2021夢日記　豪華客船と白いクッキー　ji-jyo　9月8日

僕は今年に入ってから毎日、夢日記を書いている。過去のものは月別にマガジンを作成してあります。

昨日の夢はたくさんの不思議がいっぱいの展開だった。

始まりは世界一周旅行で航行しているような豪華客船の船内にいるところからだった。

船内はどこを見渡してもゴージャスでリッチなセレブしか乗り込めないような素晴らしい光景だった。それなのに僕が来ている服はまるで囚人が着ているであろう薄いパジャマのようなものだった。

周りにいる大勢の客も同じだ。船員以外の人はみんな男も女も関係なくその囚人のようなものを着ていた。

しばらく船内をウロチョロしていたが、どうやら船は停泊しているようで外が気になった。さっきから探している表に出れる扉はなどはいっさい見当たらない。1階から3階までの階段を上りながらようやく見つけた小さな窓から外の様子を眺める。外は当たり前のように遠くに水平線の見える海の上だった。1点だけおかしなことは、普通の海の光景ではなく、海面はまるでクラッシュアイスをぶちまけたような小さな氷がたくさん浮いていた。

そんな状況から、こんな立派な船に乗っているとは言え、普通に旅行を楽しんでいるわけではないことは確かのようだ。そんなことを考えていると突然大きなブザー音が船内に響き渡った。

『遊戯の時間だ。全員遊技場に集まれ。』

ブザー音の後に男の声で船内放送が流れた。
遊戯の時間？　いったいどういうことだろう。たくさんの囚人のような客人達がゾロゾロと移動を始める。状況を理解できない僕はその流れに紛れて遊技場とやらに向かった。

遊技場と呼ばれる場所の前に着くとそこには見たこともないくらい大きな扉が姿を現した。

大きな扉が開くと中からは、逃走中に出てくる黒づくめのハンターのような男たちが待ち構えていた。ハンターたちは囚人ひとりひとりに何やらカードを配り始める。僕にも同じくカードを渡して来たが、いったいどうすればいいのかわからない。なんだか怖い気持ちもあったが、とても喋りそうもないハンターに話しかけてみた。

『あのこれってこの後どうすれば…。』

『なんだ。初めてか。そのカードには最初1000枚分のコインが入っている。このあと好きな遊技台でそのコインを増やすんだ。10000枚まで増やせたものはこの監獄船から解放される。もし、全てのコインを失った場合は…。その晩の食事で。いや。説明はここまでだ。』

なんだか途中で話は終わってしまった。大体のことはわかったけど。と言うか監獄船？　やっぱり僕らは囚人ということなのか。

とりあえず何かでコインを増やさなければならないのか。やらないという選択肢もあるのかもしれないが、それではいつまでたっても囚人のままなのだろう。とりあえずわからないが、ひとまず一番手前にある10枚賭けのスロットマシンを試してみることにした。

よくわからないまま適当にレバーを何回も叩いていたが、3回に1回くらいいつも同じ白いクッキーのような絵柄が止まり、使った分の30枚が払い戻された。減りもしないが増えもしない。やはりこんな低レートな遊技台ではダメなのだろうか。そんなことを繰り返している間にその日の遊技時間は終わってしまった。

『終了だ。食事の時間だ。全員食堂へ。』

再び船内放送が流れ次は食事の時間のようだ。

囚人たちはみんな素直に食堂に移動した。もれなく僕もみんなについて行く。さっきの遊技場と同じくらい広い食堂にはすでに食事が用意されていた。

テーブルの上には、囚人に出すにしては豪華すぎるリッチな食事が並べられていた。こんなにうまそうなものを出してくれるのか。こんな生活が送れるのなら、このまま監獄船の中に閉じ込められていても悪くないのではないかと思えるほどだった。

一通りの食事を済ませ席を立とうとすると、隣の女性が膝に手を置いたまま少し震えているようだった。具合でも悪いのだろうか。女性の前の食器には僕には用意されていなかった白いクッキーのようなデザートが残っていた。

女性だけに用意されるものなのだろうか。いや。でも逆側の女性には僕と同じようになかったし、もうすでに席を離れている。しばらくすると黒ずくめのハンターが女性の裏にやってきた。

『さあ。早く食べろ。残念だがお前のカードは今日マイナス10000枚を超えてしまったのだから。』

どういうことだ？　ハンターにそう言われた女性は震える手でクッキーを持つと意を決して口の中に放り込み一気に飲み込んだ。

次の瞬間女性は痙攣し始め泡を吹きそのまま倒れ込んだ。そんな女性をハンターは顔色ひとつ変えることなく運び去る。

ああ。そうか。毎日やらされるあの賭け事で越えてはいけないラインに到達すると、あの白いクッキーで殺されてしまうんだな。そう理解したところで今日は目が覚めた。

いやー。今日の夢もなんだかワンダーランドな展開だった。
でもどうせなら豪華客船には楽しい旅行として乗ってみたいと思う朝だった。

さて、明日も夢日記を書いていこう。

【2021　8月夢日記　～ji-jyo～】

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