ガトーショコラを何か知らずに手作りした高校生の結末
2021年2月16日
先日はバレンタインということもあり
お菓子作りを楽しんだ人も多いのではないでしょうか?
最近では自分へのご褒美に美味しいチョコを。
という"自分チョコ"というものが流行っており、本命チョコを渡す人は当時に比べ半分くらいに減少しているとか…していないとか…🍫
本日は時にはきゅんと、時には苦い思い出のあるそんなバレンタインにまつわるお菓子作りについてお話ししたいと思います。
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何年経っても忘れない、あれはじじだっくんが高校2年生のバレンタインのお話です。
あの頃私は特に好きな人もいなかったので、
少ないお小遣いの中で只々お洒落なお菓子を友達に配れるかを考えていました。
今思えば中学生の頃は“たくさんの友達に沢山提供する!”いう思想だったのに、この頃から“量より質”にこだわりはじめていたんだなと。
最近インスタ映えが流行ってましたが、高校生の他の人より素敵なものを撮りたい!共有したい!という発想は変わらず昔からあったのかなと感じます。
話が脱線しましたが、当時の私は毎年バレンタインは手作りをしてましたのでお菓子作りにはたいそう自信がありました。
おしゃれで5〜6人に配れるお洒落なお菓子。
かつ、生物でなく配りやすいもの。
悩みに悩んだ末たどり着いたのが
「ガトーショコラ」
お洒落ですね、響きが良いですよね。
実際、語感に惚れました。
作り方も超簡単です。
混ぜて焼くだけ。
下手したら肩を抜かないクッキーより楽ちんじゃないか!!とルンルンで準備を進めました。
制作時間は母が買い物に出た今から帰宅する時間まで。
購入した料理本に書いてあった作り方を脳に叩き込んだじじだっくんはスムーズに材料を混ぜていきます。
バター、砂糖、卵、薄力粉、チョコレート…
見るからにケーキの素っぽいトロトロ、ツヤツヤの液体。
明日の友達の反応を楽しみにしながら型に流し込みトントンと叩いて空気を抜きます。
あとは25分オーブンで焼くだけ。
じじだっくんは洗い物をしながらその時を待っておりました。
部屋にたいそういい香り。
オーブンレンジの音がピー、ピーと淡白になります。
じじだっくんは昂った感情を抑えながらケーキを取り出しました。
見た目は完璧。
チョコレート色のため焦げてるかわかりませんが匂いは焦げてなさそう。
…完璧です。
後は竹串でチェックをするだけ。
ナマモノはお腹を壊すから念入りにやらねば…と竹串を通したところ、ペタペタした生地がついてるではありませんか。
…危ない危ない、まだ半ナマだ、と私は5分追加で再び焼き直しました。
それからガトーショコラの生地が竹串につかなくなるまで焼き続けました。
もういいだろうと竹串チェックを終わったのはそこから30分後。
焼き時間を20分以上追加してやっと完成しました。
完成したガトーショコラを前に、
“少し焦げ臭いけど食中毒になったら大変、
冷めれば焦げ臭さも収まるだろう”
と冷却しはじめました。
…お料理のできる皆様は気が付いたかもしれませんがレシピの焼き時間に20分以上追加しています、あり得ません。
こんな作り方で普通のガトーショコラができるわけがありません。
しかしあの時の私は竹串に生地がつかないようにすることで頭がいっぱいでした。
そしてもう一つ。
あんなに頭に叩き込んだレシピについてたガトーショコラの写真はケーキの断面がない粉砂糖のかかったものだったのです。
当時の私はガトーショコラは"しっとりした"ケーキということを知らず、
ふかふかしたスポンジケーキのようなものを想像していました。
つまり私はしっとりと半生を勘違いして焼き続けていたのです。
その結果しっかり冷めたガトーショコラは
包丁も通らない硬さ、拳で叩いても砕けないチョコレート風味の岩と成り果てていました。
(まさにこの絵文字のような感じです🪨)
スプーンで砕こうとしますが少しかけただけ。
途中で帰宅した母が、近くで工事でもしてるかと思った、というくらい部屋中にガンガンと砕く音が響きました。
最終的に包丁を鋸のようにし、切れ目をつけて叩き折ることで人数分に分割できました。
バレンタイン当日、こんな失敗作を友達に失敗したんだけど、、、とプレゼントしました。
結果、硬すぎて噛めないと。
頑張って噛み切れた友達は
「味はうまいが食感がキシリトールガム」と。
後味のベタベタ感がなんともガムのようだったそうです。
しかし、優しいお友達様はみんな完食し、しかも「美味しかった、次も楽しみにしてる!」と言ってくれました。
恵まれてます、本当に私は恵まれてます。
あれからガトーショコラは一度も作ってませんが次作った時はまたあの友達に食べてもらいたいです。
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長くなりましたが、今回私の失敗談から学んで欲しかったことはひとつです。
「ガトーショコラはしっとりしたケーキ」
※焼きすぎ注意
以上。
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