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AGI(人工汎用知能)は日本との相性がいい話

 今日、大規模言語モデルChatGPTの新しいバージョン のGPT-4が公開された。画像送信機能や多言語の対応が追加され、より精度の高い回答が得られるようになり、従来のモデルと比べてかなり進化しているようだ。

司法試験の模擬問題を解かせたところ、現在の「ChatGPT」が採用しているGPT-3.5では受験者の下位10%ほどのスコアしか取れないのに対し、GPT-4では上位10%のスコアで合格するとしている。

井上輝一、ITmedia

 秒で文章を読んでまとめるし、ニーズに応じてコーディングもできるし、納得できる文書も作れるし、もうホワイトカラーができる仕事のほとんどはChatGPTが対応できる。
 一方、AIを「大量のデータを分析して適切なものを組み合わせする」道具に捉えることもでき、人間をデータ検索と収集にかかる大量な時間ロスから解放するのも期待できる。
 この視点を持って、この道具は意外に日本との相性がいいことに気づいた。早速、私が考えた二点を見てみようー

1、IT人材不足を解消するかも

 日本のIT人材が足りていない、それはほとんどの人が知っている。その原因の一つは日本の高いシステム開発需要に対してIT専門知識を持つ人が足りていないためだ。
 しかし、ChatGPTを活用すれば、プログラミング言語に関係なく、正確なソースコードが瞬時に生成される。

 これによりベテラン技術者は従来よりも高速な開発が可能になり、初心者もAIのサポートを受けながら開発できるようになる。
 さらにコードの修正方法やエラー検出などを聞くと、書いてくる返事がほとんど正しい。それは高品質な成果物を追求する反面、生産性が低くなった日系企業にとって最強な仲間だ。

2、仕事のプロセス定義が得意からプロンプト作成も

 そしてもう一つは日系企業の勤務で感じたのは、日本の方々は仕事のプロセスを定義するのが得意だ。
 システム開発の例だとすると、要件定義から、基本設計、詳細設計云々をきっちり設ける。各工程の成果物や工程を終了させるための評価基準や資料、たくさんのプロセスを定義しなければならない。
 従来であれば、煩雑なプロセスを定義するのはものすごく効率が悪い。なぜなら、全てのプロセスを実施して資料等を作成する必要があるからだ。(SEの方は多分みんなわかる)

 しかし、ChatGPTの登場によって全てが変わる。
 しっかりプロセスと成果物のフォーマットを定義してChatGPTに投げるだけでその一連の作業が勝手にやってくれるんだ、ChatGPTちゃん。

 現在は簡単な企画書や設計書しか書けないが、プロンプトの設計技術とChatGPTモデルの進化により、より多くの側面で自動化が可能になる。そのとき、日本のプロセス定義力も発揮されるだろう。

まとめ

 これまで読んでワクワクしないだろうか?
 日本のDXが遅れているという話はよく聞くが、IT人材不足の解消と仕事効率の向上を実現することで、日本のデジタル社会も発展していくことが期待できる。
 未来がどうなるかはわからないが、日々の技術革新に感動しながら、その可能性を楽しみにしていこう。


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