🏼🔬
WORK and FES 2022まで3週間を切りました🙌
運営メンバー一同、ドキドキしながら準備を進めています・・!
さて、今日からは、イベント当日のトークセッションをご紹介していきます。
本日は、企業や社会のアクセシビリティについて考えるトークセッションです。昨今「D&I」という言葉に注目が集まる一方で、障害がある人々の労働参加はなかなか進んでいないのが現状です。「障害の社会モデル」や「無意識の偏見」など、この現状を変えるために必要な考え方を交えながら、多様な人々を包含できる仕組みとルールをつくり直し、企業や社会をアクセシブルな労働の場にするということについて考えてみたいと思います。
出演いただくのは、3名のゲスト。
松森果林さんは、小学4年から高校時代にかけて聴力を失った中途失聴者というバックグラウンドを持ち、現在は聞こえる世界と聞こえない世界の両方を知る立場からの情報発信や講演活動、専門であるユニバーサルデザインに関する講師など、さまざまなお仕事をされている方です。「社会の課題を楽しく解決したい」という想いのもと、ユニバーサルデザイン普及のために活動されているそうです。
辻勝利さんは、現在SmartHRのアクセシビリティスペシャリストとして、業務システムのアクセシビリティ向上に携わっているエンジニアです。先天性の全盲であるため、仕事や日常生活のあらゆる場面でスクリーン・リーダーを介してコンピューターを利用して過ごしています。
そして、高橋治さん。高橋さんはテックとアート周辺の法律実務を専門にされている弁護士として、さまざまな起業家やプロダクトの新しい挑戦を支えてきた方。アクセシビリティ領域の活動としては、多言語対応・バリアフリー配信を掲げた舞台芸術のオンライン配信プラットフォームでリーガルアドバイザーを務めたこともあるそうです。
今回は松森さんと辻さんに、障害当事者という視点、そしてユニバーサルデザインやアクセシビリティのプロという視点から、今の企業や社会に必要な仕組みについての話を聞かせていただきながら、高橋さんにはルールの専門家という視点からの企業や社会の新たな仕組みやルールづくりをどう考え、どう推進していけばいいのかということを聞かせていただければと思っています。
セッションタイトルのもとになったのは、辻さんが話していたこんな言葉。
サービスを使う、企業で働くなど、社会生活を営むために必要なことをより多くの人にとっての "当たり前”にしていくことが、今求められているのではないでしょうか。
特に働くというの場に置いては、健常者に最適化された現状の企業や社会の仕組みの中で障害を持つ人を特別な配慮が必要な人として扱うのではなく、さまざまな人々をできる限り包含できる新しい仕組みを考えていく必要があるのだと思います。
今回のセッションでは、ざっくばらんな議論を通して、その実践のための第一歩としてヒントになる時間をお届けできたらなと考えています。
アクセシビリティって少し縁遠い気がするけれど、具体的にどういうこと?という方はもちろん、人事・労務、総務などの領域で自社の働く環境の整備を行っているみなさん、障害という視点から企業や社会の働きやすさを考えたいみなさんに、ぜひ聞いていただきたいセッションです。
どうぞお楽しみに!
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※本セッションは、「WORK and FES 2022」の企画コンテンツのひとつです。詳しくは下記のリンクからご覧ください。
『WORK and FES 2022』公式サイト
WORK and FES 2022 イベント概要
スピーカー
松森 果林
聞こえる世界と聞こえない世界をつなぐユニバーサルデザインアドバイザー/日本財団電話リレーサービス 理事
小学4年から高校時代にかけて聴力を失った中途失聴者。筑波技術短期大学在学中、東京ディズニーランドのバリアフリー研究を行い、株式会社オリエンタルランド勤務等を経て独立。聞こえる世界と聞こえない世界両方を知る立場から「社会の課題を楽しく解決したい」と講演活動をする傍ら、主に羽田空港・成田空港のUDや研修講師などに関わる。2017年ドイツ発祥、静寂の世界で言葉の壁を超えて対話を楽しむ「ダイアログ・イン・サイレンス」を企画監修し日本初開催を実現、現在も「ダイアログ・ダイバーシティミュージアム対話の森」に従事。テレビCMの字幕を実現させる活動には29年注力。代表作に『音のない世界と音のある世界をつなぐ―ユニバーサルデザインで世界を変えたい!』(岩波書店)。
Twitter:https://twitter.com/karinmatsumori
高橋 治
シティライツ法律事務所弁護士
専門はテックとアート周辺の法律実務。アプリやSaaSなどのソフトウェア分野のみならずハードウェア分野の業務も多く、前職では照明一体型プロジェクターの新規開発を法務担当者として支えた。また、国際取引を多く取り扱い、コロナ前には欧米のみならず中国、韓国、台湾など東アジア諸地域を頻繁に行き来した。アクセシビリティ領域の活動としては、多言語対応・バリアフリー配信を掲げた舞台芸術のオンライン配信プラットフォームでリーガルアドバイザーを務めた。
辻 勝利
株式会社SmartHR プログレッシブデザイングループ アクセシビリティスペシャリスト/無料でオープンソースのWindows用スクリーン・リーダー NVDA日本語チーム 代表
先天性の全盲で仕事や日常生活のあらゆる場面でスクリーン・リーダーを介してコンピューターを利用しているエンジニア。約20年間のWebアクセシビリティ向上の経験を生かして、2021年9月からSmartHRでWebアプリケーションをはじめとした業務システムのアクセシビリティ向上に取り組む。すべての人がストレスなく業務システムを活用できるようにするため、自社サービスのアクセシビリティ向上に注力する傍ら、社内外でアクセシビリティを高めるためのコンサルティングや啓発活動を行っている。
Twitter:https://twitter.com/KatsutoshiTsuji
モデレーター
桝田 草一
株式会社SmartHR プログレッシブデザイングループ マネージャー/アクセシビリティスペシャリスト
2014年に製造業向けの法人営業からフロントエンドエンジニアに転身。2017年にサイバーエージェントに入社、ウェブフロントエンド開発や、全社のアクセシビリティ推進を担当。その後、2021年にSmartHRにプロダクトデザイナーとして入社。従業員サーベイ機能のプロダクトデザインのほか、2022年にアクセシビリティと多言語化を専門とするプログレッシブデザイングループを立ち上げて全社のアクセシビリティ推進に従事。
Twitter :https://twitter.com/masuP9