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2021夢日記 一枚の牛肉 ji-jyo 7月4日


僕は今年に入ってから毎日、夢日記を書いている。過去のものは月別にマガジンを作成してあります。

昨日の夢は何というか、ひもじくて、悲惨な展開だった。

始まりは随分と古そうな、まるで江戸時代くらいのボロボロな平屋にいるところからだった。

狭い平屋には僕を含め、5人くらいの小さな子供が暮らしていた。回りの子たちと同じように、今回は僕も小さな男の子だった。

『みんな。今日はご主人さまがお肉を分けてくれたよ。みんなで少しづつ食べようね。』

そう言って平屋に戻ってきたのは、きっと僕らの世話係をしてくれている、とても優しそうなお姉さんだった。

『やったー! お肉食べられるの?』

『ええ。そうよ。でも貴重なお肉だから1枚だけしかないの。だから小さく切ってみんなで仲良く食べようね。』

子供たちはみんな、たまにしか食べられないお肉に大はしゃぎだった。

でも、お姉さんが持ってきてくれたお肉は、焼肉弁当に乗っていそうな薄い牛肉がたった1枚しかなかった。
お姉さんはその小さな1枚のお肉を、裁縫道具に入っていそうな小さなハサミで均等に切り分けていた。

『さあ。どうぞ。召し上がれ。』

お肉と一緒にほんの少しづつ、麦米のような主食ももらい、僕らはそれらをあっという間に食べ終えた。

なんてひもじいのだろう…。お肉は味を確かめるのも苦労するくらい小さく、噛んでいるという食感さえほぼなかった。

それでも小さな子供たちは嬉しそうに、ご主人さまとやらからもらったお肉を喜んで食べていた。

そうしてあまりにも悲しい食事が終わった頃、1人の男の子が急に泣き出した。

『痛い。痛いよー。』

男の子はお腹を押さえてうずくまってしまった。
それを皮切りに、僕を含め、世話係のお姉さんまでも地べたにうずくまる。

牛肉が悪かったのか? まさか毒でも仕込まれていたのか?

『みんな。大丈夫!? 』

お姉さんは自分も辛いのに僕たちのことを必死に気にかけてくれている。
でも、この腹痛は尋常じゃない。あまりの痛さに意識が朦朧とするほどだ。

『は!? ご、ご主人様は? ご主人様は無事かしら…。』

こんな状況でもお姉さんはご主人さまとやらを気に掛けるのか。なんて心の優しい人なのだろう。僕はご主人様に毒を盛られたんじゃないかと疑っているというのに。

もうダメだ。このまま死んでしまうのだろうか。意識が完全に失いかけるあたりで今日は目が覚めた。

なんとも救いようのない展開だった。どうせ苦しんで死んでしまうなら、たらふく肉を食べて死んでしまう方がマシだったなと思う朝だった。

さて、明日も夢日記を書いていこう。


【2021 6月夢日記 ~ji-jyo~】




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