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狂暴化する人権 橋本愛さんが性自認カルトに狙われた5つのポイント

橋本さんの不安は当然のこと

女優の橋本愛さんが自身のインスタグラムにトランスジェンダーの公衆浴場、トイレ利用について

もしかしたらLGBTQ+の方々にとっては我慢を強いられるような気持ちになるかもしれませんし、想像するととても胸が痛くなります。けれど私は女性として、相手がどんな心の性であっても、会話してコミュニケーションを取れるわけでもない公共の施設で、身体が男性の方に入って来られたら、とても警戒してしまうし、それだけで恐怖心を抱いてしまうと思います。そんな態度をとって傷つけたくもない

このように投稿していたところ「トランス差別」として批判が殺到。橋本さんは「本当に、心から、ごめんなさい。本当にごめんなさい。学びの機会をくださり、本当にありがとうございます」と謝罪に追い込まれました。なぜ謝罪しなければならないのか理解できません。

彼女の不安と問題提起。一字一句正しいです! 関東弁護士会連合会の2021年度「性別違和・性別不合があっても安心して暮らせる社会をつくるための宣言」でこのような項目があります。

4 国・地方自治体・民間企業は,個人が自らの性自認に基づいた性別で日常の社会生活を送ることは法律上保護された権利であることを自明のものとすべきであり,トイレの利用についても,支障なく性自認に基づいた利用ができるよう,トイレを利用する全ての者への理解を促し,トイレ利用の便宜や設置の改善等を積極的に行うこと。

「自らの性自認に基づいた性別で日常の社会生活を送る」。これはLGBT法案推進派に共通する考え方です。非常にエキセントリック。まず多くの人は「自分が女といえば女だ」と解釈するのではないでしょうか。

関東弁護士連合会の宣言に照らせば、全く普通の「男」が女性を名乗り女性スペースに進入することは「権利」になります。法律家がこう考える世相。橋本さんが不安に思うのは当然のことです。

なぜ橋本愛さんだけが狙われたのか?

同様の投稿は他の著名人でもありました。タレントの楽しんごさんは同じくインスタグラム(今月3日)でやはり女性スペース問題に言及しており、投稿はより踏み込んだ内容でした。

全国の旅館・温泉組合・銭湯・旅行会社の経営者や責任者はLGBT法反対を表明すべき。自分の会社の存続が危うくなる事を理解し抗議せよ。男女別更衣室や部屋のある全ての企業が危機感を持て。ボケーとしてると潰れる。

楽しんごさんの投稿に賛同する形でビートきよしさんがこう発言。

これがまかり通ったら心が女と言えば俺も女風呂入れるってことだよね

同様の問題意識をお持ちです。

ところが楽しんごさん、きよしさんは特に激しい攻撃に晒されていません。謝罪に追い込まれた橋本愛さんと何が違うのでしょうか。なぜ彼女だけが吊し上げられたのか?

攻撃者たちは橋本さんを「側」と考えていた!?

私は5つの要素があると思っています。こうまとめました。
①言及すること自体が差別
大前提としてトランスジェンダーと女性スペース問題は言及すること自体が「差別」と言われます。橋本さんの投稿を見ても「差別要素」は汲み取れませんでした。SNS上でも怒っている面々をみるとそんなによく事情が分かっていないであろう人が「反差別」「反ヘイト」の延長線で便乗しているように見えます。

②軽率なコタツ記事は分断しか生まない
橋本さんのケースに限らず多くの炎上はネットニュースという名の「コタツ記事」(独自の調査や取材を行わず、テレビ番組やSNS上の情報などのみで構成される記事『 デジタル大辞泉』より)の影響が大きいです。まとめサイトならまだしも昨今はスポーツ新聞までがコタツ記事に参戦しています。橋本さん、楽しんごさんの投稿もスポニチが記事にしました。

もちろんこれを「論考」「検証」の材料にするならば分かります。しかし単純に「鬼はここにいるぞ!」というネットかくれんぼでしかありません。それこそ分断しか生まない記事ではないでしょうか。

③橋本愛さんの知名度
私はさほど俳優事情に詳しくありませんが、橋本愛さんは朝の連続テレビ小説『あまちゃん』のユイちゃん役で知っています。若手人気女優ですね。楽しんごさんはお笑い芸人で一時、ブレイクしましたが現在は整体事業に関わる実業家です。またビートきよしは80年代はご存じ北野武さんの相方で著名人ですが、もう一線を引いています。橋本さんの方がはるかにフォロワーも多く単純に注目度が違います。それにビートきよしさんを謝罪に追い込むよりも、橋本愛さんを屈服させた方がより成果と感じるのではないでしょうか。いずれにしても病理的です。

④女が世相に口を出すなという排他性
私は本件で人権派の人々の「オンナコドモ論」を感じました。性自認推進派という世の中の動きに女や子供が口を出すな、という風潮です。おかしなものです。橋本さんを攻撃している人権派は普段、女性の権利尊重という立場が圧倒的でしょう。ところが当の女性が起こりえるリスクを不安に思っている。それに対して「差別」というのは矛盾しています。結局、この手の人々の「人権擁護」というのはご自身の主張に合致した人物だけに注がれることがはっきり分かりました。

そして個人的には次の⑤の要素も影響したと考えます。もちろんネット攻撃をする層は思慮深い人々でもないでしょう。単純に①が大半だと思いますが…。

⑤もしかして橋本愛さんを「側」と考えていたのでは?
芸能人、ミュージシャンは人気商売、イメージ商売だから、「愛」「平和」「反戦」「人権」こういったメッセージを優先せざるを得ないでしょう。チャリティー活動もあるのでリベラルに傾倒しがち。
俳優さんでも「平和活動」に従事している人は多いです。

橋本さんは昨年、やはりインスタグラムで「作家陣の性被害撲滅求める声明」に賛同。皮肉にもこれまたコタツ記事になっています。当時は彼女への称賛の声が多かったです。なんというか本当に単細胞というのか。しかし性被害撲滅に関してはリベラルと一致します。

そこで批判者たちは俳優業、特に彼女のような若手を「リベラル側」と考えていたのではないでしょうか。妙なもので現在の人権派、マスコミ、左派学者、野党支持者、こういった面々を検証しますと「リベラルは若くてイケてる」ということを重視しています。つまり楽しんごさんやきよしさんのような「中年」「高齢者」より、橋本愛さんのような「若手女優」はリベラルたるべしという願望があったと邪推しています。

ところが「側」と感じた橋本さんが女性スペース守れの声を挙げたので「裏切られた」と勝手に感じてしまったのではないか、と。

橋本さんを攻撃した人々へ、老婆心ながら一言

こうやって若い人の悩みや問題提起を潰して満足でしょうか?
ただそれはアナタが攻撃側の「内」にいるからにすぎません。
仮にご自分の身辺、権利が侵害されそうになった時にかつての攻撃の同志たちは冷淡で、決してアナタの権利を擁護しないでしょう。








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