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へそ曲がりと山歩き「夏油のオボガ森」編

これは外せない

前塚見山に登って、となりのオボガ森に登らないというてはない。
記録を見ても、前塚見からオボガ森縦走、この逆の縦走が結構な数で残っている。
たしかに、前塚見から下るとき、少しだけ縦走コースを歩いてみたが、なんか行けそうな気がしてきた。でも、トラップが待ち構えているらしい。
縦走しても、あの舗装道路を6km以上も歩くことを考えると、パスだな。
西風ビュービュー吹きまくる初冬の日、夏油スキー場手前の空き地に車を止めた。寒い、風が体温を奪うとは、こういうことをいうのだ。
車止めから歩き出す。いつから、誰が、この道路閉鎖したのかな。

ここから歩きます
いかにも初冬の雲


ハードだけど、いいドライブコースだったよ。寒いので、勝手にぶつぶつ。
ゲートに着く。西は兎森、北は岩沢の駅、東はオボガ森。
意外としっかりとした道が付いている。刈り払いをしたようだ。
道は水平に続き、しばらく歩くと、突然に左の山へ入っていく。

ゲートを越えたらすぐに左


ここからが本番だ。方角を東に固定して、どんどん進む。しばらくは緩い登り。藪は薄く、ところどころにピンテなどがあり、とにかくまっすぐに進めと、指示されている。小さな沢を渡ると、山は深さを増して、急に角度を上げていく。体温を奪う風と、急な登りがバランスして、汗が出ない。
おもしろいように高度を稼ぐ。既視感を強く感じる。どこだろう。
そうだ、この角度、この林の感じ、風の音、田瀬湖の砥森山だ。
違うのは、道が有るか無いかだ。そして、明るさ。
遠野の山は、北側でも西側でも、深い渓の中でも、明るさを感じている。
奥州の山や渓は、どこか暗さを感じる。気分なだけだけど。でも、感じる。
風の唸る音が近づくと、急登は終わり、頂上に続く尾根に出た。

かすかな踏み跡みたい
途中で消えます獣道


ここまで来れば一息付ける。尾根の中央、林の中をずんずんと進む。
薮は煩いほどじゃない。だれもいない、どこにも道はない。
頂上に着く。眺望無し。木登りしてみる。

左の小さい方が駒ヶ岳
正面が経塚山

薮の上に出ると、経塚山から駒ヶ岳への稜線が見えた。
夏油スキー場ができてから、横岳から兎森の東斜面はボロボロになったけど、道路を隔てた山には手付かずの森が残っていた。
夏油薮山三山を歩いて、あらためて夏油山集の素晴らしさを知った。

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