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ベルギーの学校【ベルギー日記n°48】

少し前から、子供が学校に通い始めた。
そこで、日本とは違うベルギーの学校について、知ってる範囲で少し紹介してみようと思う。
一般的な事と、実際に子供が通い始めて、自分が気づいたことや感じた事などと、2つに分けて紹介します。

【一般的なこと】

1 学校体制


ベルギーは、2歳半から学校に入学する。
学校体制は、
エコールマテルネル 2歳半〜5歳
エコールプルミエール 6歳(5歳)〜12歳
エコールスゴンデール 13歳(12歳)〜18歳
となっていて、日本と同様に私立と公立がある。ちなみに私の子供は公立の学校。
※年齢の括弧書きの理由は次の「新学期」参照。
日本のような学区はなく、通う学校を選べる。

「エコール」がフランス語で「学校」という意味。日本でいうと、マテルネルは幼稚園、プルミエールが小学校、スゴンデールが中学・高校にあたる。
このうち、5歳から18歳までが義務教育。
スゴンデールには一般コースと技術コースのように分かれていて、一般コースに行くと、その後さらに大学等に進学する。

2 新学期


新学期は9月で、同じ年に生まれた子供が同じ学年になる。なので、新学期の時点で、8月まで生まれと、9月以降生まれで歳が違う。

3 教育費


マテルネル入学〜義務教育期間は教育費は無料。教科書、個人で使う文房具、給食費、遠足などはお金がかかる。
ちゃんと調べたわけではないけど、大学の授業料も日本に比べるとずっと安いようなので、教育費は日本に比べると少ない模様。

4 留年・飛び級


留年・飛び級がある。そういう制度の無い日本人の自分からすると、小さいうちから躓いてしまってらどうしよう。と思ってしまうけど、ベルギー人からすると、むしろ個人のレベルに合わせて勉強できるから、いいらしい。

5 休日


日本に比べると、休みが多い。土日祝日他の長期休暇が、
2月の終わりから3月の始めに2週間、
4月の終わりから5月の始めに2週間、
10月の終わりから11月の始めに2週間
クリスマスから年始の2週間
そして夏休みは7月始めから8月終わりの約2ヶ月。
一週間のうち、水曜日は半日で、お昼を食べずに帰ってくる。

簡単な説明だけど、以上が一般的な事。
次に、自分が気づいたことや感じたことなど。

【気づいたことや感じたこと】

1 教室の雰囲気


子供が通うマテルネルの教室は、壁や家具の色が赤、黄色、緑、みたいに強い色が使われていて、なんというか、いかにも外国っぽい感じでかわいい。制服やスモック、指定のカバン等も無いので、自由な雰囲気がある。
あと、教室がごちゃっとしていて、うまく片付いていない感じがする。日本だったら安全管理上アウトだろうぁ。

2 先生の雰囲気


生徒だけでなく、先生も自由な印象。
私の中でだけど、日本の幼稚園・保育園の先生は、スモックやエプロンを着ていて、化粧や髪型などのファッションも少し控えめ、という少し画一的なイメージがある。しかしこちらの先生達は私服でお仕事されていて、化粧、髪型、アクセサリーなど、自由。夫いわくタトゥーがあっても構わない。そもそもこちらの国ではタトゥーに悪いイメージはない。

3 給食


あるけど良くないらしい。具体的にどんなものが出てるのかがわからないけど、美味しくなく、高いので、ほとんどの子供が弁当持参。先生も給食でなく弁当推奨らしい。なので私も半日の水曜日以外は毎朝弁当を作っている。
日本の保育園は、栄養士によってちゃんと栄養バランスが考慮された給食が出ていたので良かったなぁ。日本の給食文化って素晴らしい。そしてその評判悪いベルギーの給食、逆にどんななのか食べてみたい。
ちなみに、午前中におやつの時間があり、おやつも学校提供ではなく持参。

ちょっと話がそれてしまうが、子供の弁当におにぎりを入れていたら、先生が夫に「あの緑のはなんなのか?」と驚いて聞いていたらしい。先生、海苔だよ。黒じゃなくて緑に見えるんだなあ。


4 入学式


入学式がない。これはさみしい。
マテルネルの入学に関しては、2歳の誕生日+6ヶ月の日が入学日なので、子供によってバラバラ。だから当然、日本のようにみんな揃ってセレモニー的なやつはできない。
卒業式はあるらしいけど、夫によるとマテルネルは無いと思うと。なんでも、卒業資格的なものの取得が関係ないからとか。

5 sns


これは自分にとって一番悩ましいこと。
学校が某SNSにアカウントを持っていて学校生活の様子を投稿している。当然、子供の写真を沢山載せているんだけど、アカウントが一般に公開の設定になっている。
時には、誕生日会の様子もあり、「今日は〇〇の△歳の誕生日でみんなでお祝いしました。」てな具合に投稿しているので、顔、名前、生年月日という、大個人情報を晒してしまっている。
個人的に、幼い子供の写真をネットに掲載することに抵抗があるので(本人の同意がないので。。。)これはいまだにもやもやしている。日本で通っていた保育園では、保護者専用のアプリに写真を掲載していたけど、そういう配慮はしないのかなぁ。

6 休日


上述のとおり、休みが多い。
これは子供はいいけど、親は大変じゃないのかな。学校行き始めたと思ったら、すぐに2週間休みがやってくる感覚。
私は今無職でずっと家にいるので、子供が休暇に入っても面倒見られるのだけど、共働きが一般的なこの国、一体どう対応しているのか?夫に聞いても、「まあ、どうにかするしかない」と、全然答えになっていない回答しか返ってこない。

以上が気づいたことなど。
どうしても日本と比べてしまって、ここがいいとか悪いとか考えがちになってしまうけど、まあ子供が楽しく安全に通ってくれればそれで良し。


Pâques (パック、フランス語でイースター)のために、子供が学校で作ってきた



他にも細かな違いはたくさんあるし、日本にはない行事などもあるので、面白いことがあったらまた紹介していこうと思います。






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